米アマゾン、電子書籍端末を発売・紙媒体より6割安く

2007年11月21日 | e-book関連
 ネット小売り最大手の米アマゾン・ドット・コムは19日、書籍や新聞をダウンロードできる専用端末「キンドル」を発売した。約9万冊取り扱う書籍は同社サイトで購入するより6―7割安い。米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)など主要紙も宅配より約6割安く届ける。著作物の流通モデルに一石を投じそうだ。
 ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は同日の記者会見で「どんな本でも60秒以内に入手できる」と利便性を強調した。新サービスは高速大容量通信の普及で提供が可能になった。画面は白黒だが、本体は288グラムと軽量で200冊以上のデータを記憶できる。キーボード操作でマーカーや付せんのような印も付けられる。
 本体価格を399ドルに設定する一方、コンテンツ(情報の内容)配信料を低く抑えた。通信費はアマゾンが負担するため無料。コンテンツも紙媒体より大幅に安い値段で提供する。例えば人気新刊の場合、アマゾンのサイト経由での通販なら25―30ドル程度だが、キンドル経由なら9.99ドルで済む。