USEN、無料動画配信をテコ入れ・MGMと契約、映画拡充

2006年12月18日 | リッチコンテンツ/クロスメディア
 USENは無料動画配信「GyaO(ギャオ)」をテコ入れする。「007」や「ターミネーター」シリーズなどを持つ米映画大手メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)と契約して映画配信を拡充するほか、携帯電話向けではNTTドコモの公式サイトで動画を配信する。視聴者を増やし、ギャオ事業の黒字化を急ぐ。
 MGMの持つ「007」、「ロッキー」シリーズや「大脱走」などの大作を20日から順次、配信する。既に米二十世紀フォックスや米ウォルト・ディズニー系配給会社の作品を配信しているが、さらに日本の視聴者になじみの深い有力作品をそろえる。
 18日にはNTTドコモの携帯電話向け公式サイト「公式版ケータイギャオ」も始める。同サイトでは人気歌手の楽曲のプロモーションビデオなどを配信、パソコンを持たない若い人を中心に早期に100万人の利用を目指す。サイト内の広告は来年3月ごろ始める見通し。
 USENは携帯電話会社の認定を受けていない携帯サイト「モバイルギャオ」も運営しており、登録者数は80万人程度。同サイトも引き続き運営する。
 ギャオの登録者数は、11月末時点で累計1234万人。2006年8月期のギャオ事業は広告販売が伸び悩み80億円弱の営業赤字だった。徐々に広告収入が伸び、11月は単月の営業損益がトントン程度まで改善したもよう。08年8月期の通期営業黒字化を目指している。