オフィス松山 オペラの部屋

オペラ&ミュージカル制作企画オフィスの徒然

川口シティオペラ震災延期公演「天国と地獄」のその周辺ー1

2011-08-24 09:47:28 | 川口シティオペラを考える会
川口シティオペラ第3回公演の震災延期公演
                 「天国と地獄」
        美術:アモロソフィリッポ


オフィス松山ではオッフェンバック作曲のオペラ「天国と地獄」はオフィス松山では超軽快喜歌劇と称しています。
オッフェンバックはフランス喜歌劇の代表者的存在でありながらドイツ人で幼い頃から父のイザークから音楽の
手ほどきを受け14歳でパリ音楽院に入学し、チェロ奏者となるが
オペラに魅せられ、オペラに傾倒し、「面白くなければオペラじゃない!」の精神で数々の喜歌劇を作曲。

1855年パリ万国博に合わせてオッフェンバック最初の喜歌劇を発表するとたちまち人気となり、
それ以後」数々のオペラを作曲するうちに同じパリで1858年オペラ「天国と地獄」を発表。
すると一晩でパリ中の話題となり初演依頼260余回の超人気のロングラン公演の記録を残しました。
やがてこの評判はヨーロッパ中に広がり、オッフェンバックのオペラはオーストリアはウイーンへと登場します。
当時ウイーンで活躍中の作曲家達はこれに大いに刺激を受け数々のウイーンオペラ(オペレッタ)を
進歩させて、オペラではなくオペレッタのジャンルを確立していきました。
これによりオペラの歴史ではオペラとオペレッタの2分野のオペラが存在し、
ウイーンのオペレッタがアメリカに渡り、アメリカのジャズと出会い、ミュージカルのジャンルを確立し、
「ショウボート」「サウンドオブミュージック」ウエストサイドストーリー」「オペラ座の怪人」などに続き
オペレッタはミュージカルのルーツとして位置しています。
このオペラの原題は「地獄のオルフェオ」となっていますが
日本では「天国と地獄」と題され今日に至っています。
そして日本人の誰もがこのオペラのメロデイに笑顔するのはこのオペラ、「天国と地獄」の一部のメロデイが
誰でも知っているメロデイでこのメロデイを聞くと走り出したくなったり、カステラを食べたくなったりするからです。

それはこのオペラが大正時代、浅草オペラ華やかしき頃「天国と地獄の」の邦題で大ヒット!したからです。
そんなおり日本に映画が登場します。
当時の映画は無音無声映画で画面の進行に合わせて映画解説者が話術で映画を
盛り上げ観客を楽しませていました。その解説を補助するために用いられたのが音楽で
その楽団んの伴奏によってより盛り上がったものでした。
映画の中のある場面で悪玉が善玉から逃げる場面等においては必ずこの「天国と地獄」のメロデイが
何ども繰り返され、その音楽の伴奏に相まって客席はハラハラドキドキの連続大満足の様子であったと
記録されています。

このメロデイに目を付けたのがお菓子の老舗カステラの文明堂!
この文明堂のCMメロデイ、、、、、ほら、あれですよ・・・・
     ○○○○イチバン デンワは2番 サンジのオヤツは○○堂!!!!、、、、です。

さらにこのメロデイが一番もてはやされたのが運動会です。
走り競争を盛り上げる一番のBGMとしてみんなが当たり前のごとく使用した結果です。

以上のことから日本人はこのメロデイを聞くと走り出したくなったりカステラを思い浮かべたり
誰でも笑顔します。
さてオペラ「天国と地獄」には元となる二つのオペラが存在します。
そうです、このオペラ「天国と地獄はパロディオペラで以前の二つのオペラを凌ぐほどの人気のオペラで
その元のオペラとは
1607年モンテヴェルディ作曲の「オルフェオ」と
1762年グルック作曲の「オルフェオとエウリデイーチェ」


の二のオペラをオッフェンバックは自身のオペラ制作上の精神を随所に盛り込み
パロディとして作曲し、世界中で大ヒットのオペラとして今日に至っています。

そこで今回の川口シテイオペラはこのような面白い軽い喜歌劇を取り上げたのは
まさにオッフェンバック自身のオペラ制作の基本を学んだオペラ制作の実践です。
第3回川口シテイオペラ震災延期公演
「天国と地獄」

2011年10月25日(火)18:30開演川口リリア4階音楽ホール

勿論チケットもご用意しています。
    3月の公演のチケットをお持ちの方はそのままご使用いただけます。
    今回のチケット再販売は震災時キャンセル返却による分のチケットです。
    指定席4000円自由席3000円当日は500円増し。
    川口シテイオペラは毎回満席とご好評頂いておりますので
    なるべく早めの御購入をお薦めいたします。
    リリア1階チケットセンターやインターネットでも受け付けています。


ちなみに今回の「天国と地獄」はオフィス松山による構成と演出で松山版にての上演です。
ご期待下さい!








 
 








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