Conductor: Antonio Pappano, Hans Sachs: Wolfgang Koch,
Walter von Stolzing: Simon O'Neill, Eva: Emma Bell
Sixtus Beckmesser: Peter Coleman-Wright, Veit Pogner: John Tomlinson
David: Toby Spence, Magdalene: Heather Shipp
どういうわけか今年はオペラとかコンサートのことはちっとも書かなかったようだ。映画はまだ点数だけでも書いておくことにしているのに。最近ますますレイジーになってしまっている。
今年の最後のオペラぐらいはなにか書いておくべき。ということでマイスタシンガー。なんと二回のインターバルを含めて6時間近くくもかかった。筋はたいしたこともないのに、よくこう延々と書くものだ。こう意味も無い、というか薄いものを延々と書くにはそうとう努力と才能が必要だったことだろう。これは私には初めてのもので、友人からオソロシイことを聞いていたので、まずリハーサルで試してみようということ。もう一回目のインターバルから周囲の観客たちの数が減っていくのがはっきりわかる。終わってみんなグッタリ。帰る時も、長すぎる、とのモンクがあちこちから聞こえる。私だったら、少なくても半分はちょん切るな。悪いけど主役たちもそんなに傑出していたわけではない。しかしあの長丁場を歌詞も忘れず歌っただけでも褒めるべきか。歌手たちは入れ替わり立ち代り歌うのだから、少しは休みもあるのだけれど、オーケストラが大変。みんな終わってホッとしたことだろう。指揮のパパーノはじめオーケストラはりっぱ。
歌手はたいしたことなかったし、4時間ぐらい歌もあまり起伏もなく、私など時々、というか、ほとんど、気絶状態のほうがおおかったかもしれない。しかし二回目のインターバルの後、突如として、四重奏だか、五重奏の歌がはいって、これが天国的に美しい。もうこれを聞くためにその前の4,5時間のマラソンをやったのではないかと思われるほどだ。しかしこのたった五分か十分のためにもう一度6時間の拷問を耐えることができるだろうか。あと数年あるいは十年ぐらいはケッコウといいたい。私はまだ椅子に座っていたからいいけれど、これで本番で立ち見だったら、死ぬかも。
あと特筆すべきは衣装。数百年前のヨーロッパにはああいう服がはやった時期があったのは知っていたけれど、あんなにでかいものを前にぶら下げて普段の生活をしていたのだろうか。いいたいことは男性の服の前のほうベルトの下あたりにぶら下がっている代物。主人公のものはなにか巨大なポテトみたいだったけれど、ほかの男性たちはもっと大きなものもあり、時には上のほうにとんがっているので、まるでサツマイモをぶら下げているみたい。俳優とか歌手とか演出家の命令でああいうものを着せられるのだろうけれど、見ているほうがハズカシクなってしまう。
同じ6時間でもトリスタンなど最初から最後まで天国の思いをさせてくれるけれど、これは天国的に美しい一瞬以外は数日できれいさぱり忘れてしまうことだろう。まだ私はワグナー初心者だと痛感した。
Walter von Stolzing: Simon O'Neill, Eva: Emma Bell
Sixtus Beckmesser: Peter Coleman-Wright, Veit Pogner: John Tomlinson
David: Toby Spence, Magdalene: Heather Shipp
どういうわけか今年はオペラとかコンサートのことはちっとも書かなかったようだ。映画はまだ点数だけでも書いておくことにしているのに。最近ますますレイジーになってしまっている。
今年の最後のオペラぐらいはなにか書いておくべき。ということでマイスタシンガー。なんと二回のインターバルを含めて6時間近くくもかかった。筋はたいしたこともないのに、よくこう延々と書くものだ。こう意味も無い、というか薄いものを延々と書くにはそうとう努力と才能が必要だったことだろう。これは私には初めてのもので、友人からオソロシイことを聞いていたので、まずリハーサルで試してみようということ。もう一回目のインターバルから周囲の観客たちの数が減っていくのがはっきりわかる。終わってみんなグッタリ。帰る時も、長すぎる、とのモンクがあちこちから聞こえる。私だったら、少なくても半分はちょん切るな。悪いけど主役たちもそんなに傑出していたわけではない。しかしあの長丁場を歌詞も忘れず歌っただけでも褒めるべきか。歌手たちは入れ替わり立ち代り歌うのだから、少しは休みもあるのだけれど、オーケストラが大変。みんな終わってホッとしたことだろう。指揮のパパーノはじめオーケストラはりっぱ。
歌手はたいしたことなかったし、4時間ぐらい歌もあまり起伏もなく、私など時々、というか、ほとんど、気絶状態のほうがおおかったかもしれない。しかし二回目のインターバルの後、突如として、四重奏だか、五重奏の歌がはいって、これが天国的に美しい。もうこれを聞くためにその前の4,5時間のマラソンをやったのではないかと思われるほどだ。しかしこのたった五分か十分のためにもう一度6時間の拷問を耐えることができるだろうか。あと数年あるいは十年ぐらいはケッコウといいたい。私はまだ椅子に座っていたからいいけれど、これで本番で立ち見だったら、死ぬかも。
あと特筆すべきは衣装。数百年前のヨーロッパにはああいう服がはやった時期があったのは知っていたけれど、あんなにでかいものを前にぶら下げて普段の生活をしていたのだろうか。いいたいことは男性の服の前のほうベルトの下あたりにぶら下がっている代物。主人公のものはなにか巨大なポテトみたいだったけれど、ほかの男性たちはもっと大きなものもあり、時には上のほうにとんがっているので、まるでサツマイモをぶら下げているみたい。俳優とか歌手とか演出家の命令でああいうものを着せられるのだろうけれど、見ているほうがハズカシクなってしまう。
同じ6時間でもトリスタンなど最初から最後まで天国の思いをさせてくれるけれど、これは天国的に美しい一瞬以外は数日できれいさぱり忘れてしまうことだろう。まだ私はワグナー初心者だと痛感した。