後で考えます

多分映画の話題。でも映画好きで、これから見たい方は読まないほうがいいです。

SIMON BOCCANEGRA

2008-05-25 23:11:05 | オペラ
Simon: Lucio Gallo
Fiesco: Roberto Scandiuzzi
Amelia: Anja Harteros
Gabriele: Marcus haddock

これに行く目的はFiescoの役のOrlin Anastassovだったのに、またも裏切られた。だいたいオペラとか歌のあるコンサートでは四人に一人は代役、というのは当たり前。去年の二人のリサイタルなと、両方代わりだったのには驚いた。まあ代わりが大スターだったのでよかったけど。

今回は数年前からごひいきの若いバリトンでなかなかかっこいいんだけれど、なにか前回も休んだような記憶がある。まあFiescoというのはオジサンの役で若い(1976年生まれ)彼には気の毒な気がしていたが。それで嫌気がさしてやめたかな。

代わりのRobertoさんはあまり大物とはいえないバリトン。あまりでしゃばってはいけない役なので、まあいいか。主役のGalloさんはかなりのできだ。娘のAmelia役のAnjaさんがなかなか美人で、声、歌、演技もよろしく合格点。恋人のHaddock君はあまりさえない。

このオペラはいつも筋が納得いかないVerdi のオペラの中でも特別???の多いもので、特にジイサンのFiesco、そして政敵のはずのGabriele、それを自分の死んだ後、後釜にすえるSimonそのものも???である。そんなこと言ったらトロバトーレの筋など気が狂ってるとしか言えない。それでもあのメロディーの力強さ、美しさに見るたびに喝采である。そこへいくとこのSimonは記憶に残るようなアリアがあるわけではない。

舞台は数年前に見たのと違っていた。この間のToscaの舞台は改悪としかいえないが、これも良くなったわけではない。3幕などよく覚えているが、イタリア風の広々としたものだったのに。衣装は特にAmeliaのドレスがきれい。青いサテンみたいなもので、立ち姿の美しいAnjaにはぴったり。彼女はCardiff Singer of the World competition で1999年に優勝したそうだ。

テノールにもう少しスター級のを持ってきてほしかったが、まあ満足できたオペラだった。

INDIANA JONES AND THE KINGDOM OF CRISTAL SCULL

2008-05-23 23:10:40 | 映画
まず第一印象は、これでは文句を言う新聞評もあるだろうな、ということだった。これを見るにあたって、前の1,2,3を全部見直しておいたので、この新作が前の三作と全く同じ展開なことがはっきり分かる。映画に新し味とか独創性を求めたら、これは落第かな。しかし楽しんだか、というと、もちろんものすごく楽しかった。

話は三作目の19年後、もうインディもジイサンに近く、まあ落ち着いて教師業についてるかと思ったら、やはり冒険に借り出される。今回の設定は1950年代で、そのころは幸いなことにソ連という大いなる悪者があった。これが最近だとモスレムのテロリスト、とかになるだろうが、うっかりするとハリウッドが報復に的になったりして、やばい。そこは50年も前のはなしで、悪者もすこし時代がかっている。

頭はケイト ブランチェットでにこりともせず、インディを追い詰める。四作のなかでは一番怖い悪玉である。インディは最初のころはなんかヨロヨロしていて、動きもにぶく、おいおいこれで大丈夫かいな、と心配してしまった。時としてスタントマンみえみえの時もあるけれど、懐かしさとハリソンのがんばりに拍手してあげよう。

ジイサンの主人公には若い助っ人があるのはDie Hard4と同じで、Shia LaBeoufという覚えにくそうな名前の若者で、彼の映画はいくつか見ているのに印象に残っていない。前のTransformerなんかあきれ返るぐらい駄作だった。この映画ではまあまあかな。Speed Racerの鈍いHershよりちょっと鋭いかな?最初の政府の倉庫での活劇で第一作目の金の棺がちらっと見えるので、もしかしたら彼を使って5作目も目論んでいるのだろう。それにしてはちょっと軽いけれど。

途中から話はSFがかってきてまるでX Fileみたいな展開になってくる。問題のクリスタルスカルもでてくるが、これがやけに軽く、たぶんプラスチックだろう。これをガラスかなにかで造るとよかったのに。本物のロックリスタルのものを大英博物館で見たことがある。真ん中のドームを突っ切って、ドームの真後ろの扉から入り、アメリカの部屋の左側の隅にある。もちろんガラス張りのケースの中だが、やはり不思議な美しさがある。たしか説明にはアメリカ製ではなくヨーロッパでできたものとあった。

最初の学校のシーンは第一作ではイギリスの女学校で、とてもきれいなステンドグラスがみえたが、今回はそこまで気を回さなかったようだ。それともインディも違う学校で教えているのかな。

これを見るとインディシリーズは最近の冒険映画とか小説の原型だということがよく分かる。特にダビンチコードとかナショナルトレジャーなんか全くインディからの借り物だ。スピルバーグの作品の一覧を見ると、もちろん全部見たわけではないが、ほとんどは記憶に残る満足できる作品ばかりだ。まだ60台はじめだし、やはりもっとも期待できる映画作家であろう。85点


WHAT HAPPENED IN VEGAS

2008-05-23 23:10:07 | 映画
この映画のトレーラーがあまりにつまらなかったので全く期待しなかった。目的はただひとつAshtonのみである。

筋はぐうたら息子のAshitonとキャリアウーマンのCameron Diazがラスベガスで知り合い、酔っ払ったあげくに突如結婚してしまう。翌朝ビックリした二人があわてて離婚しようというとき、ジャックポット三百万ドルがあったってしまい、どうなるか、というもの。

もうトレーラーが親切に全部おしえてくれたので意外性ゼロだ。もちろん結末も思ったとおりだが、思ったより悪くは無かった。トレーラーで主な出来事は教えてくれるが、それがどうして起こったかはやはり映画をちゃんとみるしかない。特にトイレのシートのギャグはトレーラーではなんてばかな、としか思えなかったが、実際にはそうなるようにうまく筋書きが書いてある。

Diazの映画としてはThe Holidayよりはずっとましな映画だ。Ashtonはとても素敵な男で、この中でもなかなかよろしいハンサムを演じている。ところが彼の映画はいくつ見てもちっとも記憶に残らないのはどうしてだろうか。題名をみてもThe Butterfly Effect のほかは内容は全く覚えていない。このBEは尊敬する前田氏ご推薦の映画で、たしかに面白い。

そのほかの映画は全部ひとのいいハンサム男、という全く彼の地でいってるのばかり。一ヶ月前ぐらいにジョナサンのインタビューにでていたが、全く映画の中の役そのままで、彼は演技などできるのだろうか。まあみるだけでサマになる男ではあるけれど。最近のコメディの中のブオトコとはいっしょにしてほしくない。Apatowだって彼を使いたいはずがないけれど。

最近はトレーラーのできがいい割に実際の映画がつまらないのが多いけれど、これは逆のケース。70点。

TOSCA

2008-05-16 18:06:19 | オペラ
Conductor:Antonio Pappano
Floria Tosca:Micaela Carosi
Mario Cavaradossi:Jonas Kaufmann
Baron Scarpia:Paolo Gavanelli

これでToscaをみるのは何回目か忘れた。そのなかでもやはり記憶ににこっているのはPavの最後のTescaだろう。今回の主役はもちろんKaufmannで冬に見たLa Traviataが強い印象に残っている。このToscaではもちろんカッコイイのだけれど、やはり彼の声は特別に個性的で後々まで覚えているほどではない。もちろん見た目は一番ハンサムなCavaradossiだったけれど、もうひとつランクの上の歌を期待したのだが。

Toscaはまあまあ。ScarpiaになるGavanelliはRigolettoでおなじみのおじさん。いいんだけれど、Scarpiaには一種色気とカッコよさが必要なんだと思う。彼みたいに大いに太り気味だと、コメディになってしまう。これでHampsonなんかにやらせたら、色気たっぷり、颯爽としたScarpiaでCavaradossiなんか食ってしまいそうだ。

舞台は数年前に新しくなったもので、私は始めて見た。しかしこれは改悪ではないかな。一幕など教会の広がりなどなく、やたら柵ばかりで目のじゃまだ。三幕目でCavaradossiは真ん中で銃殺されるのだが、Pavでなくてよかった。Pavのときは後ろに壁がありクッションみたいなものがあって、まずそこに倒れ、その後床にゴロリ、ということだったが、今回の舞台ではそういうわけにいかない。最後にToscaが飛び降りるのだが、ここのところはAlbert Hallの時のほうがダイナミックだった。

まあ今回の目的はKaufmannだけだから十分に満足できた。例によって左の天井桟敷だったけれど、一幕目は左でばかり歌っていて、ほとんど見えなかった。その後2,3幕は右のほうで歌ってくれたので助かった。どうしてROHの演出家共は私たち貧乏人のことを考えて演出してくれないのだろう。私だったら全体的には左右均等ぐらいに歌手に歌わせるのに。今後格Operaによって左右どちらに座ったほうがいいか覚えておかなくては。



SPEED RACER

2008-05-16 18:05:53 | 映画
最近はアニメと実写の境目があいまいになっている。この映画では人物は実際の俳優だが、そのほかはほとんどCGだろう。

三分の二はカーレースで、実際には起こりえない天地逆のコースとかで、ここはアニメのCarsみたい。あれをもっと極端にしたもの。その他の画面でも空はあまりにも青く紺色、雲はあくまでも白い。

主人公スピードの住む家なども超カラフルだ。この手の目くるめくような色彩は私が音楽に使うソフトのG-Forceに似ている。あのあまりの色合いの美しさに、一種催眠術的な効果があるのだろう。こういうのを嫌う人もいるかもしれないが、私は肯定的な意見だ。どうせだったら3Dで造ってくれたらもっと効果的だったろうに。

原作は日本アニメだそうで、どうりでスポコン物そのものだ。一難さってまた一難。途中ニンジャみたいのが出てきて天井からの糸に毒薬を流すところなど、昔日本で見たチャンバラ映画にあった。

というわけで筋にはまったく新しみもないけれど、こういう一種古臭い筋書きをこういう新技術で見せてくれる、というもの。惜しむらくは主人公のEmile Hirschにカリスマ性がない。ちょっとぼんやりした感じの男の子で、これで若いころのジョニーデップみたいにはっとさせるところがあったら申し分なかったのだが。ガールフレンドになるChristina Ricciが少しトシだ。目じりのシワが目に付く。彼女の顔は30代には向かない顔なので、今後どんな役ができるのだろう。この間のPenelopeが面白かっただけに少し心配してしまった。

最後の前にあるレースがすごすぎて、グランプリレースが少しかすんでしまったようだ。すこし尻つぼみではある。監督のWachowski Brは途中から出てくるなぞのRacer Xにキアヌーを使いたかったのだそうだが、どうしてか実現しなかったそうだ。色彩的にはかなり楽しんだ映画だ。73点。

CLASSICAL BIRTS

2008-05-12 19:19:31 | コンサート
この催し物ももう9回になるそうだ。そのうち行ったのは3回。そのたびに値段があがるのは腹立たしいが、いろいろ聴いたことの無い出場者で思いがけずすばらしいのもあって、楽しいものだ。

もちろん出場者はほとんどスター級の人たちで、目当ても何人かはいる。今年はその一人がKennedyだったのに演奏曲がスポンサーとかみあわず、喧嘩別れしたとのことで急遽出場中止となってしまった。数年前に彼の出場した時楽しんだのに、残念なことだ。会場前にアナウンスがあり、Kennenyは出場しないことになった、とやけにそっけなかった。これでは今後これへの出場は望みゼロか。

そのかわりにでてきたメゾソプラノのDanielle de Nieseがなかなかすばらしかった。このBritsは7つの賞の間にいろいろな演奏者がいれかわりたちかわり演奏するもので、もちろんポピュラーな人たちが多い。

やはりすばらしかったのが最後の二つ。最後の前はSarah BrightmanのLloyd-Weberのレクイエムが思いがけずとてもよかった。そして最後のAnna NetrebkoとBocelliのトラヴィアータの二重唱は本当にすばらしかった。AnnaはもうVillazonとこれを録音しているが、もう一度Bocelliとやってくれるといいのだけれど、難しいだろう。Annaは白いドレスのときはお腹がでっぱていて、もしかしたら妊娠中と思ったが、最後の黒いドレスではそんなに目立っていなかった。後でしったことだが、やはり彼女は妊娠中だった。

お目当ての一人はもちろんAlfie君で、二つも候補にあがっていたが、取れなかった。これもあとで読んだのだが、奥さんがその日出産するとのことで、途中で急遽病院にいってしまったとのことだ。

数年前までGramophoneの年間賞もあったが、最近はなくなってしまった。このポピュラーがかったBritsのほうに人気がいってしまったか、Gramophoneの雑誌社に金が無くなってしまったのだろう。残念なことだ。Gramophoneのほうがもっと本格的クラシック向きだった。ずいぶん前だがこれでベルゴンツィが出てきたときはまさにビックリしたものだ。生きていたなんて!それも歌をうたってくれた。最近はこのBritsしかないので、残念。

MERRY WIDOW

2008-05-09 20:17:43 | オペラ
Hanna Glawari (The Merry Widow) Amanda Roocroft
Camille de Rosillon Alfie Boe
Njegus Roy Hudd
Baron Zeta Richard Suart
Danilo John Graham Hall
Valencienne Fiona Murphy
実をいうとオペレッタというのはあまり好きではない。やはりやたら人が死ぬけれど、美しく哀しいオペラのほうが私の好みには合っている。というわけでこれも初めて見た。もちろんお目当てはAflie Boe。彼を知ったのは1,2年前だが、今期待のテナーだ。それもイギリス人。明るくとても美しい、伸びやかな声をしていて、とても好きだ。歌い方がとても素直なところもいい。少し名が知れてくると、どういうわけか歌い方に凝る歌手がいて、私にはイヤミに聞こえることがある。たとえばドミンゴなど特にナマを聴くと最高の歌手とは思うけれど、たとえばDon CarloのCDなどでは歌いまわしがねちねちしていてちょっと気になる。そこへいくとAlfie君の歌は素直だ。

主役のAmandaとGraham Hallは特に記憶に残るほどのこともないけれど、衣装はとてもきれい。舞台はなんだか同じ装置を3回使っているようで、少しけちったかな。途中のカンカン踊りが色鮮やかで楽しかった。

もちろんAlfie君の歌は最高で、もっと出番の多いやくをやってほしいものだ。この秋にはRoyal Opera HouseのElectraでデビューするそうだか、このオペラのテナーなど全く記憶にないからやはり端役なんだろう。あの明るい歌声に向くオペラは何だろうか。ネモリーノとか、ドンジョバンニのオッターヴィオなんかぴったりだろう。

オペレッタそのものは少し物足りなかったけれど、Alfie君だけのためでもいったかいのあった舞台だった。

IRON MAN

2008-05-08 20:17:06 | 映画
最近はちょっと地味目の俳優もスーパーヒーローになるらしい。このIron manといい次のHulkも見た目はあまりパっとしない俳優かな。それでもエドワード ノートンよりこのロバート ダウニィ Jrのほうが見かけはインパクトはあるかもしれない。

最初のころのノーテンキな金持ちのところが軽くておかしい。その後テロリストに誘拐されてミサイルを作るはずが自分用の鎧を作ってしまうのは納得しがたいけれど、まあ、マンガのことだし許すかな。

帰ってきてからもっと協力なIronmanを仕上げるのだけれど、あんなに細かい部品を数限りなく使って、大丈夫なんだろうか、とよけいな心配をしてしまった。ひとつでも狂うとタイヘンなことになるよ。どういうわけか無事に最後までもったようだ。足からロケットを出して飛ぶところなど、鉄腕アトムみたい。強力な武器を作るのになにか手工業なところがレトロでおかしい。

ダウニィの映画はいくつかは見ているが、特に面白かったのはVal KilmerとやったKiss Kiss Bang Bangだった。あのころと比べると、中年という感じ。スーパーヒーローとしては少し歳かな。今はいいけれど、続編、続々編など作るときにジイサンにならないうちに作らなくては。お相手は久しぶりに見るGwyneth Paltrowだけれども、この人顎がますます張ってきて、どうしても魅力的とも演技がうまいとも思わないのだけれど、どこかいいところあるんだろうか。やせ細ってギスギスしてるし。重役でJeff Bridgesがでているが、この人は声がいい。あたまはハゲたのかそってるのかツンツルテン。重厚味があってなかなかよろしい。

たしかに続編はあるみたいだけれど、まあ単独でもかなり楽しめる。75点。

ROBERTO ALAGNA

2008-05-08 20:16:20 | コンサート
Barbicanにて。Alagnaはオペラはずいぶん見ている。でもリサイタルはずいぶん前奥さんといっしょにやった時にいっただけだ。あの時もよかった記憶があるが、ド迫力の奥さんのほうに軍配はあがるかな。あの時の奥さんのToscaなどいまだに覚えている。

Roberto君はオペラ座などでみると小柄なひとだが、幸い席がものすごく舞台に近かったので、背は気にならなかった。もうすぐ45歳のわりにはしわも無く、もみ上げのあたりにちらほら白髪が見えるが、髪もたっぷりあって、若々しく見える。もちろん近くだったので、声も迫力がみなぎっていた。

プログラムは全てVerdiでおなじみのものばかり。オケはLSOでLSOのコーラス付という豪華版だった。前半はMacbeth,La forza, I Lombardi, Aida,後半はLa Traviata, Rigoletto,Luisa, Otello。その間にコーラスがいくつか入った。とくにコーラスでよかったのがNabuccoのVa, pensiero。

Robertoは全体によかったけれど、そのなかでも後半のTraviataかな。かれは声もいいし、近くだと背も気にならないけれど、時として私が想像する音程とほんの微妙にずれるのだが、これは私だけの想像だろうか。Aidaはここでアリアだけ聴くぶんには申し分はないが、やはり彼のラダメスはやめたほうがいいかもしれない。

アンコールはOtello, Il trovatore、Rigolettoだったが、最後に奥さんにささげる愛の歌を歌ってくれた。奥さんも一階席の真ん中にいて、ドハデな真っ赤なドレスだった。どうもこのカップルはトム クルーズとニコル キッドマンを思い起こさせられる。彼らは分かれてしまったが、RobertoとAngelaはいまだに夫婦だ。仲が悪いとの噂もきいたけれど、この日の様子では大丈夫なんだろう。

THREE AND OUT

2008-05-01 00:07:15 | 映画
Mackenzie Crook主演のイギリスコメディ。彼は数年前のテレビOfficeから出た人で、Pirates Of The Caribbeanが有名。

若いころは歯並びは驚くべきものだったが、それでも醜いというまではいかなかったが、最近はガリガリで顔などシャレコウベに皮を張ったみたいになってしまった。それともこの映画のためにダイエットしたのかな。とにかく悲惨に近いぐらい。餓死寸前、という感じだ。監督の意図としては彼を見ているだけでおかしい、ということにしたいのだろうが、反対にいたいたしくみえる。

話は地下鉄の運転手が、彼のせいではない事故を2回おこし、仲間の運転手が小さい声で言うには、一月に三回同じ運転手にこういうことがおきると、クビになるが10年分の給料をもらえる、というもの。そこでどういうわけか作家志望のMackenzieが自殺志望者をさがす、というもの。

もともとそんなことは信じるほうが悪いのだが、そこが映画。この映画の試写に本物の運転手たちが上映反対のデモをしたそうだ。見てみると内容は彼らが心配するほどのことはない。これならむしろ彼らの代表にでも事前に一度映画を見せたら、こんなさわぎにはならなかっただろうに。それともこれも映画の宣伝に一役かったのかな。

この前のForgetting よりはよっぽどましな映画だった。65点。