後で考えます

多分映画の話題。でも映画好きで、これから見たい方は読まないほうがいいです。

DON GIOVANNI

2007-06-25 19:56:57 | オペラ
Conductor : Ivor Bolton
Don Giovanni : Erwin Schrott
Commendatore : Reinhard Hagen
Donna Anna : Anna Netrebko
Don Ottavio : Robert Murray
Donna Elvira : Ana Maria Martinez
Leporello : Kyle Ketelsen
Masetto : Matthew Rose
Zerlina : Sarah Fox

私はモーツアルトのオペラは実はそんなに大好きとはいえない。特に魔笛なんか好んで行くほうではない。そのなかではこのDon Giovanniはとても好きだ。まず喜劇的なところもあるが、だいたいは悲劇というかドラマチックではないか。観客の中に子供がいるのが見受けられたが親はいったいなんの気でつれてきたのだろう。オペラに映画みたいに年齢制限があったら、これはきっと「18」のしろものなのに。このROHの演出はまあ「15」ぐらいかもしれないが、1,2年ほど前にみたENOの演出なんか日本の映倫でいったらXXXといったところだろう。

今回の舞台は前にみたブリンがジョバンニをやったときと同じだが、主役はSchrottというウルグアイからのバリトンでなかなかいい。歌もいいが、最後の場面では上半身裸になる。もちろん最初の場面もちらっといい体をみせるのだが、この最後の場ではみごとに鍛えられた体が主役みたいなものだ。最近のオペラ歌手はハリウッドの俳優に負けないくらいの鍛錬が必要なのだ。これならちょっと前に見た「300」の主役もはれるほど。

女性陣のなかではやはりNetrebkoがすごい。なんといってもあの声量がすごい。普通に歌ってても大声なんだから、声を張り上げるとまるで大砲の弾がとんでくるみたいにドシンドシンと観客の体に体当たりしてるみたい。なるほどこの声で有名になったのはうなずける。声の大きさに比べて技量はもう一つと思ったが、姿形も顔もいいし、大スターの貫禄はある。

ElviraのMartinezはかわいいし、いい声なんだけど、Netrebkoにくらべるとなにかピストル、というか豆鉄砲ぐらいの差があるなあ。Don OttavioのMurrayはいい声なんだけど、ところどころ声がでてない。

最後の幕では火がボッと燃え上がり、そうとう離れているはずの私たちのところまでその熱がつたわってくるほどだ。万一のために消防士でも控えているのだろうか、とよけいな心配までしてしまった。数々のアリアもすばらしいし、レポレロの例のコミカルなGiovanniの数々の女性歴の歌もおかしいし、全くよく出来たオペラだ。最後にGiovanniが地獄に落ちるからにはやはり教訓劇なのかと思ったら、最後の一瞬でやはりGiovanni は地獄に落ちても変わらず女性と楽しんでいるらしく、うまい演出だ。

このオペラを見るたびに芥川龍之介の短編の一つを思い出す。やはり女たらしの男の話だが、振り返ってみるとだまされた女たちはこの男を懐かしく思いだす、という話だったと思う。芥川はとても好きな作家の一人で、いつかまた読み返したみたい。


GROW YOUR OWN

2007-06-20 04:44:02 | 映画
先週アイルランド映画をみたが、今度はイギリス映画。しかし全くお勧めではない。庭とか植物を育てるのが大好きなイギリス人なので、アイデアは悪くない。それに今とても問題になっている移民もからめている。それにしては脚本のまずさが目立つなー。

カウンセルが救援策としてアロットメントのいくつかを移民に野菜作りのため貸すことになる。そこにで元からのイギリス人たちとの対決、というらしいのだが、移民たちのほうはそんなに猛々しい気合は全く無いのだ。イギリス人の特にボスみたいに振舞うジョンというのが一人浮き上がっているのだが、そこのところもうまく描けていない。

だいたいこの映画はコメディなのかシリアスなのかさえわからない。この手の映画だったら数年前のGreenfingersというのがあった。このほうがせめてスター(クライブ オーエン)らしきものもいたし、ロマンチックコメディとしても成功していた。GYOの致命的なところはやはり役者だろう。一人としてちょっとでも魅力のあるのがいない。話の中心は中国からの移民男とその子供たちだが、この中国男の顔をみているだけで、気が滅入ってしまう。せめてもの救いはこの子供たちとアフリカからの男の子だけだろう。

もっとコメディとして書いたほうがよかっただろうに。とにかく全くのロッタリー資金のむだである。まあイギリス人の庭への執心が垣間見られるというところだけだろうか。45点。

Fantastic Four: Rise Of The Silver Surfer

2007-06-17 17:02:49 | 映画
これは2005年のFantastic Fourに続くものだ。最初の映画がたいしたことなかったので、あまり期待はしなかった。またもやマーベルのスーパーヒーローものだ。いったいこのコミックはいくつスーパーヒーローを作ったのだろう。いつも最初が同じなのですぐわかる。それにどれにでもスタン リーが出てるし。この映画では少しセリフまでしゃべる。

この2作目も前作と変わらず、4人のヒーローはあまり深みも無く、またそこがいいのかもしれない。やけに悩んでばかりいるバットマンとかスパイダーマンとか、うつ病に近いデアデビルとかに比べると、軽い。一番いけないのが悪役のシルバーサーファーの地球を滅ぼす理由づけがとてもあいまいなことかな。もちろんこういうスーパー悪役がいないと4人の出る幕がないんだけど、もう少し納得のいくものにして欲しい。そんなことを言うとこういう宇宙規模の大活劇はなくなってしまうことは確かだ。だから私は本当はStar Warsもあまり好きではない。この悪役サーファーはなにかスパイダーマンに出てきたグリンゴブリンに似ている。

このF4SSはそれでも前作に比べるとよくできている。アクションの場所の一番の山場がロンドンアイという見慣れたところのせいでもあるかな。この映画の公開を記念して本物のロンドンアイにシルバーサーファーがお目見えした。ロンドンアイの輪が外れてテムズに落ちかかるところはよく出来ている。もちろん4人が総出で、それぞれの力を使って助けてくれる。前作がNYで今回はロンドン、次はパリかローマ、それとも東京かな。もしかしたらベイジンか。SSは8日で一つの星を滅ぼすそうだが、ロンドン一つにこんなに時間をかけていると、8日では足りないよ。

主演のIoan Gruffuddはこの間のAmazing Graceのほうがよかったな。彼はまだ33歳なんだけど、やけにトシ食って見える。名前の読み方が難しいくてこれでヨアン グリフィスと読むのだそうだ。英語がアメリカなまりが強い。やはりいしきしすぎのやりすぎか。これはTVのHouseにでてくるHugh Laurieにも言えることだ。すごくうまいんだけどやりすぎて不自然に聞こえる。共演のジェシカはSin Cityではとてもきれいと思ったが、このF4では日焼けしすぎかメークの色が濃すぎるのか、あまりよろしくない。クリス エヴァンスはやけに深みの無い若僧だなあ。もう一人のMichael Chiklisはかわいそうにほとんどオレンジ色のプラスチックの山。確か前作で特殊能力をやめる選択があったような気がするが、かわいそうなので、それなら必要なときだけ、岩男になったらいいのに。

まあいいところはPirateみたいにあきれるほど長くないところかな。まあ少しはたのしめた。最近これという映画が無くて、少しいやけがさしてきた。しかし少し前に去年の私のベスト一だったPan's LabyrinthをDVDで見て、やはりすばらしかったように、たまにはこういう光るものもあるので毎週映画館通いをしている。

点数ー69点。

またReikoさんの花のページ

2007-06-15 18:06:54 | Weblog
いま勉強しているのがJavaScriptで、それを使って初めてWebpageを作ってみた。材料はまたまたReikoさんの旅日記で、花のページをマウスでクリックしなくても、次々に写真が変わるようにしてみた。ついでに変わり目にフェイドイン効果を使ってみた。

自分のpcで見たときにはうまく行っているように見えたが、これをインターネットにアプロードしてみると微妙にフェイドインのしかたが違う。次の写真に変わる一瞬前いまある写真がまばたききするみたいに一瞬映るのだ。どうやったらこうならないようにするか、来週先生にきいてみなければ。このフェイドについてはウェブでJavascriptの見本をいくつか読んでみたが、あまりの煩雑さんいいやけがさしていたところだ。私が使ったのはもっと単純でクラスで勉強したscriptを少し変えてみただけのことだ。

それにしてもJavaScriptというのはいろいろなことが出来そうでおもしろいものだ。マレーシアの花のページ

The Tiger's Tail

2007-06-13 22:20:31 | 映画
これはまた珍しくアイルランド映画だ。監督(Jhon Boorman)も主演(Brendan Gleeson)も覚えが無かったが、調べてみるとこの監督の前作 The Tailor of Panama はちゃんと見た覚えがある。ブロスナン主演のちょっと面白いスパイ映画だった。Gleesonはハリーポッターなんかに出ているが覚えは無い。

アイルランド映画といえば去年かな、Breakfast On Plutoというのを見た。このTigerとかPlutoとか、ちょっとイギリス映画とは趣が変わっている。この映画を見るきっかけはやはり共演のKim Cattrallだろう。彼女はSex & the cityですっかりおなじみになった女優だ。その後彼女の若いころの映画も見たが、すごく美人でおどろいた。もちろん50歳のいまでもきれいな人だが。

英語はこの中のアイルランドなまりのほうがスコットランドなまりよりよっぽどよく聞き取れた。Kimのアイルランド訛りもうまいものだ。プロパティータイクーンの主人公が生き別れた双子の兄弟にアイデンティティを盗まれてしまう話だ。そういえば数年前にアーニーの映画でこんなのがあった。もちろんスケールがあちらのほうがずっと大きかったけれど、悪役そっくりさんに親近感を抱いてしまうのはちょっと似ている。

スリラーといっても元々殺すつもりまではなかったので、最後のほうで予想外の方向にいってしまう。それにしても、似ているとはいえほとんど知らない人物にあんなに簡単になれるものだろうか。あまり替え玉が実物の人生の勉強をしてなかったらしいので、筋にアナがありすぎる。息子になる若者の名前がBrian GleesonというのでBrendanの息子かな。それにしてもヘタな俳優だった。あまり将来性は無い。Father AndyになるのはCiaran Hindsでこの人は実によくいろいろな映画で見る顔だ。それともちろんKimはやはりよろしい。

全体にスリラーといっても地味なもので、こんなの日本で封切るかあやしいものだ。そんなに悪くは無い。68点。

Pirates Of The Caribbean 3: At World's End

2007-06-13 04:27:11 | 映画
とにかく長ーい。もう半分ぐらいで、つまり一時間半ぐらいで、早く終われ、終われ、と祈っていた。長いとは聞いていたがまさか3時間近くもあるとは思っていなかった。とにかくよけいな場面が多すぎる。いくら私がジョニーのファンでも彼が3人出てきてキチガイじみたことをやる場面は私が監督だったらちょん切るね。それもご丁寧に2回もある。1はまあまあ面白かったし、2も3への期待で許せるが、その期待をまったく裏切られた。一番いけないのが、人物描写、というかそれが無いこと。それにどうしてバルボサは突如いいやつになってしまったのか。ジャックは1ではまだまだかわいげのあるヤツだったのに、3では全くイヤなヤツになってしまっている。というかあまりに長いので、彼だけでなく、みんな見るのに飽きてしまったのだ。1と2を見てるひとはやはり3も見ておかなければ、というのだろうが、1,2もてなければ見る必要はまったくない。よく出来てるのは前半の世界の終わりのところ。わるいけどキース リチャーズの場面も私ならちょんぎる。60点。

NEXT

2007-06-03 20:04:02 | 映画
またまたニコラス ケイジ主演のスリラー。この人は実によく働く。ちょっと前もGhost Riderというなかなか手のかかった映画を見た。それに比べるとこれは小規模かな。共演はジュリアンヌ モーアだが、単に彼を追う役でガールフレンドは別にいる、というか途中でできる。これが今やたら顔を見せるJessica Bielで、私には別に美人とは思えないのだが。ただスタイルは抜群で、全身を写しているときのほうが美人に見える。この間のノートンとの映画では長いスカートに足が隠れて、スタイルのよさが出ていなかった。顔は印象が薄いので、あの映画ではダメ。こちらは、というとはやり女としての印象は薄い。ケイジはこの映画でもちょっとだけ見事に鍛えた体を見せてくれる。

話は2分だけ未来が見える男の物語。しかし2分先自分が危なくなると分るので、それを避けることになるが、そうすると未来は変わるから、いったい彼は未来が見えるのか、見えないのか?こういうところがタイムマシーン物の困ったところで、この映画ではそれが2分という短いものなので、実にしばしば描かれるのだ。もしかしたらこんなひねくれた目でみる観客は私ひとりかもしれない。

この間のデンゼルのデジャブだって、彼が4日前に帰ったら、つまり4日間は二人いるんだろうか。でも彼女を助けたので、その世界のデンゼルは4日前に帰る必要が起きないので、ずっと二人いることになるのかな?それとも4日前に自分に帰るんだったかな?このNextでは、こういう時間もののパラドックスを最後にちょっとだけ今までの映画とは違って新しい展開にしてくれる。それまではありきたりの普通のスリラーだったのが、最後だけちょっと光るものにしてくれた。もちろん2分だけだったのが、なんか延長されたり、ずいぶんいい加減で、新聞評はこぞって星一つだったが、そんなに悪くは無かった。

65点。

CAPEL MANOR

2007-06-02 02:01:37 | Weblog
Kew Gardenの会員は5月でおしまいになったので、代わりといっては何だが、今度はCapel Manorの会員になった。ここは私の家から車で5分ぐらいの近さだ。ここは植物園というよりはいろいろな庭の展示会場といったほうがいいかな。普通の家の庭ぐらいの広さの庭がいくつもあって、それぞれテーマにそって作られている。ここはGardeningの学校でもある。もちろん小さい前庭風のものから大規模なメイズまであり、変化に富んでいて、四季さまざまな花が咲き乱れている。大きな屋敷があり、時々中も公開されている。

今年は気候がヘンで石楠花とつつじの季節を逃してしまった。しかしまだ咲いている木もあって、中にはものすごい大木もある。ここの会員の値段は二人で一年何回でも入れるといのが30ポンド、私はゲストもよべる3人分のにしておいたが35ポンドだった。一人一回の入場料は5ポンドだ。資料によると月1,2回は盆栽とか菊の展示会などがあり、クラシックカーの展示会まであるそうだ。もちろん近いせいもあって、今までも年1,2回は行っていたが、今度はもっと頻繁に行ってみるつもりだ。Capel Manor

Reikoさんの旅日記とKew Garden

2007-06-01 01:39:14 | Weblog
いよいよREIKOさんの旅日記が終わりました。ご苦労さまでした。5月に帰ってきたばかり、と思ったら、もう6月には北欧に数ヶ月の旅に出るということです。8月末に帰ってきたら、また旅日記と写真を公開してくださるとのことです。

今週またKew Gardenに行ってきた。去年みたTitan Arumの花をまた見た。今回はまだつぼみなのだろう。全体に緑がかっていて、高さは1,5メートルちょっとかな。去年Kew Gardenのフレンズになっておいたのだが、5月末でおしまいにした。去年は一人会員になると40ポンドで6枚ゲストの券をくれた。去年は一人一回11.25だったので、二人で2回行けば元が取れる、というので会員になったが、今年はなんと58ポンドに値あがっていた。一回の入場料も調べたら12.25になっている。これはあまりにも高いのではないかな。もちろんあれだけの広大な植物園を維持していくには大金がかかるのは分るが、家族4人なんかで行って、食事でもしたら軽く百ポンドが消えてしまう。これで当分Kew Gardenとは縁がきれるだろう。