どのようにして伝承がつくられていくのか、といった謎を読み解くことができる一冊。
とっても面白い本でした。
この本を読んでいて、あることを思い出しました。
以前、高松にいたのですが、そこに桃太郎の昔話に出てくる「鬼が島」のモデルとされる島がありました。
その島にからみ、「桃太郎の物語は、菅原道真が讃岐守として香川にいたとき、子ども向けに書いた説話だ」と本気で信じていた知人がいました。
その根拠は、地元の郷土史家の本にそう書いているから、とのこと。とほほ、です。
道真が書いたことを補強する当時の文書(日記でもなんでもいい)があるのか尋ねたところ、「ない」。
そもそも、子ども向けに説話を書きとめたとして、それを読める子どもはどれだけいたのか。とにかくとほほ、でした。
この人は、UFOの研究者が「金星人は地球人の姿をして、人間社会のなかで暮らしている」という本を書けば、それを信じるのでしょうか(そうした本は、探せばあると思いますが。。。。。)。
いい大人が、そのレベルなのだからたまらない。
いずれにせよ、この本は面白かったです。その知人に読ませてやりたい。☆×2.9。