夫婦でシネマ

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書道ガールズ!!わたしたちの甲子園

2010年05月24日 | さ行の映画
Story
日本一の紙の生産量を誇る小さな町、愛媛県四国中央市。不況のため町の商店街は閑散としていた。そんな中、四国中央高校の書道部にも危機が迫っていた。部長・里子(成海璃子)の厳しさに退部希望者が続出、部員たちの気持ちもバラバラに。ある日、部室から聞こえてくる大音量の音楽に驚き部屋を覗いた里子の目に飛び込んできたのは、大きな半紙を睨むように見つめ、筆を振り上げ音楽に合わせて流れるように文字を書く臨時顧問・池澤(金子ノブアキ)の姿だった。最初は書道パフォーマンスに反対していた里子だったが、町のどこからでも見える紙工場の煙突を見たとき、忘れていた何かを思い出した。…大切な町を守りたい…。里子たちは“書道パフォーマンス甲子園”を開催し、町興しをしようと決心する。(goo映画より)
2010年/日本/ 猪股隆一監督作品




評価 ★★★☆☆

「マリと子犬の物語」の猪股隆一監督の最新作!

最初は書道を堅苦しいものと捉えていた里子が、書道パフォーマンスを通して、純粋に書道を楽しむ気持ちを再発見していく過程が面白かったです。また、書道パフォーマンスをやることになった動機づけが、町の商店街衰退を食い止めようとする町興しの一環として描かれているのも面白かったですね。そして、女子書道部員たちの一人一人がそれぞれ物語にとって重要な役割を持ち、個性的なキャラクターとして描かれているので、感情移入しやすく、すんなりと物語に入っていけました。

主役の里子を演じる成海璃子ちゃんがやっぱり上手かったですね。彼女の安定した演技が観る者の心をつかみ、物語を引っ張る役割をきちんと果たしていたように思います。里子の書道のライバル兼友人を演じた山下リオさんも、里子とは対照的な役柄を好演していて、とても印象に残った女優さんでした。なんというか美少女という言葉がぴったりで、これからの活躍が楽しみな女優さんですね。

クライマックスの書道パフォーマンス甲子園のシーンは必見です。各県の出場高校の書道部員たちがノリノリの音楽に合わせて繰り広げられる書道パフォーマンスのシーンは、観ているこっちまで楽しくなって気持ちが盛り上がってきます。生徒たちが書す内容はどれも詩のような内容が多くて、ここまでくると、今までのイメージの書道とは違って、書道はひとつのアートのようですね。

この書道パフォーマンス甲子園で、里子が途中失敗しても諦めず、筆を振り上げ、最後まで文字を書き上げるシーンがあるのですが、今までの書道部員たちの想いがこのシーンに集約されていて、爽やかな感動を呼びます。このパフォーマンスに使用されたアンジェラ・アキの音楽がまたすごく良いんですよね。青春からずいぶん遠ざかってしまった大人の私が観ても、なんだか懐かしいような、心が洗われるような、爽やかな感動に包まれました。

ただ、映画全体の内容にしてはちょっと上映時間が長いような気がしましたね。1つ1つのシーンを丁寧に描いていることには好感が持てるのですが、日本映画にありがちな登場人物たちの心情を長々とセリフで説明するのはやめてほしかった。ベタな演出が多かったのも気になったのですが、長セリフと合わせて、せっかくの爽やかな感動が半減してしまう。セリフではなく回想シーンなどで描くとか、もう少しアクションで見せてくれたら物語がもっと面白くなったように思います。


映画『書道ガールズ!!わたしたちの甲子園』公式サイト


(「書道ガールズ!!わたしたちの甲子園」2010年5月 長野 岡谷スカラ座にて鑑賞)

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (白くじら)
2010-05-29 16:37:54
「書道パフォーマンス甲子園」…そういうものに出場する話だったのですね。(^^;
アクション足らずだったようですが、面白そうですね。青春モノは大好きです。

今年の正月に学生たちが、巨大な半紙(ではないと思うけど)に巨大な筆を持って描いているシーンを見ましたけど…その大会なのですね。(@@)
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こんばんは♪ (nyanco)
2010-05-31 18:29:52
白くじらさん、こんばんは!
コメントありがとうございました。

「書道パフォーマンス」というのは私もあまり聞き慣れない言葉だったんですけど、今、こういったパフォーマンスがけっこう流行っていますよね。
けっこう泣けるシーンもいくつかあって、青春っていいなぁと感じさせてくれる素敵な作品でした。

書道は今、若者に大人気ですね。
映画でもそうだったんですけど、音楽に合わせて字を書いている姿を見てると、とても楽しそうでした!(^^)
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