つれズレ愚抄

つれ：「さくらももこ先生の早逝には多くのファンが悄然としてるねぇ」

ズレ：「御存知ない著名キャスターもいらしたようだけど、昭和がサザエさんなら平成はちびまる子ちゃんってくらい世に広まってるってことよ」

つれ：「どちらも世代を越えてユーモアやペーソスがほのぼのと心に染みる名作だからねぇ」

ズレ：「ユーモアやペーソスってことだと、奇しくも日を同じくしてアメリカからニール・サイモン先生大往生の訃報も流れてきてたなぁ」

つれ：「その作品作風には本邦の劇作家諸先生も大いに啓発されたみたいだよねぇ」

ズレ：「ここにきて酒はその座が怪しくなったものの笑いは不動の百薬の長なんだから、上質な笑いを世に送り出す逸材は神の御使いなんじゃねぇか」

つれ：「となると反目憎悪や質の悪いお笑い種を撒き散らすトランプさんはさしずめ悪魔の手先てなもんかぃ・・」

つれ：「台風も２０号になって降る所には困るほど降ってるけど、お江戸の周りはむしろ渇水気味だよねぇ」

ズレ：「例年台風で満杯になる北関東の水瓶もいささか心許ないやな」

つれ：「今年は台風の進路がアテにならないだけに、今後も風台風ばかりだと冬場の水不足を心配するようじゃないかぃ」

ズレ：「これだけ科学技術も進歩したんだから、豪雨の大水を雨が降らない遠隔地に移送できりゃいいのによ」

つれ：「被害さえ出なけりゃ、真水はなるべく留めて置きたい貴重な資源だからねぇ」

ズレ：「いわば富の偏在と同様で、遍く行き渡るほど価値のあるものが一部に集中するのは災厄を引き起こすばかりだぜ」

つれ：「これだけ政治経済も進展したんだから、富豪の大金を首が回らない貧乏人に移送できりゃいいのにねぇ・・」

つれ：「すっかり鳴りを潜めた観の小池さんが都立大学のネーミングを復活させたんだねぇ」

ズレ：「遅れ馳せながら石原御大色の払拭に乗り出したようだわな」

つれ：「宙に浮いてた尖閣寄付金にもいよいよ手を付けるみたいだしねぇ」

ズレ：「いっそ石原さん肝煎の東京五輪まで返上すりゃ、御大を上回る女丈夫と見上げるばかりだぜ」

つれ：「今さらドタキャンはあるまいし、アジア大会の推移を見るに炎暑の東京でも何とかなるんじゃないかぃ」

ズレ：「大会中は無事に乗り切ったとしても、コンパクトから膨れ上がったツケで首が回らなくなるのは必至だろうよ」

つれ：「五輪絡みじゃ百合子色を払拭してるっぽいのは、そのツケをスーパーマリオでノリノリだった安倍さんに回そうてぇ深謀遠慮なのかねぇ・・」

つれ：「旗振り役の省庁で障害者雇用水増したぁ、これも一種のマッチポンプかねぇ」

 
ズレ：「目的と手段に深い考慮もなく機械的に数値割り当てを押し付けると、知恵が働くとこほどこんなことになるのがお約束ってこった」

 
つれ：「何事につけ数値化が推奨されて久しいものの、多かれ少なかれ数値目標には粉飾があって当たり前ってことかぃ」

 
ズレ：「障碍者支援に使命や意義を見出してる事業者は別として、効率の下がる従業員を排除したいてぇ本音は企業も役所も同様だろうよ」

 
つれ：「使える社畜の囲い込みでリストラが厳しくなる一方の社会じゃ、お荷物扱いのパラハラなんて話も聞こえてくる訳だねぇ」

 
ズレ：「だからこそ長いこと暗黙の了解だった役所の水増しを白日の下に曝して、民間企業への警鐘にしようてぇ目論見なんじゃねぇか」

 
つれ：「先ず隗より始めよってことなら、省庁のブラック労働を戒めてゆとりある労働環境の範を垂れりゃ障害者雇用も進むかもよ・・」

つれ：「共に史上初を懸けての決勝戦となった甲子園は、二度目の春夏連覇の方に凱歌が上がったねぇ」

 
ズレ：「レジェンド始球式のみならず、期間中随所に盛り上がりを見せつつ１００回記念らしい大会の締め括りになったんじゃねぇか」

 
つれ：「野次馬的には豪腕連投の東北勢初優勝を判官贔屓した向きが多かったようだけどさ」

 
ズレ：「ウィンブルドンで勝てなかったレンドルとかアメリカのメジャーを取れなかったノーマンとかの慣用句みたいに、優勝旗は白河を越えないてぇ伝説の持越しは東北のチームにとっちゃむしろ一層のロマンになったかしれねぇぜ」

 
つれ：「トーナメントに勝ち残るほど全国の期待が集まるとなりゃ、勢い選手のモチベーションも高まるだろうしねぇ」

 
ズレ：「各地で災害が相次ぐなか、東日本大震災の復興を忘れないためにも東北の選手には大活躍して貰いてぇやな」

 
つれ：「乱世こそ大活躍が期待された東北の剛腕政治家先生は一早く逃げ出しちまったしねぇ・・」

つれ：「健康で体力も有り余る若い衆なら羽目を外す方が当たり前だけに、不適切な行動でアジア大会の晴舞台から即刻本国送還たぁ気の毒なくらいだねぇ」

 
ズレ：「一に掛かって日本代表と分かる格好で繰り出したのが迂闊過ぎたわな」

 
つれ：「現職の警察官が制服でパチンコに興じるようなもんだからねぇ」

 
ズレ：「その出で立ちじゃいかにもマズいてぇ常識が働かないところがどうにもマズいんじゃねぇか」

 
つれ：「競技に打ち込み過ぎてそういう生活の知恵が身に付いてないのかもよ」

 
ズレ：「選手の椅子取りゲームが過熱するほどに不真面目カマす余裕もないとなりゃ、そういう処世術こそ適切に教え導いたらどうでぇ」

 
つれ：「世間の目が厳しい昨今は、自らそっちの荒修行を積んだ昔日のような訳にもいかないだろうからねぇ・・」

つれ：「凡そ稽古事には謝金が付き物ながら、居合道は額が大きくなり過ぎたってことかねぇ」

 
ズレ：「趣味の延長的な何某道は何処も格付けが上がるほど相応の金が動いて当たり前ってこったな」

 
つれ：「それだけの金を用意できるのもその道の実力のうちだってのかぃ」

 
ズレ：「高位を得る自己満足のために身銭を切る熱意がありゃ、それだけその後の普及指導にも身が入ろうってもんよ」

 
つれ：「能力もないのに師業士業の公的資格を金で買うような実害はないとはいえ、将棋や囲碁とかのガチガチ実力勝負に比べるとどうにも釈然としないだろうに」

ズレ：「年端もいかない天才少年があれよあれよという間に高段者になるようなことはなく、昇格には実力とは別に一定の年季を要するのもその道なりの風格なんじゃねぇか」

 
つれ：「まぁ政治道でも位人臣を極めて風格を漂わすには年功と集金力が必要だからねぇ・・」

つれ：「お江戸周辺でも似た景色を目にする縁もあって、イタリアの落橋事故は他人事とは思えないよねぇ」

ズレ：「お江戸の真ん中こそ高架だらけで、早く整備された分老朽化も心配だからなぁ」

つれ：「古代の土木帝国ローマに対して、現代の土木大国日本にあってはよもや設計施工の不備で新しい物の事故が起きるこたぁあるまいねぇ」

ズレ：「ガチガチの原発安全神話だってあっさり崩れたんだし、新しいからって油断はできねぇぜ」

つれ：「地震だ豪雨だ噴火だてぇ災害激化の前じゃ新旧の別なくやられちまうしねえ」

ズレ：「五輪の建設ラッシュが片付いたら、前の五輪から建設ラッシュが続いたインフラのメインテナンスに総力を挙げるようじゃねぇか」

つれ：「とにかく五輪の最中に落橋や落盤が起きないことを祈るばかりだねぇ・・」

つれ：「平成最後の年もやっぱり安倍さんは靖国に参拝しなかったねぇ」

ズレ：「毎度お馴染みとはいえ、代理に玉串を奉納させるアリバイ作りがかえって見苦しいやな」

つれ：「安倍さんに限らず、以前は参拝したのに閣僚になったら見合わせるってのも情けないよねぇ」

ズレ：「外国の顔色を窺って英霊の御霊に背を向けるなんざ、苟も独立国指導層の在り様としちゃどうにもいただけないんじゃねぇか」

つれ：「総裁選の景気づけで憲法改正に前のめりになるのは結構だけど、そんな植民地状態を脱する方がよほど先決なんじゃないのかぃ」

ズレ：「ここで石破さんが靖国参拝をアピールしときゃ、総裁選の形勢も一気に逆転したかもしれねぇぜ」

つれ：「英霊の御霊を下世話な政局に引き出そうなんて魂胆こそ非国民だろうに・・」

つれ：「詳しい事情はよく分からないけど、阿波踊りで踊るの踊らせないののスッタモンダがあったそうだよ」

ズレ：「踊る阿呆に通さぬ阿呆おなじ阿呆なら踊らにゃ損々てな顛末みたいだわな」

つれ：「既に定着してるスタイルに水を差そうってのが土台無理だったかねぇ」

ズレ：「祭と一揆は紙一重ってほどのエネルギーが迸るからには、なまじな覚悟じゃ流れは変えられないってこった」

つれ：「西洋でも何かと物議を呼びつつも、暴動同然みたいなお祭りが脈々と続いてるからねぇ」

ズレ：「政治をまつりごとって言うくらい古来祭には治世への不平不満を発散させる効能もあり、お祭り騒ぎが賑やかなほど世の平安が保たれるんじゃねぇか」

つれ：「安倍長期政権で格差社会が進むほどに、日本の祭りも派手になりそうだねぇ・・」