つれズレ愚抄

つれ：「長らくALSで臥せってらしたから、訃報に触れて徳田WHOとなる方は多いかもしれないねぇ」

ズレ：「多少なりとも医療に関心を持った昭和世代にとっちゃ、当時の医療界に巨石を投じた徳洲会ショックの記憶は未だ鮮烈だぜ」

つれ：「多少なりとも政治に関心を持った昭和世代なら、奄美群島で繰り広げられた熾烈な保徳戦争の記憶も未だ鮮明だろうねぇ」

ズレ：「圧倒的なバイタリティ故に毀誉褒貶は付いて回るものの、徳田虎雄先生が稀代の風雲児だったのには誰も異論を差し挟むめぇよ」

つれ：「島嶼部の暮らしを良くするって原点から医療サービスを革新すべく政治力まで掌中に収めるのは、まさしく立志伝中の人だよねぇ」

ズレ：「志半ばにして側索硬化症で動けなく辺りは、本懐を果たさぬうちに本能寺で潰えた織田信長公のようでもあるわな」

つれ：「信長公の後には太閤から東照神君と続いたけど、医療界や政界にはそれほどの傑物は現れてないみたいだょ・・」

つれ：「トランプさんの右耳貫通たぁ文字通りの危機一髪で、ケネディ大統領狙撃のような映像が残る難を逃れて良かったよねぇ」

ズレ：「大統領候補の暗殺となれば、悲劇の兄弟ロバートさんの殉難を思い起こすようでぃ」

つれ：「老若男女を問わず、日本人ならまず安倍さん銃撃事件の記憶が新たになるとこだょ」

ズレ：「明日は我が身の連帯感からか今度はゼレンスキーさんやハリスさんをトランプさんと呼び間違えるボケもなく、バイデンさんは衷心から政敵の無事を安堵してるみたいだぜ」

つれ：「外野からはこれで大統領選は直後にタフガイポーズを決めたトランプさんの圧勝てぇ不謹慎な声が聞こえてるねぇ」

ズレ：「犯人はその場で射殺されて死人に口無しとなれば、自作自演のトランプ陣営陰謀説も根強く残るんじゃねぇか」

つれ：「凄腕スナイパーのゴルゴ13が実在するならいざ知らず、数百メートル先から放った数発のうち一発だけ耳の先をかすめて容貌を損なわないなんて神業を企図できる訳があるまいに・・」

つれ：「NATO首脳会議はウクライナさんのNATO加盟に前のめりな姿勢を示してるみたいだねぇ」

ズレ：「ゼレンスキーさんのNATO接近が紛争の発端とすりゃ、ますます火に油なんじゃねぇか」

つれ：「ロシアさんがウクライナ東部に固執してるのは、ウクライナさんがNATOに入った際の緩衝地帯を確保したいってことなのかぃ」

ズレ：「それなら将来に亘ってウクライナをNATO圏にしない代わりにロシアもウクライナから手を引けてな話の持ってきようもありそうなもんでぇ」

つれ：「NATOに加盟してなくても、ロシアさんが先に手を出せば際限なく兵器を供与するって実績が抑止力になりそうだしねぇ」

ズレ：「欧州はユダヤ迫害への負い目もあってかガザ紛争には歯切れが悪くなりがちな分、ウクライナ戦争はそろそろ制裁の名は捨てて平和の実を取る仲裁に本腰を入れてもいい頃合いだぜ」

つれ：「現地の難儀にお構いなく兵器を投入し続けるだけじゃ、武器商人と変わるところがないもんねぇ・・」

つれ：「街中まで出てくるアーバンベア対策として、猟銃使用の規制緩和を検討してるらしいよ」

ズレ：「警官の指示がある日中に限ってるのを現地の判断次第で夜間も可とするのは機動的なようでも、丸投げされる現場はかえって困惑しそうだぜ」

つれ：「責めは一身にハンターが負うとなれば、銃を手にしても発射には二の足を踏みそうだよねぇ」

ズレ：「負担に比して手当が少ないと問題になってるところを更なる猟友会頼みじゃ、実際に機能するのは銃を握ったハンターが襲われたときくらいなんじゃねぇか」

つれ：「給料を貰って射撃訓練してるプロなんだから、警官が直接クマを仕留めたって良さそうなのにねぇ」

ズレ：「外国じゃ常時自動小銃を担いでる警官も少なくないんだし、アーバンベア出没地域の警官には猟銃を携行させて発砲規制を緩和する方が効果的っぽいやな」

つれ：「交通反則金みたいな実入りが伴わないと、警察さんはヤル気を出さないんじゃないかぃ・・」

つれ：「史上最多候補で賑わった都知事選七夕決戦も、終わってみれば定番の現職圧勝だったねぇ」

ズレ：「本命小池さんがリードする面白味のない銀行レースでも、対抗と目された蓮舫さんが4コーナーから前安芸高田市長に差されて3着てのがアトラクションになったんじゃねぇか」

つれ：「小池知事の続投で都政に大きな変化はなさそうだけど、時を同じくして世界の選挙は激変模様だねぇ」

ズレ：「イギリスは14年ぶりに労働党が政権に就いてフランスは極右が第1党かと思いきや一転して左翼連合が大躍進と、さながら万馬券が飛び交う荒れたレースになったようだぜ」

つれ：「どちらもEU議員選挙での失地を挽回すべく総選挙に臨んだのが裏目に出たってことだと、党首討論で解散を切り出した旧民主党さんの方が惨敗で政権を失った記憶と重なるようじゃないかぃ」

ズレ：「累代の失政で旧民主党さんが自滅したのと同じく、英仏も労働党や右翼左翼が支持される以上に現状への不満が大きかったんだろうよ」

つれ：「圧勝に見えつつも2位3位連合の票を下回ったとなると、小池さんへの不満もけして小さくはないのかねぇ・・」

ズレ：「アウシュヴィッツ絶滅収容所と塀一つ隔てて優雅な生活が営まれてるのは作劇上のフィクションかと思いきや史実通りだそうで、そうと分かれば勤務公署に施設長の官舎が隣接してるのは格別不思議でもないだけに業務目標を粛々と履行する実務者側からのホロコーストの描写にますます慄然とするばかりでぃ。

　収容所内の出来事は一切登場しないものの冒頭から不安を掻き立てる画作りに瀟洒な邸宅生活シーンにはずっと流れてる収容所側の剣呑な音声がBGMになってて、何が起こったかは先刻承知の観衆にとっちゃ主人公側の満ち足りた日常の破綻が訪れる予感でハラハラするホラー映画の趣も漂ってるぜ。

　事後には明白な理不尽でも渦中にあっては鬼畜の所業だろうと組織立った公務の感覚で実績を挙げつつ何の危機感もなく平穏な市民生活を送れる人間性の闇が事実として浮かび上がってくるだけに、けしてアウシュヴィッツに限った話でなく当時は被害者だったユダヤがイスラエルとなった今は加害者になってるガザの惨禍も同じ構図じゃなかろうかと考えさせられるわな」

つれ：「いよいよ40年に亘って活躍した福沢諭吉先生が引退して、大河ドラマでも前景気を煽った渋沢栄一先生の御登場だねぇ」

ズレ：「聖徳太子から諭吉先生に代わった時と同じく、目に馴染むまで暫くは新札が安っぽく映りそうだぜ」

つれ：「今度はどちらも明治期の偉人で肖像も写真ベースだから、あの時ほどのギャップはないんじゃないかぃ」

ズレ：「万札ほどには物を言わないせいもあってか、確かに20年前の新渡戸・夏目ペアから樋口・野口ペアへの交代にはさほど違和感は覚えなかったわな」

つれ：「明治の偉人シリーズがネタ切れになって、実像を存じ上げてる方が紙幣の顔になるとまた印象が違うかもしれないけどさ」

ズレ：「大東亜戦争に勝ってりゃ軍人シリーズもあったろうけど、戦後となると人物像がまだ生々しくて人選が難しいんじゃねぇか」

つれ：「難航しつつ20年40年後となると、キャッシュレスが定着して通貨自体がなくなりそうだょ・・」

つれ：「路線価は3年連続の上昇だそうで、コロナ前の水準を上回る勢いになってきたのかねぇ」

ズレ：「全国平均は2．3％増ながら、29都道府県が上昇で16県は下落とマダラ模様だわな」

つれ：「上昇率の全国トップが長野県白馬村の32％てのには目を奪われちまうよ」

ズレ：「外国人スキー客を当て込んだ外資進出の所以となると、ニセコに次いで白馬もスキー租界かと身構えるようでぃ」

つれ：「一律に路線価が上がったんじゃ、スキー需要とは無縁のお宅は相続とともに疎開してくようかもねぇ」

ズレ：「温暖化で雪が少なくなりゃ外資も融けてなくなるから、炭鉱が閉山した後のゴーストタウンみたいにもなりかねないぜ」

つれ：「能登地震の被災地には調整率が適用されるように、スキー場周辺には外資率や降雪率を加味したらどうだぃ・・」

つれ：「最初は躓いたものの、その後のH3ロケットは順調に推移してるようだねぇ」

ズレ：「大型衛星の打上に成功して、商業利用の目処も立ったみたいだぜ」

つれ：「勝って兜の緒を締めよってことか、関係各位はまだ2／3の成功と気を引き締めてるんだってさ」

ズレ：「いわゆる一病息災ってもんで、初号機の失敗が口に苦くとも爾後の良薬になってるんだろうよ」

つれ：「転んでもタダでは起きない技術力を示してるのは、野次馬の方がつい鼻も高くなるってもんだょ」

ズレ：「ロシアさんの技術を頼んでもなお軍事衛星打上に苦労してる三代目辺りは、地団駄踏んで悔しがってるんじゃねぇか」

つれ：「多少なりともその御勘気を和らげるべく、北の幹部御一同打ち揃っての金正恩バッジ着用で御機嫌取りに腐心してるのかねぇ・・」

つれ：「パリ五輪を間近に控えて、男女ともに直前のネーションズリーグで銀メダルに輝いたバレーボールへの期待が一段と高まったろうねぇ」

ズレ：「主要国際大会でのメダル獲得が１０年ぶりの女子はまだしも、男子の４７年ぶりは半世紀も遠ざかってたかと感慨も一入でぃ」

つれ：「国内じゃ頻繁に実況中継されるメジャーなコンテンツだから、そんなに間があいたてぇ実感が湧かないのかもよ」

ズレ：「当時はまだマイナースポーツのうちだったのが東洋の魔女に触発された世界のレベルが上がるにつれて日本は勝てなくなってたけど、国内は人気先行を続けてたのが選手層を厚くして実力が追い付いてきたようだわな」

つれ：「どの競技もスター選手が登場すると一過的には注目されるものの、それが持続するってこたぁバレーボール自体が日本人好みなのかねぇ」

ズレ：「おそらく９人制の頃から大方の国民が体育の授業で経験してて身近に感じるし、レシーブ・トス・アタックてぇチームプレーの流れも日本社会の習性とマッチしてそうだぜ」

つれ：「三本締めの応酬となりゃ、宴席ならずとも盛り上がって当然だもんねぇ・・」