つれズレ愚抄

つれ：「消化試合風のバンザイ解散かと思いきや、身を捨ててこそ浮かぶ瀬もある前原代表の奇襲で選挙としては俄然面白くなってきたねぇ」

 
ズレ：「裏でこの絵図を描いた御仁は定かならねど、民進党の軍資金を握ったまま希望の党に合流するたぁ正に合戦ならば何でもありの戦国絵巻ってこった」

 
つれ：「盤石の徳川内府になる筈だった安倍さんも、一転して金吾中納言に寝返られた石田治部の心境かもねぇ」

 
ズレ：「一番ホゾを噛んでるのは折角の小池さんからの総理推挙をけんもほろろに一蹴しちまった公明党さんなんじゃねぇか」

 
つれ：「そこはそれ政権摺り寄りの掌返しは十八番だけに、自公で過半数を割るようなら何の臆面もなく主家替えするんじゃないかぃ」

 
ズレ：「どっちにしろ名を捨て実を取ると言やぁ聞こえはいいものの、そういう党利党略が政党不信を招いて軍部独裁を許した戦前の轍は踏まないようにして貰いてぇやな」

 
つれ：「唯一政党理念がブレてない共産党さんの独裁を許すってのも、それはそれで多分に考えもんだからねぇ・・」

 

つれ：「何を言ってもシレっとしてるのが安倍さん一流の持ち味ながら、国難突破解散とはよくぞ言いも言ったりだねぇ」

ズレ：「こんな時期の解散こそ国難なんだから、国民の発議により国難召喚解散とでも改称させて貰いてぇくらいだわな」

つれ：「前回と言い今回と言い税金が争点のように仰るけれど、それを言うならそんなこじつけでの総選挙こそ税金の無駄遣いもいいとこだろうに」

ズレ：「一応改憲も争点になるんならこの際７条を改めたうえで、イギリスさんにあやかった議会任期固定法を導入したらどうでぇ」

つれ：「奇しくも改憲発議と同様に不信任以外の解散には２／３の多数決が要るってのがミソだけど、今の自公与党ならそれでも解散できちまうよ」

ズレ：「少なくとも首相一身の示威や恣意による国民不在の解散を制約する上じゃ、同じ立憲君主国にして議会政治の本家本元の制度には一理も二理もあるんじゃねぇか」

つれ：「半島危機への対応よりも、代議士の醜聞に終始してる日本政治の危機に対応する改憲の方が喫緊かもねぇ・・」

つれ：「戦わずして勝負あっただからこそ解散に踏み切った割には、勝敗ラインが自公合せて過半数たぁ力いっぱい低目のハードルじゃないかぃ」

ズレ：「野党の弱さに乗じたものの自民党も盤石とは言い難く、迂闊に単独過半数までブチ上げたんじゃ詰腹を切るハメになるのは必至てぇヨミなんだろうよ」

つれ：「すかさず小池さんが国政党首に名乗りを上げた辺りは、橋下維新旋風再来みたいなことにもなるかもしれないしねぇ」

ズレ：「その小池さんも首相には公明党代表をなんて秋波を送ってるし、今般の解散は公明党漁夫の利選挙になるんじゃねぇか」

つれ：「半島危機が切実な折柄だけに、護憲平和派票が大挙雪崩れ込んで有史以来の共産党大躍進てな出目もありそうだよ」

ズレ：「となれば安倍千年帝国の野望で政界征服を狙った大選の後は、自公覇権主義VS民共野合主義の冷戦構造の中で小池さんの風見鶏非同盟路線がキャスティングボードを握るてな図式かもなぁ」

つれ：「その暁には小池さんの二つ名も政界の渡り鳥改め乱世の梟雄チトー２世とかになるのかねぇ・・」

つれ：「トランプさんの完全破壊に対して三代目は太平洋水爆実験で応じるたぁ、ハッタリ合戦もいよいよここに極まれりって感じだねぇ」

 
ズレ：「フランスさんが半島危機を理由に平昌五輪辞退を言い出すほど、世界の受け止め方もリアルになってきたようだぜ」

 
つれ：「ここらで米朝チキンレースにブレーキを掛けないことには、ベルリン五輪からのWWⅡで東京五輪が幻となった歴史を繰り返しかねないよねぇ」

 
ズレ：「無傷で五輪から手を引けるならラッキーてなもんだけど、そうなりゃ日本も戦火に巻き込まれるのは避け難いからなぁ」

 
つれ：「威嚇が通じないなら実力行使てぇ電車道でなく核俱楽部入会を認めたうえでマナーやエチケットに注文を付けるてな逆転の発想に切り替えりゃ、あたら反目がエスカレートする理由もなくなるんじゃないかぃ」

 
ズレ：「迂闊に軟化すると国内統制面で自らの首が危うい三代目よりは、世界平和を大義にして矛先を収めても男を上げる余地はあるトランプさんから譲歩する方がハードルは低いだろうけどよ」

 
つれ：「薩長同盟だって大身の薩摩が窮地の長州に手を差し伸べたんだし、その長州の末裔たる安倍さんが解散なんぞより坂本竜馬の役回りに奔走すりゃ大叔父以来のノーベル平和賞で歴史にも名を残そうってもんだょ・・」

 

つれ：「猛々しいのは結構だけど、トランプさんの後じゃ安倍さんの国連演説はいかにも虎の威を借る狐丸出しっぽいよねぇ」

ズレ：「列島そっくり海に沈めるてぇ三代目の威嚇には相応の答礼ながら、既に解散に向けて心そこにあらずと拝察する日本国民の耳には上っ面だけの押っ取り刀に聞こえるわな」

つれ：「まさか言葉のトーンどおり、総選挙で政権を維持した暁には米軍の先兵として自衛隊も斬首作戦に投入するとか言い出したりしないだろうねぇ」

ズレ：「むしろ世界の感覚とすりゃ、トランプ横綱の土俵入りに安倍太刀持ちが付き従ったからにはその程度のシナリオは当然視されるんじゃねぇか」

つれ：「メルケルさんが逸早くトランプさんに異を唱えたのは、前の世界大戦の戦端を開いた国の首相としてそういう危険に敏感に反応したってことかもねぇ」

ズレ：「本邦だって制裁圧力に耐えかねて自衛戦争に打って出た苦い経験があるのにそれを踏まえず対話より圧力と単調にアジってたんじゃ、かえって三代目の自衛戦争圧力を高めるばかりだぜ」

つれ：「国連で半島危機を煽っといてそれを総選挙のネタに使おうってんじゃマッチポンプもいいとこで、種火のうちに消し損ねて大火に燃え広がらないことを祈るばかりだねぇ・・」

つれ：「下げ幅が縮小してるとは言っても、依然として地価は下がってるんだってさ」

 
ズレ：「商業地は上昇に転じたってのも大都市の一部が牽引してるだけで、勝ち組と負け組の地域格差は一層広がってるんじゃねぇか」

 
つれ：「勝ち組の上げ潮も外人観光客のインバウンド需要の所以となると、半島情勢が緊迫する中で安定感には乏しいんじゃないかぃ」

 
ズレ：「安倍さんが財政健全化の旗を降ろしたのは、最早アベノミクスでの景気浮揚はないと観念したからだろうしよ」

 
つれ：「或いはここで解散を急ぐのは野党が弱いってより、年内にも急速に景気が下落する見込みがあらばこそなのかねぇ」

 
ズレ：「騙されるほか芸がない選挙民としては、少なくとも野党の政権構想と与党のバラ撒き公約には相当眉に唾つけて臨むようでぃ」

 
つれ：「よもやここで一旦野党に政権を渡しといて、東日本大震災の時のような貧乏くじを高みの見物でやり過ごす悪巧みなんてこたぁあるまいねぇ・・」

 

つれ：「よほど凄腕のスピーチライターを召し抱えたのか、トランプ殿の国連演説は今までになく好評みたいだねぇ」

ズレ：「日本国首相が御身大切の解散に奔走する一方で米大統領が個人を特定して拉致被害に言及したとなりゃ、少なくとも日本のメディアは持ち上げない訳にはいくめぇよ」

つれ：「演説の前に北朝鮮代表が席を立ったてなぁ、戦前の松岡全権国連脱退を彷彿とさせて何やら剣呑だけどさ」

ズレ：「信長公の根切のような完全破壊宣言には、隣国メキシコの大ナマズまで身震いしちまったのかしれねぇぜ」

つれ：「そちらは３２年前と同じ日の大震災のようで、科学的な根拠はないもののお江戸界隈も９月１日は以前に増して注意するようかもねぇ」

ズレ：「近頃の北太平洋に向かうルートを見るに、１２月８日未明を期して三代目の贈物がグァムに届きゃしねぇかてな空想まで湧いてくるわな」

つれ：「昭和１６年の日本がニイタカヤマノボレなら２０１７年の北朝鮮には白頭山登れてな暗号が飛ぶってのかぃ・・」

つれ：「三代目のミサイルや台風１８号の猛威もさりながら、今月末にも解散てぇ観測にはド肝を抜かれちまったょ」

ズレ：「目が点にはなったものの、自民には逆風の中で解散に踏み切るには他党を選ぶ余地がない今がチャンスてなぁいかにもだぜ」

つれ：「以前の年末総選挙で味をしめてるとはいえ、そんな勝つと分かり切った選挙に公金大枚を注ぎ込むなんざ国賊もんなんじゃないかぃ」

ズレ：「喫緊の争点があるならいざ知らず、単に野党が弱い隙を狙って解散権の行使を繰り返してるようじゃ民主とは名ばかりの党主政治そのものだわな」

つれ：「ヒラリーさんにも期待できないてぇ選択肢の無さが、選前から問題視されながらもトランプ大統領が誕生した所以だろうからねぇ」

ズレ：「世界的に民主政治が劣化してるとなると、有権者に拒否権を与える選挙方法を考えたらどうでぇ」

つれ：「三代目が安穏と打上花火に興じてられるのも安保理に拒否権があらばこそだもんねぇ・・」

つれ：「群馬埼玉のO１５７は感染ルートがミステリーっぽくなってるねぇ」

 
ズレ：「生ものだけでなく過熱食品でもやられてるとなると、安心して食えるもんは缶詰くらいだわな」

 
つれ：「取り敢えず販売サイドとしてはセルフサービスの取り分け管理に気を使ってるみたいだけどさ」

 
ズレ：「そこに原因があるんなら、人件費を削る一方で進んできたシステムが蟻より小さい微生物の一穴に崩されるようだぜ」

 
つれ：「それだと既に長いことそのやり方が定着してながら問題が起きなかった方が不思議なくらいだけど、常時店員さんが張り付いて給仕してくれるスタイルの方が安心なのは確かだねぇ」

 
ズレ：「各企業には人件費のコストカットがメリットでも社会全体としては縮小再生産になるとすりゃ、何事につけもっと人手が要るシステムに回帰するのが世界経済復興のキモなんじゃねぇか」

 
つれ：「そんなことを言い出すと待ってましたとばかりに生産性のない議員の数だけ増やされちまいそうだよ・・」

 

つれ：「テニスの伊達選手は正に完全燃焼で引退て感じだねぇ」

 
ズレ：「世界のトップレベルに上り詰めただけでご立派なのに、１２年のブランクを経てさらに１０年近く活躍されたのは大した偉業だぜ」

 
つれ：「伊達選手は稀有な例としても、全般的にスポーツ選手のピークを迎える年齢が下がってるってことかもねぇ」

 
ズレ：「それだけ幼少からの短い期間で結果を出さなきゃならないとなれば、勢い危ない橋も渡らざるを得ない熾烈なサバイバルになる道理よ」

 
つれ：「競技力の格差を縮めるために重量別を設けた理屈からすりゃ、アンダーだけでなくオーバーの方も年齢別の競技開催を一般化したらどうだぃ」

 
ズレ：「英才教育から始めないと目がないってんでなく思い立った齢からでも頂点を目指せるんなら、安倍さん仰るところの誰もがチャレンジできる社会の実現にも資するわな」

 
つれ：「安倍さんの本音は年金支給年齢引き上げで文字通り熾烈なサバイバルにチャレンジさせる社会の実現みたいだけどさ・・」