無趣味な多趣味

私の周りで起こっている事その時思った事それに趣味としている事

石油ストーブのお話・・・やってきた本家のお姉さま③編

2010年12月06日 06時10分35秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話・・・
よみがえった本家(イギリス製)アラジン・シルバークィーン・・・
50年も前から存在している(1960年製)凛とした風貌・・・
他の、どの石油ストーブとも違う強烈なオーラを発しています。・・・
燃料タンクに(なんとオリジナルのタンクはガラス製)
灯油を入れて本体に装着させると「ボコッボコッボコッ」(ガラス製なので灯油が入っていく様子が見える)
まるで空腹の赤ちゃんが哺乳瓶でミルクを飲むようだ。・・・
満腹になると「ボコッボコッ・・・ポコ・・・」・・・とまります。・・・
そして・・・おもむろに・・・本体横にあるベークライト製の赤いバルブを開放します。・・・
燃焼室にあるC型の芯が、乾いた色から・・・だんだん・・・ジワジワと(その間にもたまにボコッボコッ)・・・
灯油が染み込んでいく色になります。・・・点火OKのサインです。・・・
マッチを(ここはやはりマッチが似合う)擦って点火・・・チムニ(燃焼用の筒)を置いて上から眺めると・・・
そこは・・・まるで宇宙空間にあるコロナの如く着きたてのオレンジ色の炎がうごめいています。・・・
「ブォワッ・ブォワッ・ブォワッ・ブロロロロロロロロ・ブォワッ・ブォワッ・・・・・・・・ブロロロロロロ・・・」
(燃焼し始めた音)・・・
「ボコッ・・・ボコッ・・・」(たまに灯油が入っていく音)・・・
炎に勢いが付いてきてチムニの上のスパイラルワイヤーが赤くなってきます。・・・
その頃になると前面の反射板からは力強く熱が発せられます。・・・
また・・・チムニを上から覗くと!・・・
そこは!・・・真っ赤なスパイラルワイヤーの奥底に!(眉毛が焦げないように気をつけながら)・・・
綺麗なブルーフレーム(なんと完全燃焼しているチムニの中は青炎)!・・・
コレは文章や写真で表現するのが非常に難しい・・・
現物を目の当たりにしている人にしか分からない石油ストーブマニア界の超!ディ~プな世界です。・・・
ん~・・・なんとも至高のひと時・・・

石油ストーブのお話・・・やってきた本家のお姉さま②編

2010年12月05日 09時07分10秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話・・・
前回ご紹介した1960年製アラジン・シルバークィーンNo8002をひと通りメンテナンスしました。・・・
マニアの間ではアンティークアラジンはオブジェとして飾るのみ・・・
の方が多いいのですが・・・
私は「使ってナンボのマニアなので出来るだけ石油ストーブとしての働きをさせます。・・・
マニュアルなんてありません・・・
予備補修パーツもありません・・・
ので・・・外した拍子に破損!・・・なんて許されません・・・
50年も前の歴史的な作品(?)に・・・
この私が!・・・メスを入れるようなものです。・・・
ん~!・・・久しぶりに手が震える!・・・
年代物の品をメンテナンスすると見えなかったことが見えてきます。・・・
スチール素材や塗料素材など現在のものとは比べ物にならない迫力があります。(50年間も存在してきた実績の迫力!)・・・
とか・・・このビスは50年前のイギリス職人が締めて以来、
50年後の私が外すのか!?(ネジ山を見ると今まではずした形跡が有るか無いか分かります)・・・
とか・・・小さな隙間に入っていた当時のマッチ棒(何年前にどんな人が擦ったマッチ棒だろう?)・・・
とか・・・埃(熱で空気が対流するのでエアダクトには現役時代のその場のホコリが溜まっています)・・・
とか・・・毛(ペットの毛もエアダクトに入っています。
何十年も前にこのシルバークィーンの前で暖を取りながらいねむりしているペットが想像されます)・・・
とか・・・そして50年前にこのシルバークィーンはどんな人達を暖めてきたのか?
(50年前のイギリスで比較的裕福な家庭を想像します)・・・どんな使われ方をされてきたのか?
(ボディーのキズや芯の具合や焦げ具合などで大切にされていたのかが想像できます)・・・
何年間どんなところで保管されていたのか?(サビ具合や埃のたまり具合など、時には染み付いた匂いなどで想像できます)・・・
バラしてメンテナンスしているときは・・・なんとも楽しい時間ですし愛着も沸いてきます。・・・
心配していた主要部分の破損がなかったので・・・見事に・・・石油ストーブとして復活できました。・・・
写真は、何十年ぶりかに火が灯ったシルバークィーンです。・・・
大きな反射鏡には赤々と燃える炎が映し出されています。・・・
そして、50年前の当時のイギリスの家庭の風景が・・・
この巨大な反射鏡に映っていたことが想像できます。

石油ストーブのお話・・・やってきた本家のお姉さま①編

2010年12月04日 08時16分35秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話・・・
以前、お話ししたデック家庭機器(株)製アラジン・シルバークィーン(銀王妃)の・・・
本家(イギリスのアラジン社)の・・・
お姉さま(クィーンなので)・・・
が・・・
とうとうやってきました。(5年越しにやっと買えた)・・・
ので・・・
今回は、日本のアラジン・シルバークィーンの元となった。イギリスのアラジン・シルバークィーンをご紹介します。・・・
使えるのか?致命的なところが壊れているのか?状態は良いのか?
悪いのか?お宝なのか?ゴミなのか?・・・
手元に届くまでソワソワしていました。・・・
興味のない方(たとえば嫁さん)からすれば
「こんなゴミ(私にとってはお宝)に大金(それでも予想金額の半分以下で買えた!)
つぎ込んでバカ(ん~そうかもしれない)じゃない!」と思うでしょう・・・
まぁ・・・ソレはさておき・・・
イギリス製シルバークィーンの背中には英語で、
アラジンシルバークィーン・モデルナンバー8002(ということは01とか03モデルもあったのか?)・
1960年製(今から50年も前の品)・メイドイングレイトブリテイン(なんともグレイト!)と書かれておりました。・・・
バラしてみると良く分かるのですが投下式という燃焼方式の珍しい(当時はポピュラーだった)石油ストーブです。投下式とは、
灯油を染み込ませた芯を上げたり下げたりして燃焼率を調整する現代の石油ストーブとは違い・・・
灯油をバルブが調整して送られる先に芯があり燃焼率の調整は、そのバルブで流れる灯油の量を調整するのです。・・・
点火時はバルブを全開にして芯に灯油が充分染み込むまで待たなくてはならないし・・・
消火時はバルブを全閉してから完全に火が消えるまで(5~10分ぐらいかかる)待たなくてはなりません・・・
なんともスローライフな時にしか使えない・・・ディープな石油ストーブです。

石油ストーブのお話・・・超!希少な・・・姉妹?フェイク?編

2010年12月03日 16時40分03秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話・・・
いつの世もフェィク(偽物)が存在します。
アジア最大の国に日本製品を真似た物が数多く存在しているのを見て・・・
今の日本人は不快に思っています。・・・
が・・・高度経済成長期(昭和30年代頃)日本には欧米の品を真似た物が数多く存在しました。・・・
同じことです。・・・
きっと、あの頃の欧米の人達は不快に思ったのでしょう・・・
アラジンブルーフレームはイギリスの製品ですが同じような構造を真似して作った日本の石油ストーブも
高度経済成長期に多数ありました。・・・
そして今のアジア最大の国と同じ様に「我が社の製品がオリジナルだ!」なんて言っていたのです。・・・
さて・・・
写真に写っている石油ストーブ・・・
アラジンブルーフレーム15シリーズ(1957年頃~1966年頃)?・・・
ん?・・・色が違う?・・・
そう・・・
ブルーフレームはもっと緑色ですがコレは・・・
青!?・・・アラジンの名前はどこにも書いてありません・・・
ウイックハンドルにはR.A.M.S.A(ナゼか?自信アリげに書いてある)・・・
チムニ(筒)の部分にもR.A.M.S.A・・・
その上には盾に雲のような紋章(これも自信アリげに書いてある)・・・
燃料計はナゼか赤!?(コレも自信アリ?)・・・
フィラーキャップは極初期型と同じ「ポコン」とはめ込むタイプ(コレは自信がなく頼りない!?)・・・
オリジナルのブルーフレームと大きさも構造も一緒です。・・・芯まで一緒です。・・・
この頃の文献が少なくR.A.M.S.A.の資料がまったくありません・・・
ここまで構造が一緒ならばアラジン社の正式な姉妹品(OEM)なのか?・・・
はたまた完全にコピーしたフェィク(偽物)なのか?・・・まったく不明です。・・・
1957年以前にアラジン社はInverReserch社という会社でした。・・・
この時点ですでにブルーフレームが存在していて極初期のブルーフレームには
頭文字をとって(IR)のマークが入っていました。・・・
マニア間では、かなり高額な金額で取引されています・・・
そのマニアエンスゥの(IR)より絶対的現存個数が少ないR.A.M.S.A・・・
そう・・・超!希少な姉妹品か・・・
超!希少なフェィク品(偽物)なのです。

石油ストーブのお話・・・スーザン・ボイル編

2010年12月02日 13時42分16秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話・・・
1973年製サンヨーOHR-22SEです。
小さいボディーですが自動点火装置や耐震自動消火装置などひと通り装備しております。・・・
が・・・多分・・・この機種は37年前の当時、全然売れなかったと思います。・・・
ナゼ?なら今までコレと同じ物を見たことがありません(ある意味、激レア?)・・・
ナゼ?売れなかったか?・・・
いわゆる・・・
ブサイク(主観ですが失礼!)だからだと思います。・・・
パッと見た感じ・・・
可憐とか綺麗とか美しいとか可愛い・・・
が・・・
ありません・・・
未だに石油ストーブマニアの間では見向きもされません(圧倒的個体数が少ないせいもある?)・・・
某オークションで実働品が100円スタートなのに入札者1名(私)で終了しました。・・・
ダレも欲しがらなかった可愛そうな石油ストーブです。・・・
写真で判断するしかないから仕方が無いけどどんなにヘボな石油ストーブでもシーズン中にこのような事態は珍しい事です。・・・
程なくして私の手元に届いた100円石油ストーブ(振り込み手数料や送料のほうが高かった)は・・・
電池と灯油を入れただけで・・・程なく使えました。・・・いや・・・実は、程なく以上の性能でした。・・・
点火方式はこの頃のサンヨー製共通の引っ張るタイプで着火性が良くてよそ見をしていても「ボッ!」と音で分かります。
ウイックハンドルは軽くて炎の強弱も良好です。トッププレートに乗せたヤカンのお湯もすぐに沸きます。
頑丈なボディーは土鍋を置いても使えます。耐震装置も軽快に働きます。・・・
コンパクトにしすぎたせいか前面の反射鏡の熱と横方向の熱に大差が無い(反射式なのにまるで対流式?)ようです。・・・
石油ストーブの実用的な部分は成績が良くて使っているうちに・・・
可愛そうな(ブサイク?)・・・
だったのが・・・可愛く(素晴らしく使いやすい)思えてきました。・・・
ので・・・37年前の黄色いくすんだボディーをコンパウンドで磨いてワックスを塗りピカピカにしました。・・・
まるでお化粧をしたスーザン・ボイルさん(見た目とは裏腹に素晴らしい歌声の歌手)を見るようです。・・・
多分、現存するOHR-22SEで一番愛されているのはコレだと思います。

石油ストーブのお話・・・銀の翼(シルバーウイング)編

2010年12月01日 10時25分53秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話・・・
アラジン・シルバーウイングです。
1982年製で日本のデック家庭機器株式会社がアラジンブランドのノックダウン品としてリリースしたものです。・・・
以前、アラジン・シルバークィーンをご紹介しましたがこちらはシルバーウイングです。・・・
似たような名前ですがコンセプトが違います。・・・
〇〇の部屋にももう一台的な要望ににマッチさせたタイプでシルバークイーンの半分くらいの大きさです。
実は燃料タンクは共通でこちらは一本です。(シルバークイーンは2本)・・・
一番の特徴は・・・羽・・・
そう・・・両脇から出た・・・
ちょうど三面鏡の原理です。・・・
角度を調節すれば暖める広域ぐあいを替えられるのです。・・・
なんともアイデアに満ちた石油ストーブです。・・・
が・・・横に張り出した三面鏡は意外と邪魔でその後の後継機種には採用されませんでした。・・・
ので・・・最初で最後のシルバーウイングでした。(銀の翼は飛びたてませんでした)・・・
そんなシルバーウイングには写真のホワイトの他にレッド・ブラック・シルバー・色々選べました。・・・
アラジンのロゴも82年当時の現代風にアレンジされています。・・・
が・・・現代のアラジンは昔の旧ロゴを使っている(コッチの方が馴染みやすい?)ので・・・
この頃のモデルのみのロゴなのです。

石油ストーブのお話・・・ブルーフレーム(通称いか頭)編

2010年11月30日 16時22分26秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話・・・
以前アラジンブルーフレーム(通称オクトパス)をお話ししましたが・・・
今回はブルーフレームの16シリーズJ380003型(通称いか頭・ヒートガードの形がイカの頭の様だから)です。・・・
タコの次はイカなのです。・・・
16シリーズJ380003型は1976年にデック家庭機器株式会社が
日本の安全基準に適合すべくアラジンブランドのノックダウン機種をリリースしたのです。
この頃のなると日本国内で生産するようになりメイドインイングランドの文字はありません。
耐震自動消火設備を備えるようになり外観もかなりゴツくなりました。・・・
シンプルな造形美がうけているアンティークアラジンマニアの世界
(いわゆる15シリーズが超アンティークアラジンとして崇拝している方々)
では16シリーズJ380003型は不人気機種です。・・・
が・・・15シリーズのオクトパスあたりを使った事のある方でしたらこのイカ頭の良さが分かるはずです。・・・
まず・・・15シリーズの泣き所・・・ウイックハンドル(芯を上げ下げするハンドル)を何回も回さなくても芯が出せます・・・
ということは・・・何回も回さなくても消火できるのです。・・・
15シリーズを愛用するには常に地震の恐怖的なリスクを負いながらの使用なのです。・・・
「グラッ」と来たとき・・・とっさに消火することのできない15シリーズなのです。・・・
ましてやオール真鍮製の燃料タンクは転倒時に灯油がジャバジャバ出てしまうのです・・・怖いです。・・・
その点、イカ頭は耐震自動消火装置がありますから大きな地震が来ても自動的強制的に消火されます。
16シリーズなので点けたり消したりのアクションが簡単です。・・・
ここまで読んだ方でしたら「イカ頭はなんて安全なんだろう・・・これなら安心して使える・・・」と・・・思うでしょう・・・
ところが!・・・このイカ頭の部分(ヒートガード)がクセモノでヒート(熱)をガード(守る)していません・・・
物凄く・・・ここが熱いのです!・・・うっかり触れるとヤケドします!・・・しかも必要以上に出っ張っています!・・・
私は、そんな安全なのか危険なのか分からないブルーフレームも大好きです。

石油ストーブのお話・・・これぞ日本の石油ストーブ編

2010年11月29日 20時02分06秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話です。・・・
今回は・・・現代の日本の石油ストーブの原型と言えるナショナルOS-208Rです。
年式は不明ですが多分60年代中頃の品だと思います。・・・
燃焼部分を鏡状にメッキ加工した反射盤に照らして前面方向にのみ熱が行く・・・そんな反射式スタイルです。・・・
今、売られている家庭用石油ストーブのほとんどが反射式です。(そのほかは対流式)・・・
ナゼか?・・・日本の住宅事情からして部屋の隅っこに置きたいという要望がほとんどだからです。・・・
反射式でしたら後ろ側にほとんど熱が行かないので部屋の隅っこに置けるのです。・・・
外国製の反射式もありましたが日本のメーカーが本腰を入れて作ったのはナショナルだと思います。・・・
その後の日本の石油ストーブのスタイルとして反射式が主流になりました。・・・そんな石油ストーブの先駆けとなったのが・・・
このナショナルOS-208Rのシリーズだと思います。・・・
余談ですが、私が幼少期にこの反射板に映る自分のオケツが見たくなり・・・
風呂上りに映しながら寄って行ったらガード部分にオケツが「ジュッ!」・・・
ヤケドしました。

石油ストーブのお話・・・銀王妃(シルバークィーン)編

2010年11月28日 18時17分18秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話・・・
今回はイギリスからの帰国子女アラジン・シルバークィーン・J300002のお話しです。・・・
クィーン(王妃)の名に恥じない巨大な正面の反射鏡と後ろに刺さった2本の燃料タンク・・・
どこから見ても超かっこいいスタイルです。・・・これほど見た者を圧倒する石油ストーブは無いと思います。・・・
燃焼力も圧倒的で広い部屋でもすぐに暖めます。・・・
写真の品は1978年製ディック家庭機器株式会社が本家本元のアラジン社よりリリースされていたシルバークィーンのスタイルを
ノックダウン生産して日本の耐震自動消火設備に対応したものなのです。・・・
ので・・・イギリスには本当の(と言うかオリジナルスタイル?)シルバークィーンがあるのです。・・・
それは1960年代に生産された石油ストーブで降下式燃焼方式(近年このタイプの石油ストーブは無い)
で完全消火するまで10分くらいかかってしまいます。(慌てて消そうものならたまらなくクサい!)
燃料タンクもガラス製(今の日本の安全基準では使用禁止!・・・ん~!・・・なんてそそられる言葉だろう!)
でマニアの方にはこれ以上・・・ディープで・・・エンスウな・・・石油ストーブは無いでしょう・・・
こんな私もいつかはイギリス製のシルバークィーン(マニアの間ではエラい金額で取引されている)も手に入れたいです。・・・
というか・・・入手できそうです(ムリかな?)・・・
ツービーコンテニュー・・・
です。

石油ストーブのお話・・・ゲッター2編

2010年11月27日 11時46分57秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話です。・・・
今回も日本製・・・
圧倒的なネームバリューと広告力と販売網で売りまくったナショナルOS-352Cです。
1968年製造ですから42年も前の品です。・・
・昭和40年代前半は、
高価な外国製アラジンに対抗すべく国産のパチ物が多く出回った頃です。・・・
が・・・ナショナルはそんなパチ物に今まで無いような付加価値を付けてきました。・・・
自動点火装置と自動芯クリーナーです。・・・
いままで当たり前だった芯を出してマッチを擦って点火していた石油ストーブにレバーを押すだけで点火できるようにしたのです。・・・あと、芯に付いた煤(すす)をレバーを引くだけで綺麗に出来る装置を付けたのです。・・・
「おぉ~これは便利じゃないか!」ということで爆発的に売れました。・・・
ナショナルの勝ちです。・・・
この頃からアラジンは高価な旧式ストーブ扱いをされて売れなくなってきたのです。・・・
石油ストーブ界の世代交代に一役買った歴史的な石油ストーブなのです。・・・
そんな私の手元にあるOS-352Cは完全オリジナルです。・・・電池交換をしただけです。・・・
芯も当時のままです。・・・
磨きもしません・・・
拭きもしません・・・
「暇になったらオーバーホールしようか」なんて言って今日に至っています。・・・
が・・・自動点火装置を一押しすると・・・いつでも火が灯ります。・・・
ツンとした未来的なデザイン・・・
こいつを眺めていると幼少の頃、見ていたゲッターロボに出てくる2号機を思い出します。

石油ストーブのお話・・・レインボゥー編

2010年11月26日 18時18分19秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話・・・
今回は日本のメーカー豊臣工業株式会社製レインボゥーRB-3型です。・・・
意外とデカいので発熱量は申し分ありません・・・1984年製ですので26年前の品です。・・・
これよりひとまわり小さいRB-2型は今でも売っています。・・・
このレインボゥーの素晴らしいところは、
写真を見ても分かるようにホヤに特別な加工がしてあり灯された炎が虹色に光るのです。・・・
ので・・・レインボゥーなのです。・・・
40Wクラスの発光力があるので柔らかい照明も兼ねています。・・・
部屋の明かりをおとしてレインボゥーに火を灯し・・・その柔らかい虹色の炎を見つめながら・・・
静かに物思いにふけり・・・
阿川恭子さんのジャズソングを聴きながら・・・
ウイスキー(ここはホワイトホース12年ものがいいナ)を頂く・・・
なんて・・・至高のひと時です。・・・
ん~・・・なんてダンディーなんだろう!

石油ストーブのお話・・・ブルーフレーム(通称オクトパス)編

2010年11月25日 08時42分35秒 | アンティーク石油ストーブのお話
石油ストーブのお話・・・今回は、やはり王道のアラジンブルーフレームを書かなくてはと思いましてコレの登場です。・・・大抵の石油ストーブの炎はオレンジ色ですがこのシリーズは青い炎です。それが名前の由来アラジンブルーフレームなのです。・・・1957年ごろから現代に至るまで基本的なスタイルはそのままでズーッとリリースされています。・・・写真の品はH42205型(通称オクトパス・・・8本足だから?)で1966年以前製(書籍文献の資料が乏しくて何年製だかはっきりしません)・・・見ての通りボディーは真鍮に緑青が噴いています。見た目はボロいですが機構部のメンテナンスを少々しただけで未だに現役で活躍しています。・・・漆黒の闇の中(筒の中)でマイカ(覗き窓ネ)の中では綺麗なブルーフレーム(青炎)が静かに揺らいでいます。・・・青炎はいつまで見ていても飽きません・・・あと・・・これは使っている人にしか分からないことですが・・・炎を灯すとアンティークアラジンからは・・・昭和のよき時代の懐かしい匂いがしてきます。・・・ほのかに暖め・・・ほのかに癒してくれる・・・そんな石油ストーブです。・・・何台かブルーフレームをコレクションしている中でワビサビのあるコイツが一番好きです。

石油ストーブのお話・・・フジカペット編

2010年11月24日 13時21分57秒 | アンティーク石油ストーブのお話
実は私は石油ストーブが大好きです。すでにマニアの領域で現在18台所有しています。・・・そんなコレクションの中から・・・今日はフジカKSP-1のお話です。・・・愛称はフジカペットです。今から35年前の1975年の品です。(写真の品)・・・数ある石油ストーブの中で最も優れた石油ストーブだと私は思います。・・・いくつか説明しましょう。・・・その①ボディーサイズが小さい(高さ50センチしかありません)のに鉄筋コンクリート造りで約10帖スペースまで暖められます。・・・その②燃料タンクが満タン(約3.3Lです。なんと倒してもこぼれないのでこのまま車に積んで移動もできます。)で約14時間も燃焼します。・・・その③高度3000メートルの山岳地で煮炊きが出来る様な使用ができます。(凡人だと酸素ボンベが必要な高度で暖を取りながら焼きたてのヤキイモが食べられます。)・・・その④中近東諸国を中心に累計1500万台以上売れています。(アラブでは日本の総理大臣がダレか?なんて知られていないがフジカペットは皆、知っているでしょう。)・・・その⑤部品点数が少なくイージーメンテナンス(取扱説明書がなくてもオーバーホールできます。)それに耐久性に優れていて35年の前の品が未だに現役です。・・・まぁ~こんなところですが・・・ではなぜ?最も優れた石油ストーブだと評価するか・・・ですが・・・その⑥このKSP-1型は他に類を見ないような大胆な構造の耐震自動消火装置(皿状の蓋がスプリングテンションで待機しており振り子が揺れると解除されバシャン!となる)が付いております。・・・ここが私的に大好きな部分なのです。・・・よって・・・このフジカKSP-1型(通称フジカペット)が最も優れた石油ストーブだと評価します。

薪ストーブ・・・修理中の為・・・

2010年11月19日 15時59分32秒 | アンティーク石油ストーブのお話
妹の家の薪ストーブ(なまいきなログハウスに住んでいる)が煙突修理の為、使えないので石油ストーブを貸してくれ・・・と・・・メールが来た・・・できればアラジンブルーフレームがいい・・・とのこと・・・ここのところ朝晩が寒くなっているので可愛そうだと思い・・・私の数ある石油ストーブコレクション(全部で15~6台持っています。マニアの間では10万位で取引されている激レアモデルもあります)の中から厳選した(くれてもいいかナの一台)ブルーフレームをチョイスしました。・・・1967年型の初期モデル(ん~結構レアモデル)・・・芯の調整をして・・・ざっと拭いて・・・お手製の取扱説明書まで書いてやって・・・仕事の都合で行き会えないので置手紙に「コレを持って行きなさい」とまで書いて・・・事務所の玄関においておきました。・・・帰ってみると・・・2台・・・持って行かれました。・・・

スタイルのよいもの=憧れ?

2010年02月28日 12時41分01秒 | アンティーク石油ストーブのお話
人はスタイル(格好?)のよいものに憧れます。・・・物のデザインもそうです。・・・デザインのスタイルがよいものが売れるので・・・格好のよいものをつくるのです。・・・が・・・スタイル(格好!)のよいものに囲まれていると視覚的に麻痺してしまいます。・・・何を持って格好が良いのか?何が格好悪いのか?・・・何が良くて何が悪いのか???・・・ということで又、石油ストーブのお話です。・・・1973年(昭和48年)製サンヨーOHR-22SEです。・・・マーケット市場にほとんど出ない珍しいストーブです。・・・先日、レストアが終わったばかりです。・・・操作性は大変よいです。点火装置がサンヨーに共通する引きノブ式です。放熱角度が狭く天板が広い珍しい形です。・・・この頃のセンスから言うと・・・スタイルが悪いです。・・・が・・・スタイルの良いストーブばかりに囲まれているとコノかっこ悪さがカッコイイです。・・・当時、コレのデザインを担当した方はそこまで計算していた・・・としたら・・・すごいです。