建築家のブログ 西尾善博 【 多治見 土岐 瑞浪 恵那 可児 版】

瑞浪の設計事務所。近代建築を研究。シンプルで、温かく、しっかりした設計を心がけています。

住宅という凶器

2012-02-11 08:09:05 | 建築に関するコラム
このことは、建築家は必ず触れなければいけないことです。
今日の新聞でも、住宅火災で死傷者が出た記事が出ています。
火災による死者数はここ20年ほど年間2,000人とほぼ一定です。
(このうち相当の数が自殺らしいですが。)
また、それよりも地震時の建物の崩壊も人命に危害を及ぼします。
阪神・淡路大震災では死者6,400人のうち80パーセント以上の方が建物の下敷きで亡くなっています。
(あまり具体的なことは書きたくないのですが・・)


(写真は神戸市ホームページより)

2階の床が落ちてくるとか、梁が落ちてくる、屋根が落ちてくる、壁が倒れてくることで人が押しつぶされてしまいます。
さらに家具の下敷きになるとか、家財道具が散らかって避難できなくなるということも多数ありました。
そして地震発生後数秒から十数分の間に多くの方が犠牲になっています。

しかしながら、一方でしっかり補強したもの、昭和56年以降の新しい建築基準法の基準に従って建てられていたものは被害が少なかったようです。

家を凶器にしてはいけません。
まずは家の中の片付けをして、是非、耐震補強を行いましょう。
また、不要な部分は撤去することも大変有効です。

増改築を考える前に

2012-02-10 20:50:10 | 建築に関するコラム
「増改築を考える前に、掃除をしましょう。」
なぜ増改築を考えるのでしょうか。
家族が増えるとか、キッチンを新しくしたいといった理由があると思います。
いずれにせよ、部屋が増えたり趣が変えると家全体の雰囲気が変わります。
ですから、増改築をする場合はその部分だけでなく、家全体のことを考えなければなりません。
となると、いったん家全体を整理整頓し、
どこをどう変えると全体がどうなるのかを見直す必要があります。


(パナソニック ホームページより)

場合によっては不要なものを整理した結果、
スペースが確保できて、キッチンや設備機器、家具などの取替えだけで済むことがあります。まずは全体を見直してみましょう。

浴室のリフォーム

2012-02-10 20:31:39 | 建築に関するコラム
浴室リフォームは是非おすすめです。
特に昭和30年代から40年代に建築した家は、
浴室全体で1坪未満、浴槽はタイル張りで容量が小さく、
さらに焚口部分が大きいので浴槽自体が小さいものが多いですね。
(最近、何軒か見てきました。)

現在はユニットバスが主流で、
一坪未満のところには0.75坪用があります。



浴槽は樹脂で肌触りもすべすべして意外と広くできています。
浴室の壁も掃除しやすいパネルになっています。
段差も小さく、手すりなどバリアフリー対策もしてあります。
明るいため、衛生的ですし転倒防止にもなります。
また給湯、追い焚きもリモコンですから、大変快適です。

工事費は現在の浴室の撤去から新しいユニットの設置、
周囲の壁や床の復旧、外部の壁の復旧を含めると、
80万円~150万円の間でできると思います。
(違ったらごめんなさい。)

毎日の生活に係るものですから、是非ご検討ください。

防災の考え方の第一歩

2012-02-10 12:24:42 | 建築に関するコラム
それは「ころばぬ先の杖」です。

これを実現するために第一に必要なのは「想像力」です。
どういうときに転ぶのか、転んだらどうなるのかを想像し、
どのような杖を持てばいいのかを想像することから、
杖を用意することにつながります。

防災も、地震が起きたらどうなるのか、
地震はどのように起きるのか、
家が倒れたらどうなるのか、倒れないようにするにはどうすべきか。
こういったことを想像し、対応策を実施することが防災です。

あくまでも、災害が起きないうちに想像して対応策を考えて実施しましょう。

(一部のお役所では、「そんな災害は起きない。」「災害なんか心配していてもきりがない。」「市役所の仕事は忙しいんだ。」ということで対応しない職員がいます。役所で混乱する前に、自分で対応策を考えましょう。)