建築家のブログ 西尾善博 【 多治見 土岐 瑞浪 恵那 可児 版】

瑞浪の設計事務所。近代建築を研究。シンプルで、温かく、しっかりした設計を心がけています。

バウハウスについて

2014-07-20 21:17:18 | 建築に関するコラム
先日からバウハウスの本を読んでいた。専門用語が多かったので、自分の言葉に直しながら読んだわけだが、さらに歴史的な背景を補いながら読むことが求められている感じがした。バウハウスは第一次世界大戦と第二次世界大戦の間に存在した学校であるが、それは産業や思想などの流れの中に必然的に現れたものであり、更にその影響を受けている我々は、歴史の中に生きていることを改めて認識させられた思いがする。

ポストモダンについて考えた

2012-04-02 22:35:52 | 建築に関するコラム
「動物化するポストモダン」(東浩紀)、「オタクはすでに死んでいる」(岡田斗司夫)を読んだ。サブカルチャーに関する書であるが、なかなか面白い。ポストモダンは建築でも話題になった流れで、古典のデザインを引用する方法が代表的だったと思う。しかし、同じ意匠であってもオタクより前の者にとっては歴史を踏まえた古典の復活であり、正々堂々としたストーリーが必要であるのに対して、オタク以降の者にとってはストーリーは関係なく、気持ちがいいかどうかだけが評価の基準となる。そして、前者にとっては「なぜ今古典のデザインを採用するのか。」という疑問を解決しきれずに破たんし、ポストモダンは終わってしまったが、後者にとってはそのような問題は存在せず、ポストモダンのデザインを楽しむ文化が続いており、それは飲食店やファストフード店のデザインやスーパーマーケットのモール、テーマパークのデザイン、あるいはゲームなどのバーチャルな世界のデザインで引き継がれているようである。
 ただ建築の本来のデザインについては、安藤忠雄氏やSAANなど、現在も展開されている。また茶室、数寄屋、寺社などのデザインも生き続けている。
 中途半端なのはハウスメーカーの売れる住宅である。
 自分はどの方向に進むべきだろうか。

瑞浪市の用途地域について

2012-03-20 08:51:35 | 建築に関するコラム
用途地域は、行政が都市をどのように計画するかという方針を示すもののひとつである。

いろいろな都市の用途地域図を見ると、どの辺りを商業が盛んな地域にし、どの辺りに工場を作って産業を発展させ、またどの辺りに快適な住環境を構成しようとしているかを読み取ることができる。

用途地域は都市を俯瞰して、広い視野で長い歴史を見通して指定されなければいけない。

ところで、瑞浪市の用途地域を俯瞰してみると、いくつか不明瞭な点がある。
1.ひとつの敷地で用途を指定されている部分がいくつか見られる。用途地域は地域の方針であるのに、個人あるいはひとつの企業にかけるのは不自然。
2.住宅しか建てられない地域があるが、今後、高齢化がさらに進んだ場合、買い物難民の発生やコミュニティの弱体化が懸念される。

ちょっと不可解な点が多いがいかがでしょうか。


生活を俯瞰しよう。

2012-03-09 08:08:56 | 建築に関するコラム
趣味は無駄なこと。やらなくてもいいことが多い。
趣味に費やす時間があれば、勉強したり仕事したり、
休息を取ったりしたほうがいいのではないか、という考え方がある。

反論したいが、趣味自体を考えると反論しきれない。

でも、ちょっと高い位置から見て、
趣味に費やす時間を持っている生活と、
そうでない生活はどちらが豊かだろうか。

どちらを目指すべきだろうか。

ちなみに、経済的な問題ではなく、
文化的というか精神的な問題ですね。


ハウスメーカーになじめない方に

2012-03-07 23:35:12 | 建築に関するコラム
ハウスメーカーの住宅といっても、数多くのメーカーが競って作っています。
各社がさまざまなタイプを作っていますから、ものすごく多くのものが用意されています。一般の方がどのような家が欲しいかイメージしたら、たいていのものはどこかのハウスメーカーのもので満足できるのではないでしょうか。
しかしながら、「どうもハウスメーカーの建物には納得できないぞ。」と思われる方がいらっしゃいます。
そのような方々のために、私は仕事をしたいと思っております。

例を挙げるならば、どのような洋服を着たいかイメージした場合、多くの場合既製の洋服で間に合うのではないでしょうか。デパートやスーパー、量販店のほか、ブランド品でも既製のものがあります。
でも、どうしても自分に似合った洋服が欲しいという方がいらっしゃると思います。そしてそういう方はオーダーメードの店へ行くことでしょう。またはプレタポルテでしょう。

そういう意味で、こだわりのある方の住宅を設計したいと思っております。