中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

最後の稲刈り

2016年10月22日 | 中国農村

大理市の銀橋鎮では、若い日本人夫婦が無農薬でコメ、小麦を初め、トマト、ニンジン、キャベツ、なす等の野菜を有機栽培しています。その若い日本人夫婦は、大理に定住して5年程経つ様ですが、私も元々は福島県の田舎の農家の家に生まれた事もあり、小さい頃から農作業の手伝いをしていて、些か農業の経験もあり、有機栽培等にも少しは興味があるので、その若い日本人夫婦と知り合ってからは、毎年田植えや稲刈り、脱穀等の手伝いをしています。

今年も10月11日と12日の二日間に渡り稲刈りが行われたので手伝いに行ってきました。去年は天候不順で、お米の収穫は予定の4割程しか獲れなかったのですが、今年は幸いにも天候にも恵まれ、それなりの収穫が見込めそうとの事でした。その若い日本人夫婦は中国人を初めとして、アメリカ人、フランス人、ロシア人、アルゼンチン人等の友人や知人が多いので、毎度の事ですが、今年も国際色豊かな稲刈りとなりました。多くの中国人や欧米人にとっては稲刈りや田植えと云う作業は大変に珍しい事もあり、例年興味本位で多くの人が、田植えや稲刈りに馳せ参じます。

実を言えば、興味本位で多くの人が農作業に参加するものの、慣れないために作業が雑で、やり直しになる事もしばしばです。田植えなどにも多くの子供達が親子で興味本位で参加、手伝うのですが、やる事も雑でやり直す場合も多かったのですが、今年から田植えも稲刈りも子供達の参加を断ったり、興味本位で稲刈りに参加する人は、声を掛けなかった事もあり、今年は皆さん熱心に稲刈りに取り組む人が多く、作業も丁寧で、例年より大分捗り予定より早く、今年は二日間で稲刈りも終わりました。

毎年、私以外にも日本人の助っ人がいるのですが、今年は日本人は私一人でした。実を云えば、私も中国は雲南省大理で田植えや稲刈りをするとは夢にも思いませんでしたが、4年間続いて来た田植えや稲刈りも今年で最後となりそうです。と云うのはその若い日本人夫婦は、来年からは雲南省のある農村の村おこしに関係する事になり、米や小麦等栽培は当分中止する事にしたからです。

完全無農薬で、有機栽培で育てていた、トマト、ナス、大根、ゴボウ等の野菜の販売も今年限りで中止とするとの事です。その若い日本人夫婦は味噌も作っているのですが、味噌の販売とヘンプオイル(注:麻の実から絞った油)等の製造販売は来年も続けるようですが、大変残念な事ですが、有機野菜の販売も今年限りとの事です。

 

今年は天候にも恵まれ稲も順調に生育して予想通りの収穫が見込めそうです。去年は天候不順で、予定の半分程しか獲れませんでした。

 

緑米と云う品種。田植えの時に一本植えで間隔は約30センチ幅で植えます。中国は何処でもそうですが密植なので、地元の農家の人は一本植えで間隔も大きいので最初この田植えの様子を見た人々は大変にビックリした様です。一本植えなのに、この様に見事に「ブンケツ」しています。


 この日稲刈りに参加した人は若い日本人夫婦も入れて総勢12名程でした。3時過ぎには作業も終わり、例年になく作業は捗りました。


 

以前はどうだったったわからないのですが、現在大理周辺では、このようにハゼ掛けする様子は見る事が出来ません。この様な風景も今年限りです。貴州省に住む少数民族のトン族、壮族、苗族の村では現在でもハゼ掛けの光景が見る事が出来ます。

 天候次第ですが、10月25日か26日に脱穀する事になりそうです。その際には私も例年通りに手伝いに駆けつけます。

 

雲南省大理で自然農法で米を作る日本人

大理鎮で米を作る日本人が造った「はぜ」

 



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