◎「笑音（ワライオン）」 日本武道館に立った神戸大生

　音楽活動をする者なら誰しもが憧れるステージ、日本武道館。「The Beatles」が1966年の来日の際、ライブを行った場所としても有名だ。そんなステージで演奏を経験した神戸大生がいる。「笑音（ワライオン）」のメンバーだ。【2月26日　神戸大NEWS NET＝ＵＮＮ】

　「笑音（ワライオン）」はギターボーカル、キーボード、ドラム編成の4人組バンド。
普段は神戸でのストリートライブやライブハウスでの活動を中心としている。彼らの転機となったのは、2009年10月に行われた京都学生祭典。惜しくも優勝は逃したが、3位に入賞した。これがきっかけとなり、「Age Stock'09 in 日本武道館」のオーディションを受けることに。同イベント内での目玉だったのは日本一の学生アーティストを決定するコンテスト。「笑音（ワライオン）」はオーディションに通過し、上位3組に勝ち残った。上位入賞のバンドに約束されていたのは日本武道館でのライブだった。
　

　昨年11月23日、日本武道館。「ポールに勝った！」。感想を語ったのは杉田優斗さん（経済・4年）。というのも、「The Beatles」のメンバー、ポール・マッカートニーは初来日時、24歳だった。23歳で、それを達成した喜びの言葉だ。「演奏し5分間を一瞬一瞬覚えてる。目に焼き付けようと思って」とリードボーカルを務める富田恭平さん（理・4年）。ステージ上で涙が止まらなかったという。
　
　日本武道館という大舞台での演奏は彼らに大きな自信をつけた。発売中のCDの売れ行きも好調だという。神戸WYNTERLANDで1月24日に行われたライブ。ベースレスながら物足りなさを感じさせないのはボーカル以外のコーラスがしっかりしているからだろう。アコースティック調の音楽は、ピースフルな雰囲気。終始、笑顔の絶えないステージだった。「笑顔と音楽を与える」という意味を込めた「笑音（ワライオン）」というバンド名。演奏の途中で寸劇が入るなど、名前負けしていないパフォーマンスだった。
　
　現在、メンバーの4人中3人が神戸大4年生。学生最後の活動だ。3月22日には、笑音（ワライオン）企画のライブイベントが行われる。場所は心斎橋アトランティクスにて。なお、「記事を見た」と言えばチケット代が500円オフとなる。「損はさせない」と富田さん。これからも、彼らの活動に目が離せない。（記者＝岩本真侑）


【写真】笑音(ワライオン)のメンバー（12月19日・神戸市灘区で　撮影＝岩本真侑）