◎飽きさせない展開で見せる ジゲキ公演「スターゲイザー」

　演劇部自由劇場の新歓公演「スターゲイザー」が24日から27日にかけて、出光佐三記念六甲台講堂で開催中だ。26日の公演は1階席のほとんどが埋まるほどの盛況で、新入生をはじめとする観客は部員の繰り出す鮮やかなパフォーマンスに見入っていた。【4月27日 神戸大NEWS NET＝ＵＮＮ】

　「すみません。今、何年ですか？」この劇は謎のロボットが、徳川家康の時代にタイムスリップすることから始まる。ロボットはとある剣術道場に住むことになり、父と生き別れ、弱いがひたむきに生きる少年と仲を深める。一方、その父親は家康の右腕として働いていたが、あるとき家康の怒りに触れて無実の罪を着せられる。それを知った息子は道場を飛び出し……。飽きさせない展開とパワーあふれる演技により、会場全体は一体感で包まれた。

　今回初めて演出を担当した箱田貴大さん（工・3年）は「自分のイメージを役者の人たちへ伝えるのが大変だった」と話す。脚本も自ら書き、「観客にどう伝えていくか、どのように伏線を張るのか」など考え抜いたという。「辛いこともあったが、自分の作ったものをみんなでやってくれるだけでうれしい」と公演を終えて笑顔だった。

　ビラを見て、別の新歓で知り合った友人と来たという男子学生（工・1年）は「とても面白かった。真剣な演技の中にところどころ挟まれるコントもよかった」と初めての観劇を楽しんでいるようだった。（記者＝鈴木太郎）


【写真】勇ましい殺陣のシーン（4月26日・出光佐三記念六甲台講堂で 撮影＝鈴木太郎）