森にうずくまる

写真を通して主に変形菌、花、昆虫などの生き物や自然風景を投稿します。
(チョウトンボ)

変形菌&山の花

2024-07-06 23:25:24 | 変形菌

 梅雨の合間にしては暑い日が続きます。猛暑です。

 さて、今回は大分遡りますが、5月下旬に発見した変形菌の一部と山で見かけた花を投稿します。

 ただし、内容を理解しやすいように過去の画像も一部掲載しています。

 

 ツノホコリ、いろいろ説はあるものの変形菌門のツノホコリ綱というグループに属し、普通?に言われている変形菌とは少し異質なグループです。難しいのでこれ以上の説明は省きます。

 

 担子体といいますが、1,2回分岐して鹿の角のように見えます。

 

 やや若い担子体と思われます。透き通るように美しいです。

 

 周りに小さな柄から出た胞子(外生)が見えています。

 主に腐木に発生します。森の中などのやや薄暗い湿った腐木を見ると小さな白い点の集まりのように見えます。

 

 タマツノホコリ。透きとおった珊瑚みたいで綺麗だと思います。ルーペなどで見ないと分りません。

 

 エダナシツノホコリ。分岐しないのでこのような名前が付いています。

 

 ナミウチツノホコリ(だと思います)。担子体が分岐し複雑に絡みあっています。上部から胞子がモヤッと出ているのが見えます。

 

 次はヌカホコリ属の未熟子実体。これも肉眼では白い点にしか見えません。

 

 前の画像の2日後の状態。さらに少し拡大してます。熟度が進んでます。

 

 これは前の画像とは違う画像で、恐らくホソエノヌカホコリの未熟子実体。ツヤツヤプルプルが美しい。一緒に写っているのはベニイボトビムシ、変形菌を好んで食べます。

 

 これが成熟して、爆発したのがこれ!!。アフロヘアーから胞子を放出します。

 

 ツノホコリと同じ日に見つけたマメホコリ。

 

 同じくコナスビの花。

 

 同、コガクウツギ。

 以上、今回はツノホコリ属、ヌカホコリ?、ホソエノヌカホコリ?をメインに紹介しました。これらを詳しく同定(種を決めること)するためには顕微鏡を使わないと分らないものが多いです。

 いきなり大きく拡大した画像を見ても実感が湧かないことは分っていますが、実物を実際に見るときっと可愛い、綺麗と思うはずです。

 私はまだ、変形菌歴は短いので間違った記述をしているかもしれませんがご容赦下さい。前にも言いましたが、マダニの危険が多いのでこれからはかなりセーブした探索になると思います。

 最後までお付き合い頂きありがとうございました。

 

 

 

 


変形菌、昆虫

2024-06-02 10:21:39 | 変形菌

 最近ひとしきり雨が降った後、晴れてはいますが肌寒い日が続いてます。撮影には週に3~4回行ってますが、なんとなくテンションが上がらず、何でかなぁ~と考えるに、ありきたりの昆虫ばっかだし、変形菌もあまり出てこないし、カメラの設定が未だに混乱している部分があるし、そんなんかなぁ~と・・・

 一念発起、まずカメラ設定をもう一度勉強し直し、取説とyou tubeと実機で修正、ややこしいOM社の設定を理解し、照明やデフューザーなど他の機材の活用も試行錯誤を繰り返しました。

 ややストレスが薄くなったが、それでもそれでもOMのAFが安定しないまま。

 さて、愚痴はこのくらいにして今回は5月中旬くらいに撮った駄作と2回目発見の変形菌を投稿します。

 

 いつ行ってもコフキゾウムシはこんな感じ。

 

 ダイミョウセセリ。

 

 モンキアゲハ

 

 コミスジ

 

 ムシヒキアブの一種がハチ目?を捕捉。

 次からは変形菌が続きますので興味の無い方はスルーしてください。

 暗がりの腐木で変形菌発見。未熟子実体。大きさ、柄の長さバラバラ。

 やや薄ピンクがかった個体。コロニーは小さいが密集している。

 

 翌日、行ったらこんな感じ、一気に変化して黒褐色から褐色がかったピンク。同種か別種か?

 

 混在しているので同種かな?最終形はピンク?柄の子嚢側に襟はないようだ。

 

 少量持ち帰って、実体顕微鏡観察。子嚢は壁が壊れて胞子が出ている。

 顕微鏡写真撮影装置(ふる~い中古の安物)はあまりにも酷い写りなので、TG7を接眼レンズに密着させて撮影した。

 これが撮影装置での画像、WBも変だし、なんといっても画質が最悪。良いところはキャリブレーションが出来ること。この画像からは読み取れないが、柄の長さ1940.3152μm(約1.9mm)とある。

 

 標本にしようと、100均で買った紙箱に腐木を入れていたら、こんなのが出た。

 明らかに別種。アミホコリの仲間か?

 

 種名は先の変形菌と併せてただ今調査中、ただ前者はクロエリホコリかもしれないと思っているが、精査しないと分らない。後者はまだ検討していない。

 変形菌については、まだまだ修行中なのであっさり答えを出さないようにしている。

 でもほんとに悪い癖で、この年で追求したがるのは自分ながら疲れる。眼力も日に日に衰えるし、学問をするには時間がない。美しさを写真に収めようと始めた変形菌撮影なのに変な欲が出ている。

 といった訳で、今回はひたすらネガティブな投稿となってしまいました。お許し下さいませ、ませ。

 


今年初変形菌

2024-05-09 20:59:36 | 変形菌

 今日は雲一つない快晴の一日、ところがこういう日に限って一日中室内にいた。何とももったいない話。

 さて、先日来変形菌を見つけたというコメントをしていましたが、画像と共に変形菌の経時的変化を紹介します。

 

 森の腐木で見つけた未熟と思われる子実体、大きさは正確には計ってないが、恐らく1~2mm.

 恐らくヌカホコリかホソエノヌカホコリ。子嚢の頂端に乳頭状の突起が見られる。これは初めて見た。

 matsupokkun_360さん、この現象はなんでしょうか?教えて下さい

 

 近くにこんなのもいた。少し熟度が進んでいるかな?左の方の頂端にもわずかに乳頭突起のようなものが見える。

 

 さらに熟度が進んでいるような子実体。頂部が凹んでいる個体がある。

 

 翌日行ってみたら、萎んでいた。前夜の雨と寒さのせいか?

 

 近くを入念に探したら、成熟子実体を発見。柄がやや長い。ホソエノ?でも柄が長いヌカホコリもいるとのこと。

 

 おまけ。当地ではこの種は沢山発生するので、いささか飽きており、撮影に気合いが入りません。

 

 

 

 

 


粘菌&キノコ

2023-10-30 21:31:38 | 変形菌

 気温の日較差が大きく、朝は厚着、昼は薄着、体調に気をつけましょう。

 今日はあまりネタがないので、あまり面白みがないかも知れませんが、変形菌などを投稿します。

 これは、おおよそ横10cm,縦5cmくらいの腐朽木ですが、このように茶色の小さな点にしか見えません。

 

 これを拡大すると、こんなんが見えてきます。どうもアミホコリの仲間かな?

 

 さらに拡大すると、なんだかキノコのような形をしています。断定できませんが、マルナシアミホコリのようです。でも、この写真の主役はファインダーに飛び込んできた左側のさらに小さな可愛い?ものです。これはどうやら細胞性粘菌と言われるもののようです。マルナシが挨拶しているように見えました。

 もし、このブログを見ている方で、詳しくお分かりの方がいらしたら教えて下さい。

 

 次はシロウツボホコリの未熟子実体だと思います。白くてみずみずしく、透明感に満ちています。

 

 これが、成熟するとこうなります。表面(子嚢壁といいます)が一部破れて、胞子を飛ばしていると思います。

 

 これは、標高1000mくらいの森で見つけた小さなキノコです。勝手にシロコナカブリというキノコかと思っていますが、ご存じの方がいたら教えて下さい。

 

 変形菌もそうですが、暗いところにいますので、撮影には照明が必要です。忠実な色合いなどを表現するにはディフューザーという光を調整する工夫がいるのですが、これは直接スポットライトをあててます。このキノコは種名は全く分かりません。


マクロの世界(3)

2023-10-02 20:53:58 | 変形菌

 変形菌はなかなか分かりづらい世界のようです。

彼らは、森や、公園、空き地など恐らくどこにでもいて、有機物の分解者であるバクテリアなどを食べて生きています。いわば、倒木や落ち葉などの分解を遅らせて地球上の自然環境をうまくバランスをとっている役割を担っていると言われています。

 ただ、形をどんどん変えていくのと、子実体といってキノコのようなものがあまりにも小さい(ほとんど1~2mm)ためほとんどの人が知らないのです。

 今回は改めて変形菌のライフサイクルや子実体のかわいらしさ、美しさに触れて頂きたいと思い投稿します。

 まるで、ブログらしくない講義のような説明してますが、ただのアマチュアの戯れ言ですので、気楽に見て頂くと幸甚です。

 ライフサイクルを簡略化しました。まだまだ分かりにくいと思いますが、アメーバみたいな変な奴と思って下さい。

 

 ホソエノヌカホコリの未熟な子実体だと思います。赤い虫はベニイボトビムシだと思いますが、トビムシは変形菌が大好きで、ファインダーの中に良く出てきます。

 これを可愛いとか綺麗とか感じるのはやはり変人でしょうか?

 これもホソエノヌカホリの未熟な子実体だと思います。熟度によって色が変化します。

 チラッとマルトビムシ?も見えています。薄暗い森の中に変な風船みたいなものがいます。

 

 熟度が進んできた状態です。透明感のある柄の部分が美しいと思います。

 これが成熟して先の丸い部分が短時間で爆裂して、胞子を出しているのが「マクロの世界(1)」で紹介しています。

 

 シロジクキモジホコリだと思います。小さな枯れ葉の上にたくさんいます。図鑑に載っている本種とは少し形態が違うようにも見えますので、ひょとしたら違う種類かもしれません。

 でも、可愛いでしょ?

 

 こちらも同種で、図鑑どおりの形態していますので、間違いなくシロジクキモジホコリだと思います。

 宇宙をイメージして撮影しました。分かりにくいですよね。

 今回は2種類紹介しました、変形菌は世界で約1000種、日本で約600種知られていますが、まだまだたくさんいるはずですし、謎の多い生物です。 種名をはっきりさせていませんが、正確に同定(種を特定すること)するのは、精密な観察が必要なのです。