武の道へのこころざし

大道塾の横須賀・湘南支部の責任者が、日々の活動に関する出来事や想いを綴っていきます。

春の全国大会

2018年05月30日 | 大会記録


宮城県仙台市で行われた春の全国大会に、支部から4名の選手が選抜されて出場しました。


今大会は、今年の秋に開催される世界大会の予選にもあたる全国大会となり、ジュニアクラス、シニアクラス、そして一般部の北斗旗選手権大会(大道塾の一般部の全国大会の名称)が二日間にわたり開催されました。


初日は高校生以下の、ジュニアの大会です。





今春はジュニアクラスの関東予選が開催されなかったため、過去の試合成績による書類選考が行われ、地区の大会で入賞や優勝の経験のあるジュニアクラスの3名が選考を通過しました。一般部は予選の2回戦で敗退した選手が、予想に反して全国大会の出場権を得る事ができました。予選では苦手な寝技で一本負けを喫したものの、少年部から磨き上げた打撃レベルの高さと、将来性を買われての予選通過となった様子です。


ジュニアクラスで出場する3名のうちの2名は、指導者目線で見る限り、大会での勝利を期待して出場させたわけではなく、あくまでも経験を積むためにと思い、支部から推薦をした選手です。関東地区ではジュニア選手育成に力を入れている支部が少なく、選手層が薄い中で出場権が得られるならばチャンスを与えたいという想いで推薦をしましたが、さすがに全国大会ともなれば、関東を除く各地区は、強豪ひしめく各地域から予選を勝ち抜いて出場してくる経験豊富な実力者ばかりで、相当の厳しい戦いを強いられることを覚悟していましたが、予想に反して、実にいい健闘を見せてくれました。





男子のK選手は、技術レベル的にはまだまだ実力が不足していますが、何よりも体幹の強さと、大会の中で自分なりに工夫して成長していく適応力があり、前向きな気持ちと、そして何よりも素直な心が日々の成長の大きな力になっているように感じます。大きな大会で、実力のある選手相手に臆することなく堂々と戦ったその姿勢は、とても素晴らしいものでした。1回戦での敗退となりましたが、実力のある選手を相手にとても健闘し、今回の経験を自分のものにできたのではないかと思います。


同じく、全国大会初出場の女子のK選手も、やはり相手は試合慣れをした経験豊富な実力者。そんな選手を相手に、こちらも最後までしっかりと頑張りぬきました。決勝トーナメント出場をかけた3人リーグ戦で、2戦で2敗という結果でした。1試合目は相手の崩しにいいように振り回され、十分な技を出せずじまいでしたが、2試合目は最後までしっかりと戦い抜き、力を出し切ったのではないかと思います。


この二人の男女の選手は、関東地区のジュニアの選手層が薄いこともあり、試合経験の量の差が出た試合となりました。しかし正面からぶつかり合ったときの身体の強さ、一つ一つの技の強さはほとんど大きな差はありません。攻防の中に、学んだ技が使えるかどうかが、勝敗のキーとなる部分ですが、横須賀支部の選手たちは、まだまだ攻防の中で判断して技を駆使する余裕はないようです。そのあたりは組手の数、試合の数がモノをいう部分です。関東地区では多くの試合を経験することはできませんが、幸い支部内には一般部を含めて全国クラスの選手が在籍していますので、練習環境としては十分だと思われます。一つ一つの稽古や試合経験をものにする集中力を付けて普段の稽古や大会に臨んでいただきたいと思います。



ところで、もう一人の女子選手のRさん。





この子は全国大会での優勝を見込んで推薦をした選手ですが、そうした緊張からか4人リーグ戦の1試合目で十分に体が動かず、バランスよく崩れたところに、寝技で1ポイント差をつけられて負けてしまいました。実力的にはほぼ互角、一発の打撃の強さでは負けていないものの、全体的な技のバランス、打撃の的確さ、崩して寝技に入ったタイミングでの攻めるポイントが非常に的確で、総合力で負けてしまったといえるでしょうか。


ちなみに、中学3年生のRさんに勝って優勝した対戦相手はまだ中学1年生。相当な実力者ですが、相手方の指導者に確認したところ、普段から相当のスパルタ指導を受けているようで、今後の継続性が課題になるかと思います。


このRさん、緊張から十分に動けなかったという1試合目とは異なり、2試合目以降は気持ちが吹っ切れたようで、試合開始早々からパワー全開で、残りの二試合は東北地区代表の二人の選手を相手に完勝。打撃・組技共に相手に何もさせずに本戦勝利を収めることができました。




<全国大会に臨んだ3名のジュニアの選手>


良くも悪くも、自分が体験したこと、上手くいったことも上手くいかなかったことも、全て自分の身から出たものであり、正に自分自身の行いです。過去を悔やむのではなく、失敗や反省から自分を向上させる方向へ気持ちの切り替えをしていただきたいと思います。



<一日目のメンバーで記念撮影>



さて、大会二日目の一般部のクラスに出場した重量級男子のR君。



<ウォーミングアップ中の斎藤選手>


小学3年生から稽古をしている少年部出身の支部のエースです。入門当初はややぽっちゃり系の体格で、可愛らしく愛嬌のある少年でしたが、現在はがっちりとした体格の精悍でカッコいい青年に成長しています。



<ウォーミングアップ中の斎藤選手>



基本重視の横須賀湘南支部の中で学んでいるため、基礎はとてもしっかりとしていますが、試合ではかなり複雑な動作を見せる彼の動きはかなり独特。他の支部長からも色々な評価をされる彼ですが、私の目で見ると、試合の組み立てや、戦いにおける全体的な軸を作るのはまだまだこれから。より多くの経験の中で、徐々に洗練されてくると思います。





<我が家の娘も、白い支部Tシャツを着て応援に参加!?  大会見ないで一日遊んでいたようにも見えますが・・・>



この辺り、今後の成長具合に関しては、基本動作が十分に身に付いた上で経験を積んでいるのかそうでないかが問われるところです。

身体指数260以下のこのクラス。今年は3人リーグ戦を勝ち抜いた上位4名が決勝を争うという組み合わせ。

同じリーグ内の対戦相手は、1試合目では東北2位で経験23年弐段という実力者。2試合目は、今期の関東大会の優勝者であり、一昨年とその前年と続けて全国無差別で4位、3位に輝いている実力のある選手です。

初戦は、圧力はあるものの、ややフットワークの悪い相手に軽快なリズムで有効打を稼ぎ、本戦決着で勝利。タックルでしのいだ後の体制の取り方と、寝技の攻防に課題あり。

二回戦は、相手が得意とする首相撲からの膝蹴りを警戒して、やや下がりながらの攻防となり、その消極姿勢と後手となる攻防が影響し、判定負けとなりました。

しかしながら、初めての一般部の全国大会での強豪選手との堂々たる攻防は、本人にとってとてもいい経験になったようです。「ちょっと警戒しすぎたかも・・」という彼の言葉から、自信が得られた様子がみられました。




<大会会場では、このような応援フラッグが掲示されています。来年は横須賀湘南支部も作ろうかと考えています>



支部からの出場選手全体の成績を合せれば、勝ちが2回、負け試合が6回と、トータルでは負け試合となりましたが、一人ひとりの経験からみれば、とてもいい機会が与えられたことによる喜びの方が上回るものとなりました。




<二日間わたり応援に来てくれたN家のHさんとお母様>



選手、大会スタッフ、応援を含め、仙台に来られた皆様方、大変お疲れ様でした。






支部を立ち上げた当初は、練習環境の事情から、全国で活躍する選手が生まれることは想定していませんでしたが、こうしてジュニアクラスや一般クラスで活躍する選手が生まれたことは喜ばしい限りです。







ところで、、、


私自身は疲れがたまったのか、大会前後に小さなミスが続き、仙台から帰宅して二日後に「めまい症」を再発し、頭がフラフラしながらの指導が1週間続きました。


「しばらく安静に・・・」と言われながら、組技稽古の指導が続く今週は、それほど安静にはしていられず、、、




体調管理に気をつけて、頑張ってまいります。。。







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