へっぽこアルピニスタ

富山在住。突然山に魅せられた女3人の山登りブログ
初心者なのに果敢に(無謀に)挑んでいく!

3度目の立山 ~27.10.10~

2016年05月17日 | 登山
最近 朝トレでジョギング頑張ってるセレブからの投稿です

2度の立山・乗鞍岳・白山を経験したら、気分は真のアルピニスト

こんな自分を想像してしまいます




まぁ、妄想は置いといて…

今日は一生忘れることのない3度目の立山のお話し。むしろ忘れちゃダメ。

その日は雲一つない快晴で、またまた4歳の息子と頂上チャレンジすることに


本当に天気が良くて、眺望も最高

奥に見えるのは、奥大日岳なんかな?

今日も遠足気分で頑張るぞー



ペースが遅すぎるー(T_T)と心の中で叫びながら、暫く息子とてくてく…。

息子が、歩き始めて10分程で“疲れた”と言うので、内心ラッキーと思いながら“じゃあママがおんぶしてあげるよ”と、無理矢理ママペースにもっていく

おんぶした息子とおしゃべりしながら、なんなく一の越到着

いやー、あの1回目のガスガスの時と、全く印象違うわー

みくりが池やら雄山頂上やら、360度くっきり見える最高

さぁー、ラストスパート、一の越からこの岩場息子よ、乗鞍岳の時みたいに全身使って登っておくれ。

いざ、一の越から出発するすると、ちょっと登っては“ママ寒い、疲れた”の連呼で、全く進まない(>_

息子がなんでこんなに冴えない表情なのかって言うと、快晴だけど気温が低かった(>_<)

岩には、うっすら海老の尻尾みたいな氷雪⁈が付いていたくらい。

おんぶされてるだけだから、寒かったんだよねー。

雄山頂上に着いた時点で10時半だった。このまま下山しても、つまらんな…時間もバス代も、勿体無いな…あれ?雄山山頂から、さらにあっちに向かってる人が

あっちを覗いてみると、辛い登りは一切なさそうだし、尾根を歩いてる人も気持ちよさそう!イケるんじゃない

早々と雄山山頂にグッバイして、その先の大汝山と富士ノ折立を通過して、次の分岐点で真砂岳に向かわず大走りで一気に下ってきた。大走りは想像以上に膝がボッキボキ

大走りを下りきったとこで、沢を真っ直ぐ通過すれば雷鳥沢キャンプ場を通って室堂ターミナルに帰れたんだけど、分岐点の標識が分かりづらくてそこにいたカップルに道を尋ねると、“標識通りに行けば、真っ直ぐじゃなく沢沿いに左ですよね”と教えてくれた。私もそう思ったから、迷わず沢沿いを進んで行った。

でも、どんどん岩場の急登になってくるし、室堂ターミナルが離れていってるような気がする(>_<)
もう、14時半だし、この先4歳の息子をおんぶして登れる体力はないし、かと言って雷鳥沢キャンプ場まで戻ってもルート訂正した分さらに時間もかかる(>_<)今日中に帰れるかな…。最終バスは17時ころやったはず。

もう、無駄なルートを歩く時間も体力もない!よし、立山観光センターに電話して道を訪ねよう!
ママ『すいませーん、道に迷ったみたいなんですけど、眺望はいいので360度見渡せますし、10時の方向にターミナルが…』
観光センター『道迷いですか?それなら、富山県警山岳警備隊に連絡して下さい。今から番号伝えますね』

えっ⁈ええっ⁈⁈山岳警備隊⁉⁉ちょいちょい、遭難事件じゃあるまいし、ヘリで来られても困るし、ニュースにも載りたくない
でも、時間もないので仕方ない…教えられた番号に電話してみた。

ママ『あの、ただ道を確認したいだけなんですけど…えっ?歩けます歩けます、怪我もありません』と状況説明をする。
山岳警備隊は、道を教えるために、すぐに駆けつけてくれると言う。名前を叫びながら探すので隊員の声が聞こえたら大きな声で返事して下さいと。

ものの5分もしないうちに、遠くから私の名前を叫びながら向かってくる人が!
私はすかさず『助けてくださーい!』と山の中心で愛を叫ぶ

やったー、救われた(>_<)
とにかく、ご迷惑おかけして申し訳ありません…と平謝りな私。
もう暫くしたら隊員もう一人来ますが、それまでターミナルに向かって歩きましょうと。
やはり、私は道を間違えていたようで、このまま登っていくと一の越に辿り着いていたようです。
かと言って雷鳥沢キャンプ場に戻るにも時間がかかるので…と、道なき道?(室堂ターミナルまでの近道)を隊員と歩くことに!

お子さん重いでしょう?少しでも軽い方がいいですよ!お母さんのザックも僕持ちますよ!って、山の神様、山の王子様以外の言葉が見つからない程、親切な声がけに涙が出そう(>_<)

結局、隊員2人体制で、息子もザックも全て担いでもらい、今日の行程など話しながら歩いた。話しの中で、どうしても今日中にバスに乗って帰りたいと話すと、十分最終バスには間に合いますけど、最悪お母さんを担いででもかならず駅に届けますから大丈夫と。なんて、立派な隊員なんでしょう!

登山歴一年目の私には今回のルートは無謀だったこと、大走りでは転倒が多くて捻挫や頭部打撲して動けなくなる人がいること、荷物を軽量化しようと身分証明できものを持ってきてないこと、明らかに水分と糖質が足りないこと、全てが無知で無謀だったのに、一切怒ったり嫌な顔をせず、やんわりそれを教えてくれ、『お母さんよく頑張りましたよ』と労ってくれたことが、心底救われました。

今回は、息子にも心配かけたし、隊員さんにも本当にご迷惑かけた登山でした(>_<)

また一つ、いや二つも三つも勉強になりました。。。