すっぱね予防服

雪解けの道を歩くと、七色の足、腹が泥でどろどろ　になる。プッ。　これを仙台では、「　すっぱね　」　と言う。　←　ここ覚えておくように。　

散歩から帰ると、この　すっぱねを落とすので一苦労する。　

洋服を着せていけばいいじゃないですか！？。と人は言うよね。

そうなのだ。

すっぱねをあげてもいい洋服。それを物置きから探し出した。　




　「　これでしゅ　」




このトレーナーは、ずっと昔、盲導犬のチャリティーで販売していたトレーナー。（　人間用　）

ど真ん中に描かれている盲導犬が、ちょっとね　・・・・・なので、なかなか売れず、ほとんど売れ残ったので、仕方なく買った。・・・・・いや　買わせていただいた。　


案の定、パピーレクチャの時に１～２回着ただけで、物置きの中で、雑巾になる日まで眠っていた。


その雑巾トレーナーが、袖を切り、生まれ変わった。




　「　どうもけんの　ななタンが　きこなしましゅ　」



　真ん中にハーネスをつけた盲導犬と、ガイドドッグが　なんちゃらと書いてあるから、

それに恥じない行動をしてくれたまえ。　






　「　はい！　りょうかいしまちた！　」


・・・・・・かわいい。



　よし。それでは、シットしたまえ。





　「　はい！　たいちょう！　」


・・・・・・とここまでは、まだ雪に足を踏み入れてなかったので、

さながら盲導犬のようだった。


ま、ここまで書くと、

察しのいい皆さんには、次の展開が読めたことだと思う。


でも、隊長だってバカじゃない。

万一のことを考えて、雪に足を踏み入れる前に、ジェントルリーダーをつけた。


にもかかわらず、


　こうなったのは、なぜなんだろう。　







　「　とりゃあ～　」



公園には誰１人　誰１犬　いなかったことがただ１つ救いだった・・・・・






　「　これで　スッキリしまちた！　」



ケっ。　なんて爽やかな笑顔をしてやがる。


この笑顔に騙されてはいけない。

捕獲するまで隊長は、煮えたぎる腹ワタを抑えながらも、（　ひきつった　）笑顔で、「　七色カム！　」　と何度、叫んだことか・・・・・




だって、この公園には、いたる所に、　こんな看板が張ってある。



　「　どうもけんなのに　もうどうけんの　ふくをきて　どうもすいませんでちた　」



・・・・・・そういうことじゃないから　




２度とこのようなことがないように反省し、マナーの良いどうも犬になるよう努力して参りますので、このトレーナーを着ることをお許し下さい。・・・・・ちがうかっ　
ぶっ飛び七色に、おしおきパンチ　

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