通常、ヤブガラシには実がつかないといいますが、去年、静岡市葵区の麻機遊水地の一角に実の付くヤブガラシを見つけました。その時はどこで見分けるのか(実がない時でも)わかっていなかったので、葉や、葉のつき方などは観察しないままになっていました。
7月末に久しぶりに遊水地に出かけた時にも気になるのは、この実のつくヤブガラシがどうなっているのかなと言う事でした。
遊水地にはトンボがたくさんいて、それも気になるし、蓮の花も見に行きたいしで、ヤブガラシは一番最後になってしまいましたが、去年見かけたところに、ありました。
上の一番左の花房には実もついていますし、右下の方に花弁付きの花も咲いています。
やはり去年も感じたように、花房が広がった感じで、花が小さく花の数が少ないように思います。葉が3葉という説もあるようですが、ここにあるのはみなほどんど5葉で、実のならないタイプと数は変わらないのですが、ぎざぎざが少なく、葉色もあまりアクのないような綺麗な緑色で、1枚だけなら、ちょっと薔薇の葉のようにも見える感じです。新芽の方もちょっと細長く、柔らかいちょっと頼りない感じで、良く見なれたヤブガラシのしっかりした葉とはちょっと感じが違います。
はじめ、去年見かけた場所のはずなんだけれど、なかなか見つからず、帰りかけた時に見つけました。
そして、いつもはダンプカーの通り道になっている、遊歩道の足元の砂利道に降りたら、そこは、たぶん草刈りなどもしないというか出来ないような場所なので、丁度上のヤブガラシのあるところの真裏になるところに、斜面一面、実のなるヤブガラシが生えていました。
良く見れば、工事現場の周りのフェンスに絡まっているのは、実のなる方のヤブガラシばかり。ここ、一帯はこの種のヤブガラシの縄張りのようです。
比較の為に実のならない方のヤブガラシももう一度葉を中心に見てみました。
あまり、写真だとわからないというか、比較的綺麗な色ばかりの葉なんですが、特に新芽の時は色が茶色が強いです。そして、しっかりした質感です。
実のなるヤブガラシの方は花房が漏斗状に広がっているのに対して、実のならない方は上が平らというか横に広がって行く感じです。
実のならない方ももしかしたら、一個ぐらい間違えて出来るものもあってもよさそうなものですが、一つも実にならず、実の出来る方は、花の数は少ないのに、確実に実がなっているように思います。もう少し経つと黒くなってくるので、また、観察してみたいと思います。
実がなるかならないかは、2倍体か3倍体かと言うことらしいです。通常見かけるものは3倍体なので、実がならないそうです。実のなる2倍体のものは西日本に広がっているというのですが、ここ、静岡市は?その境になるのか???
葉っぱですが今年は普通の5葉が多くて3葉とか変形とかは目につきませんでした。
(暑くてまじめに探さなかったからかな~?^^;)
今年私が目にしたヤブガラシ、実がついてるのは全体の1割にも満たないんですが
それでも昨年から比べると増えてきたと思います。
そうなんですよ。去年は希少なものを見つけたようなきになったんですが、裏に回って斜面を覆い尽くす実のなるヤブガラシを見た時には、ちょっと怖い感じがしました。確かにヤブガラシだ!ってね。実のなる方が南方系のようれすから、もしかしたら、温暖化と関係があるかもしれないですね。