其の弐拾九の続き
■玄奘さんは、波頗三蔵さんからシーラバドラ(戒賢)が説く唯識思想を聞いて感銘を受けます。そして、どうしても直接教えを乞わねばならないと決心したようです。玄奘さんは、波頗三蔵さんが長安に至った旅の全てを聞き出して記憶し、心の中でその旅路を逆に辿るシミュレーションを何度も繰り返したことでしょう。そして、その旅の成否を決めるのが西突厥の統葉護(トンヤブク)可汗から庇護を受けられるかど . . . 本文を読む
其の四の続き
■ウクライナとロシアの関係は、常に正教会の正統性を争う形で分裂と併合を繰り返して来ました。それは東方教会が持っていた一種の柔軟性とモンゴル帝国の出現という大事件が原因となっています。ラテン語を決して手放さないローマ・カトリックに対して、東方教会はギリシア語を中心として広がった後、教えが定着した場所で使われている各民族の言語が認められ、各地の正教会は独自に組織を運営することが認められ . . . 本文を読む