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五劫の切れ端(ごこうのきれはし)

仏教の支流と源流のつまみ食い

玄奘さんの御仕事 その参

2005-04-11 06:36:00 | 玄奘さんのお仕事
■玄奘さんが帰って来る前から、強くて無礼な高句麗に対して、皇帝直々(じきじき)に六軍を指揮して天下の「道理」を教えようと決めていた太宗は、その大遠征軍の編成と動員を東の洛陽で勉励督促していました。そこに、西域からインドを実際に歩いて玄奘が帰って来たのですから、情報と玄奘の名声を存分に活用しようと躍起になるのは当然の事でした。洛陽まで挨拶に来た玄奘さんを身近に呼び付けて、戒律と寺の規則を厳守する身の . . . 本文を読む

三蔵法師・玄奘さんの御仕事 その弐

2005-04-08 06:46:00 | 玄奘さんのお仕事
■645年の3月1日、玄奘さんは長安に戻り、弘福寺で訳経の準備を開始します。いくら抜群の頭脳を持つ玄奘さんでも、持ち帰った馬20頭分の経典類を一人で翻訳するのは不可能ですし、何としてもチャイナの地に正しい仏教を根付かせたいという大望を果たすには、この畢生(ひっせい)の訳業は、大唐帝国の国家事業として行なわれなければなりません。太宗は己の度量と財力を国内に示すために、この玄奘さんの提案に同意します。 . . . 本文を読む

三蔵法師・玄奘さんの御仕事 その壱

2005-04-05 00:07:00 | 玄奘さんのお仕事
■前回まで、観音様の御話を聞いていただきましたが、「観世音菩薩」という名前を「観自在菩薩」と訳し直したのが、三蔵法師・玄奘さんであったと申し上げました。 今回は、この玄奘さんが残した業績について、少しばかり御話します。年表を少しずつ刻みながらの説明なので、目に留まった項目を拾い読みして下さっても結構です。お忙しい方は、玄奘さんが翻訳した経典の多さを実感して下さるだけでも宜しいかと存じます。  俗の . . . 本文を読む