三国ヶ丘便り

旅行、釣り、周辺の自然について、書き綴りました

カエル寺の火祭り

2008-08-16 19:55:52 | Weblog
わが菩提寺、如意輪寺は真言宗、九州八十八か所霊場の中、参番目の札所である。
我が家から歩いて5分のところにある。
カエル寺としても有名であり、住職はカエル音頭を製作、ピョンピョンはねて自ら踊ったりもされる。
各地からの参詣者や観光バスも盛んに訪れている。

私は散歩の折、毎朝本堂に上がり、目前に鎮座されている大日如来様、そして中央に鎮座される弘法大師さま、一番奥の如意輪観音さまを、拝むというより静かに眺める。
すると心穏やかになるから不思議である。

毎年2月17日には、山吹色の装束に正装した山伏たち数十名による、火渡りの業が行われる。
誠に壮観である。
広場の中心に山と積み上げられた杉枝の中心に火が付けられると、真っ白い煙が境内一帯に広がる。
もくもくと立ち上る煙、シャン、シャン、シャンとリズムよく振り鳴らす山伏たちの鈴の音、境内に浸み渡る読経の荘厳さが、参詣者を奥深く幻想の世界へといざなっていく。
心洗われる読経中、この1年間に参詣者の願いを書いた木簡が、山伏たちによって読み上げられ、次つぎと火の中に放り込まれていく。
やがて火は、いよいよ勢いよく立ち上り、周りの参詣者たちの顔を赤く染めていく。
境内に響き渡る法螺貝の音が、参詣者の身体の中へも浸みていく。
ひときわ高い読経とともに、山伏たちが一斉にわらじを脱ぐ。
青竹で鎮めた火の中を、素足で歩き始めるその様は、圧巻というよりほかはない。
しばらくして、参詣者たちも素足になり、山伏の足跡を頼りにおそるおそる後に続く。
こうして2時間にわたり火渡りの業は行われていく。
この模様は毎年マスコミで報道されている。

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