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益子じん 工房いわもと

一枚の写真が語る?日常・・・

巴里だより

2008-01-20 | 写真
私の兄が長くフランスに住んでいて、不定期にこんなものを送ってきます。
写真と本文で構成されている“巴里だより”というものです。わりと最近のものを紹介します。


(124)パイプオルガン    2007年10月19日 岩本宏紀

十字架を買いにマドレーヌ寺院へ行ったときのことである。

入ってすぐ右手にある売り場で、頼まれていた十字架を買い求めた。
友達が飼っている犬は、高齢で重病。何度か生死の境をさまよい、
今は薬と点滴で命をつないでいる。友達はこの犬のために、
マドレーヌ寺院の十字架を求めていた。

「買い物は済んだ。じゃあさようなら」というのも教会に失礼なはなし。
せっかくなのでこの犬に祈りを捧げようと思い、祭壇に進んだ。
そのとき、突然降ってきた大きな音にびっくりした。
見上げるように振返ると、壁一面にそそり立つパイプオルガンの威容。

音は心臓に直接響き、ぼくの心を見た神さまの「良し!」と声に聞こえた。

教会の天井は、オルガンの音や合唱の声が天から降ってくるように
聞こえるよう設計されていると聞いたことがある。

まさにそのとおりだった。

演奏者を探したが見つからない。人間の作り出した音楽というより、
高いところからのメッセージという印象を醸し出すために、敢えて
演奏している姿が見えないように設計してあるのかも知れない。

添付画像 マドレーヌ寺院のパイプオルガン 2007年10月6日







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はじめまして (SASAKI MISAO)
2008-02-04 13:57:42
いきなりのメールになります。私も焼き物が大好きで、以前は近くの教室に通っていましたが、今は色々出合った時に購入させて頂くだけになってしまいました。
何気なく巴里「の岩本さんがいつも出される百家争鳴を見ようと、開いたところ、このこのブログに出会いました。
そうしたらびっくり、私はその老いた老犬bingoの母(?)であります。彼は医者からも見離された癌ですが、今は小さい身体を元気に頑張って生きています。勿論首には小さいクロスが・・・・。
私もロザリオを大切にしております。
益子焼きとの出会いは以前作家の作陶展で見せて頂き、暖かく自然な優しい土と暖かな感触に大変興味を抱いておりました。
そして、岩本様のブログの田舎と自然と優しさの対話を拝読させて頂き、思わずここにメールさせて頂きました。
今後も楽しみに自然と対話、自然な心との対話、生活の息吹の一部を覗かせて頂ければ幸いです。
そして一度作品を見れる機会があればと思います。

私の無くなった父が木目込み人形の教えていた事も有り、
最後に私に残した人形がお雛様でした。
その丸い顔をしたお雛様は私の幼き顔を思って作ったらしいのです。
まとめて書かして頂きもうしわけありません。

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