うたかた草子

日々うたかたのように浮かんでは消える想いを思いつくままに
書き綴った日記、いつまで続くやら。。。

地区大会

2005-10-10 16:41:14 | 茶人への道
裏千家淡交会 関東地区大会主催の記念茶会に始めて参加するため
朝8時前の電車にのり三島へと向かう。

裏千家は当代家元を筆頭に日本全国を地域ごとに何ブロックかに
わけて、それぞれの支部の“淡交会”に所属することになる。
お稽古を積んで許状の申請をするにもそれぞれ所属する淡交会を通じて
お家元に申請をする形になる。
裏千家淡交会は社団法人となっており、早い話家元が社長、全国通じて支社が
あり、わたくしはその末節の平社員ということだ。

で、今回は関東支店の主催のお茶会というわけだ。

前日深夜まで24を見ていたので実に睡眠二時間で朝5時から着物をきて
三島へ向かう、かなりキツイ。

ホテルと見間違うような東レの研修センターを借り切って、濃茶席、
薄茶席、点心(食事)と申し込み順にひとつのグループにされ
グループごとに順番に席を回る。
グループといってもひとグループ100人近くいるので、濃茶席も
薄茶席も、会議室ひとつに押し込められ、遠くの方で舞台のように
しつらえられた茶席を眺めるといった感じだった。

茶席ごとにそれぞれテーマが決められており、そのテーマにそった
お道具が取り揃えられ、普段おそらく美術館でしかお目にかかれないような
燦然としたお道具が並ぶ。
それはそれで勉強になるのだが....

そこで開かれる茶会はまさに“運営”であり、風情なるものはない。
大勢の人が参加し、効率よく時間までに回転させるためには
風情なんて事は言ってられないのだろう。
参加する側も同じ、これだけ大勢の人がいるのだから同じことなら
少しでも前の席に、と、我先にと人を押しのけてまで席を確保する人さえ
いた。気持ちはわからないでもないのだけど。
また、先生と呼ばれる人がこれだけ大勢集まるとやはり茶道会のヒエラルキーな
部分も垣間見え、嫌な気分になる。

そこで何を感じ取るか、は自分しだいなのだけど、正直何の意味があるのか?
と思ってしまった地区大会であった。

おそらくこの大会には3000人以上の人が参加された事だろう。
主催するほうの人件費はかからないので、参加費から、お席にかかった費用、ホールの借り代、お弁当代、シャトルバス代等をさっぴけば、とおおよその粗利が
つかめてしまうところがまた悲しい。

ま、先細りしていく伝統芸能を継承していくためには会社組織さながらの
運営方法が必要なのだろう。
別に私腹を肥やしているわけではないだろうし、ね。


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