【沈まぬ太陽】を観てきた。
山崎豊子がこの題名の本を世に出した頃、未だ、学生だった。
そんな理不尽なことがあってはならない、と思ったことを思い出した。
社会に出て、当局の現場代表として組合とやりあう立場に立った。
組合の労働条件要求にはそれなりに理解を示してきた方だと自分では思う。
しかし、委員長や書記長と当局の実質最終責任者としてのナンバー2とは陰で手を組んでいた。
うすうす、時には、はっきりと、その関係に気づいていた。
私を抜きにこっそりと手を打つことが多かった。結果を知らされないで、交渉にあたるという状態が続いた。
彼らは蜜月の関係を億尾にも出さなかった。
こんなシチュエーションをだぶらせながら【沈まぬ太陽】を観ていた。
【清濁合わせ飲む】・・・・・・・、私には性格上できない。ぶきっチョなのだ。世渡りが下手なのだ。
今、どうこういう年齢でもない。
組織に入ると、組織を守る、組織のために、という意識になる。
【誰のために】が【組織のために】【自分のために】にと変化し、肝心かなめの【顧客のために】が脇に置かれていまう。
【会社は誰のために存在するのか】⇒【会社の目的を達成するためにお前たちは存在する】と葉っぱをかける上司たち。
しかし、【会社が存続するため】には【顧客に愛され、支持される】会社でなければならない。
JAL再建が又出直しになった。
【再生機構】を活用すると云う。
企業年金カットは組合が複数存在し、まとまりがつかないようだ。
全く、最後は政府が救ってくれると、前近代的な感覚がまだ蔓延っているとしか言いようがない。
JAL側がはじめに出した再建案は甘ったれるのもいい加減にしなさい、そんな考えで公的資金頼みをいわれてもOKできるはずがないからだ。
前原大臣の選択に批判が寄せられている。報告書を受けて、また、ゼロから検討か?と。
再生機構が扱うとなれば、JAL幹部も組合も変なしがらみを捨てなければならないはずだ。
貴方達は、誰のために会社を経営し、誰のために組合活動をしているのですか?と改めて問いたい。
JALは過去何度となく危機に直面してきたが、総て【救済】されてきた。
【沈まぬ太陽】なのか?
いつまでもあると思うな政府の助け!
50万もの年金って信じられないことを抜け抜けと甘受している輩こそ大きな責任を取ってもらわなくてはならない。
顧客あってこそ、安全運航あってこそ、【支持される】ことを再認識すべき最終章にあることを自覚せよ。
【太陽だって、いつかは地平線に夕陽となって沈む】
ことをお忘れなく。