勇者様の雑記帳

ゲーム暦40ウン年の勇者様の足跡が書き散らす日記。ゲームや映画、読んだ本などについて、好き勝手に書いています。

『テイキング・ライブス』(2004年公開作品)

2024-03-28 05:30:52 | 映画
近所の桜がやっと咲き始めたと思ったら、来週の最高気温は25度まで上がるらしい。
先週はまだまだ寒かったのに、最近は春が短いなぁ。

昨日、2004年公開の『テイキング・ライブス』を観た。
アンジョリーナ・ジョリー主演のスリラー映画だ。


1983年、マーティン・アッシャーという名前の青年が、家出の途中で車にはねられ、死亡する。
以後、1人暮らしの男性が失踪し、遺体が発見されるという事件が、数年おきに発生するようになる。
実は、このアッシャーと言う人物は、子どもの頃に自分よりも兄弟が可愛がられて育ったことから、
他人の人生で生きていきたいという願望を異常なほどに強く持っており、
単身で生活している男性を殺害しては、その人に成りすまして生活を送るという行為を繰り返していた。

アッシャーの行動原理を見破ったFBI捜査官イリアナ・スコットは、
犯行現場を目撃したという画家ジェームズ・コスタの協力を得て、
アッシャーを捉えようと計画を立てる。

粗筋としてはこんな映画である。
他人の性格や行動をコピーして、その人に完全に成り代わってしまう。
そんな人間が、ヤドカリが貝殻を交換するように次々と人を殺してゆき、
熟練のFBI捜査官が彼の犯行を止めようと必死の追跡を続ける・・・
筋書きとしては非常に面白そうであり、
実際のところとても面白い映画になる可能性はあったと思うんだけど、
残念ながら『テイキング・ライブス』はそうではなかった

とりあえず、犯行を目撃したと名乗り出るコスタが怪しさ満開だ。
イーサン・ホークの端正な顔立ちが、逆に「この人犯人ですよ!」と語ってしまっていて、
映画を観た観客の95%は、彼が登場してから5分以内に、真犯人が誰なのか予想できたことと思う。
いったん『コスタ犯人視点』になってしまうと、それから先のストーリーがただただ薄っぺらで、
彼の証言に振り回されて、いるはずのない犯人を追いかけるFBIが滑稽に見えてしまう。

結局コスタは、自分の正体に気が付いた母親を殺して、アッサリ逃走に成功し、
コスタとの子どもを身ごもったイリアナは、何をやっとんねんと怒られてFBIをクビになり、
引退後は、周囲から孤立した一軒家で暮らしていたイリアナをノコノコ訪問したコスタが、
最後はまんまとワナにハマって殺される、というヒネリのない終わり方で、
サスペンス・スリラーとしては、なかなか厳しいレベルの作品だった。

これだけあからさまにコスタが怪しい人物に見えてしまうのなら、
むしろコスタ以外の人物を真犯人にしてくれたら、「おおっ!?」となったかもしれない。
それか、何度も逃走を繰り返すコスタを、イリアナが何十年もかけて執念の追跡を続けて、
定年間際についに犯人確保、とか。
・・・いや、それだとアンジョリーナ・ジョリーがおばあちゃんになっちゃうので、絵的に駄目なのか。



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