みそっこ日記

みそっこ研究者の雑感

IAG

2013-08-26 22:14:48 | Weblog
最近とんと海外学会には出ていなかったのだが、業務命令でIAGに出ることになった。場所はポツダム。ちょっと調べてみると、なんかとっても交通の便が悪そう。ちょっとげんなり。

ネタはGPS monumentの熱変形の話。もう論文になっている話なので面白みには欠けるが、reference frameのセッションで話すことには意味がある、と思う。やっぱりコアサイトの安定性(いろんな意味で)の評価は大事だよ、というのを宣教してこよう。そして、その評価は、従来は24hのバッチ解のrepeatabilityで主に行われてきたわけだが、これからはkinematic GNSS(と、残差のシステマティックな分析ね)が大事になってくると思う。

PPP-ARなど

2013-08-24 05:13:42 | Weblog
RTKLIB2.4.2で、PPP-ARをやってみるテスト。

うまく行った例:
2013/01/01のつくば3
使用前:(E, N, U) = (0.0088, 0.0088, 0.021)
使用後:(E, N, U) = (0.0072, 0.0087, 0.018)

1日で得た経験則としては(系統的に評価してないので、信頼度低いが)、

・誤差モデルは甘め、かつ低仰角を落とす(a, b=0.006, 0.012とか。GAMIT推奨のa, b=0.004, 0.007でも結構行ける)。
・Thresholdは控えめに(無理せず0.15とか。GAMITでもそれくらい)
・Constraintは甘めに(0.1とか)
・やっぱりILSのほうがよさげ?(あまり試してないけど)

てなとこだろうか。

Roundingの判断基準はDong and Bock (1989)のよう。あの論文では、信頼度と別にdecision functionも使っているけど、それ入れたらかわるかなぁ、と思ってためしにやってみようとしたら、Infがでたので、一時撤退。


位相残差

2013-08-19 20:58:06 | Weblog
PPPで、位相残差をstackしてみた。

つくば1の例。200日分くらいスタックしている。


よく見ると、仰角が低いところで、地面反射マルチパスによると思われる縞々が見られる。あと、残差に明らかに系統的なパターンが見られるが、これはおそらくマルチパスのせい。キネマティックGNSSでは、これが精度にもろに効いてくるので、なんらかの補正が必要。

ちなみにこの図はPythonで計算して、Pythonで描いた。いやぁ、便利だね。計算からお絵描きまで、なんでもやってくれる。最近使い始めたばっかりだが、結構愛用している。

東進

2013-08-14 05:43:41 | Weblog
といっても、某予備校ではなく。。。

個人的な野望として、GEONETでPPP kinematicの30秒座標時系列を整備したいと思っている。この周波数帯って実はあまりよく調べられていないので、火山の地殻変動とか、地震の余効変動とかで、新しい現象を見つけれれるのでは?と期待しているわけだ。

そんなこんなで、準備として、RTKLIBのPPP kinematicを使う練習をしている。東北の火山のキャンペーンデータ(+周辺の電子基準点)を試験的に解析してみたのだが、どうも周辺の電子基準点の座標がどうもF3とずれるので(主に東に1cmちょい)困っていた(→極潮汐の話はそういう経緯です。どうもすみませんでした(私信))。でいろいろ悩んだあげく、思い立ってTSKBとかで検算してみたら、あら、ずれているのはF3のほうではないですか。。。これ、最近のF3(2011年以降)がずれていないか、ちょっと網羅的に検証が必要だな。

もっとも、ずれていたとしても網全体のシフトだけだから、固定点との相対差でみる分には問題ない。