トーキング・マイノリティ

読書、歴史、映画の話を主に書き綴る電子随想

イギリス嫌いの弁明

2011-09-02 21:12:14 | 私的関連

 最も、ではないが、イギリスは私の嫌いな国のひとつであり、欧米諸国では一番嫌いな国である。戦時中にせよ、夥しい日本人を虐殺した米国よりも嫌悪感がある。渡英体験なしで英国人から不当な仕打ちを受けたこともなく、英国人と付き合ったこともない私が、なぜイギリス嫌いとなったのか、考えてみれば不可解なことだし、その原点を振り返ることにした。

 人間は周囲の影響を受けやすい生き物だし、特に私のようなあわて者はその傾向が強い。私の両親も渡英はもちろん英国人との付き合いはないし、英国を褒めたことはないが罵ったこともない。両親とも米国には関心を寄せても英国にはまるで無関心だったから。そして私の友人にも渡英体験者はいなかったし、親米はいても親英はいなかった。
 ただ、中学時代、明らかにイギリス嫌いの歴史教師がいたのだ。英国の帝国主義やアジア侵略を非難、「イギリスが!」と語気を強めて講義していたのを憶えている。日本との関係でもノルマントン号事件(1886年)を取り上げ、その話を聞いた時は実に嫌な国だと思った。この教師はイスラエルのこともあまりよく言っておらず、教師にありがちな左派だったのかもしれない。もっとも私はその教師が好きだったし、他の生徒からも慕われていた。

 現代は不明だが、私の高校(公立)時代の英語教育はリーダー(読解総合)、グラマー(文法)に分かれていて、前者の教師に半年か3ヵ月だったかの英国留学をした者がいた。当然この教師は何かと英国を讃えていたが、ユーモアの欠片もなく服装も野暮ったい田舎教師丸出しだった。おまけに宿題をどっさり出すので、生徒たちからは嫌われていた。対照的にグラマーの教師は穏やかで生徒に好かれていた。グラマーの教師は何故かインドがお気に入りで、夏休みにインド旅行した体験を面白く語っていたものだった。

 高校までは世界史ではもっぱら中国史に関心があったが、進学後、私の興味は中東に移る。中国でも大英帝国はやりたい放題だったし、中東でも同様なのを知り、ますます嫌悪感が募った。中東に比べインドへの関心は遅れたが、こちらでも苛政と残虐行為を働いていたため、第三世界に何かと教師面し、人権や道義を振りかざす英国人がすっかり厭わしくなった。類は友を呼ぶのか友人にも歴史好きがおり、友人もとにかく英国は狡猾だと話していたので、私と似たような反英感情があるのだろう。

 イギリスを狡猾と思うのは日本人だけではない。2年ほど前だったか、イランでも対英デモが行われ、河北新報の見出しでは「八つ当たり」となっていたし、実際に米国は怖くてそれが出来ないゆえの八つ当たり行為だった。ただ、「英露の覇権争いにより…」という記事でも書いたが、近代イランは英露の覇権争い、殊に英国に翻弄され続けた。河北新報でもその過去を取り上げ、米国よりも英国が憎まれていると分析している。米国の軍事行動もまた黒幕は英国という見方がイランでは多いことが紹介されていた。

 ただし、日本では親英知識人や文化人も多く、中にはマークス寿子のような完全な英国信者としか思えない者もいる。日本の女のブランド志向を嘲る女が、とうに離婚した後も貴族の称号を使っているのは矛盾そのものだし、彼女を「イギリス真理教徒」と厳しく批判した人もいる。
 この手の女を保守派論客と持ち上げている日本の論壇もお粗末極まるが、ネットにも保守を自称する者に親英がいる。昨年秋頃、拙ブログには珍しく典型的なネットウヨからアラシがあったが、反中(半島には言及なし)のくせに英国大好き人間だった。かくいう私も、ブリティッシュ・ロックはお気に入りなのだ。

 かなり前、NHKで欧州で最も対日感情の悪いのが英国と報じていたことがあり、それも当然だろう。高山正之氏のコラムサイト「英国紳士にみる落差 植民地支配と謝罪要求」「恨みが動かす国際社会 忘れる日本人が異質?」は興味深い。後者にはフランスの学者ジャン・ピエール・レーマンの言葉が紹介されている。「日本と戦った英国は多くの兵士が捕虜の恥辱を受け、おまけに植民地も失ったが、米国のように原爆で仕返しもしていない。そのフラストレーションが常に残っている…
 日本人のように過去を水に流す方が世界でも特異だし、戦時の恨みを英国人は決して忘れないだろう。

 マキアヴェッリは人間の気質には、血筋よりも家庭内の気風やそこでなされる教育に求めており、こう述べている。「幼い頃から大人たちの話を聴いて育つのだから、成人しても自然に、彼の生き方にそれが影を落とさないでは済まないらかである…
 私のイギリス嫌いの原因も、ひょっとして学校教師の影響もあったのかもしれない。もちろんこれは私個人の性格もあり、同じ教育を受けた生徒全てがイギリス嫌いになったのではないのだから。

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34 コメント

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会田雄次「アーロン収容所」等の影響 (madi)
2011-09-03 07:03:35
イギリス人の実態を描いた「アーロン収容所」や木村治美「黄昏のロンドンから」がベストセラーになった60年代70年代以降の影響もあるかもしれません。
 わたしは切手収集家で英国切手部会にもはいっていますがイギリスのライフスタイルに対するあこがらはまったくないので、ボンチャイナがわれにくいからつかうくらいか、青春時代によんだ本の影響はあるかとおもいます。
 パンクロックとかきいてるとイギリスの若者のほうが日本の若者よりきついというのもわかりますし。
250年の白人支配の中で (哲)
2011-09-03 11:08:23
高山正之氏の著書を読んでいると、反白人になってしまいます。

youtube で以下のキーワードで検索すれば

『現代のコペルニクス』#21/「白人は人間ではない。

でやると、武田邦彦さん、高山正之さんの対談があります。

騙す方が悪いは日本人の価値判断!
騙されるのが悪いがグローバルスタンダード!

と言う気持になります。

日本人は「人間」ではない (shiretoko)
2011-09-03 14:07:33
 mugi様お世話になります。イギリス嫌いは私も同じです。面白い文章を見つけましたので引用いたします。

旧約聖書と五輪 ノアも驚く日本の強さ 高山正之 「世界は腹黒い」より抜粋引用

・・・引用開始・・・
 
 方舟を作ったノアには三人の子供がいた。長男は思慮深いセムで、その子孫がアラブ人、ユダヤ人になった。
二番目のヤペテはヨーロッパ人の祖先になる。そしてノア五百歳のときに生まれた末っ子がハムで、彼はよって裸になった父ノアの醜態を見たためにのろわれ、その子孫はユダヤ教ではかたき役になるカナン人やエジプト人になった。
これが旧約聖書に書かれた人類の全てで、黒人やモンゴロイドを「人間と考えるのは不可能である」(モンテスキュー「法の精神」)と言うのが十八世紀辺りまえの欧米世界でのごく一般的な受け止め方だった。
 
 人間の比重は普通0,9いくつかで、黙っていても水には浮く。しかし黒人は1,0以上で水より重いという。
 こんな記述もある。ほんの一世紀半ほど前、アフリカ西海岸セネガルのゴレ島から黒人奴隷を大量に輸入していた米国の政府がやっと奴隷売買禁止に踏み切り、コーストガードが海上検問を始めた。
それでも奴隷船は当局の目を盗んで横行し、捕まりそうになると「証拠」の黒人奴隷を海に捨てた。鎖につながれていたこともあるが、「彼らはまるで石のように沈んでいった」。
結局、「ゴレ島からは十万人が輸出され、うち四万人がこうして海の藻屑になった」(メアリー・ケーブル著「ブラック・オデッセイ」)がこの記述も比重説を裏付けているように見える。

 さて、そういうワルをし、偏見をばらまいてきたヤペテの子孫はまた、ナルシシズムを特徴としてきた。自分たちは色が白くてきれいで格好いいと。
 で、それを誇示するオリンピックが復活されたが、やがてセム、ヤペテ、ハム三兄弟以外の人間、つまり黒人が参加してきて、どんどん優勝をさらうようになった。
 面白くない。それでヤペテの子孫以外は余り盛んでない、とくにトラックなどで強い黒人には不利と考えられる水上競技に力が込められた。  
 しかし、これもやはり三兄弟の末裔ではないモンゴロイドの日本人が出てきて優勝をさらうようになった。

 それに彼らは奇妙な泳ぎ方をする。平泳ぎの古川勝は五十メートル潜ったままで水面にも出さない。これがどうも強さの秘訣だとヤペテの子孫たちは考えたらしく、潜水泳法はやがて禁止された。
 長沢次郎が開発しミュンヘン五輪で田口信教に金メダルをもたらした平泳ぎのドルフィンキック泳法も同じように禁止された。 
 背泳ぎではバサロ泳法を取り入れた。スタートしたあと潜ったまま足のキックだけで潜航する泳法だが、鈴木はこれでほとんど五十メートル近くいってしまう。国際水連はバサロで泳ぐ距離を十五メートルに制限した。制限や禁止はすべて日本人がらみである。

 ヤペテの子孫たちは自分たちが絶対強い、そしてそれ以外の人間が介入してこないだろうオリンピックを考え出した。冬季五輪である。
 これならキリマンジャロ以外に雪のないアフリカやゴビ砂漠の周りの国から強い選手はでてこないはずだ。そして実際、ヤペテの子孫だけが勝ち続けた。 
しかし、ここにもまたまた日本人がでてきた。どうもこの国民はヤペテの自尊心だとか、排他意識だとかに気配りに欠ける嫌いがある。
 
まずノルディック複合にのさばり出て、メダルを持って行った。国際スキー連盟は荻原健司が強さを発揮すると日本人得意のジャンプの得点を低くするルール変更を行った。
 そしたら長野ではノルウェーの十八番であるジャンプで日本が金を持って行ってしまった。

 国際スキー連盟は、九八年五月の総会で使用するスキー板の長さを現行の「身長プラス八十センチ以内」から背の低い日本人に不利な「身長×1,46」に変更した。
 それもこれもノアが黒人や日本人の祖先を産んでおかなかったからの問題である。

・・・引用終わり・・・

 つまり日本人はじめ有色人種は人間ではないのです。イギリス人がいつまでも日本人を恨み続けるのは、単なる人種的偏見や仕返しをできなかった屈辱だけではなく、また世界が恨み深いだけではないと考えられます。「これが旧約聖書に書かれた人類の全てで、黒人やモンゴロイドを「人間と考えるのは不可能である」(モンテスキュー「法の精神」)」と言う人種差別の根本理念、つまり聖書の根本理念に基づいて「人間ではない」日本人を許せないのでしょう。会田雄次氏の「アーロン収容所」に次のような記述があります。

・ ・引用開始・・

 その日、私は部屋に入り掃除をしようとしておどろいた。一人の女性が全裸で鏡の前に立って髪を梳いていたからである。ドアの音に後ろを振り向いたが、日本兵であることを知るとそのまま何事もなかったかのようにまた髪をくしはじめた。部屋には二、三の女がいて、寝台に横になりながら「ライフ」か何かを読んでいる。なんの変化もおこらない。私はそのまま部屋を掃除し、床を拭いた。裸の女は髪をすき終わると下着をつけ、そのまま寝台に横になってタバコを吸い始めた。

 入ってきたのがもし白人だったら、女たちはかなきり声をあげ大変な騒ぎになったことと思われる。しかし日本人だったので、彼女たちはまったくその存在を無視していたのである。

 彼女たちからすれば、植民地人や有色人はあきらかに「人間」ではないのである。それは家畜に等しいものだから、それに対し人間に対するような感覚を持つ必要はないのだ。

 はじめてイギリス兵に接したところ、私たちはなんという尊大傲慢な人種だろうかとおどろいた。なぜこのように無理に威張らなければならないのかと思ったが、それは間違いであった。彼らは無理に威張っているのではない。東洋人に対する彼らの絶対的な優越感は、まったく自然なもので、努力しているのではない。女兵士が私たちを使うとき、足やあごで指図するのも、タバコを与えるのに床に投げるのも、全く自然な、本当に空気を吸うようななだらかなやり方なのである。

・ ・引用終わり・・

 白人キリスト教徒の中でも特にこの意識が強いのが、アングロサクソンではないでしょうか。日本人が「人間ではない」証拠として、最近の事例を挙げさせていただきます。シー・シェパード(アングロサクソン主体)による反捕鯨運動です。捕鯨をしているのは日本だけでありません。ノルウェーなど白人キリスト教国も行っています。しかし、ノルウェーに対する妨害活動はそれほど過激ではありません。なぜでしょうか。捕鯨はよくないが、白人が行うのであれば、食物連鎖の法則に反することはない。しかし、「人間でない」下等動物である日本人が、高等動物である鯨を捕るのは食物連鎖に反する。だからけしからんというわけです。反捕鯨運動は、この白人キリスト教徒の「常識」を利用したビジネスであると考えるのが妥当だと思います。


 このことから考えて、南北アメリカ、オーストラリア・タスマニア島等、世界中におけるキリスト教徒の悪行は、キリスト教を「誤用」したキリスト教徒が行ったものではなく、キリスト教の教えに忠実に従った模範的なキリスト教徒による「善行」であるとするのが正しいと考えるべきでしょう。

 また大東亜戦争でアメリカはじめ連合国は、日本全国に無差別爆撃を行いました。非戦闘員、民間人を大量殺戮した戦争犯罪です。この空襲により50万人超の犠牲者が出たと言われています。そして、広島、長崎に原子爆弾を投下しました。日本人を人体実験に使ったのです。なぜ、このような倫理、道徳、戦争法に反することをしたのでしょうか。それは、日本人が人間ではないからです。しかし、ここまでの暴虐をするのは、アングロサクソンだからではないでしょうか。

話は変わりますが、キリスト教徒が嘘を付いてまで、日本国並びに日本人を蔑み、罵倒するのか。白人キリスト教徒の立場では、「人間ではない」日本人が、明治維新を達成し、国家の近代化に成功し、欧米列強からの侵略を防ぎ(日露戦争の勝利)。大東亜戦争でアジア諸国を独立させ、戦後廃墟の中から奇跡の復興を果たし、経済大国になったのがけしからんというわけです。もっとはっきりいえば、「人間ではない」日本人がここまで成功するのはおかしい。何かインチキをしているのに違いがない。このように考える。これが日本異質論であり、貿易摩擦、日米構造協議に繋がっていくと考えられます。

 高山正之氏や会田雄次の著述を考え合わせますと白人にとってキリスト教は、有色人種を奴隷として支配する最も効果的な道具ではないでしょうか。

となれば、日本人キリスト教徒は、白人の奴隷だと言わざるを得ないでしょう。自分自身(日本人キリスト教)を人間と認めない宗教を信じ、自分自身(日本人キリスト教徒)を人間と認めない白人キリスト教徒に盲従する。日本人キリスト教徒は道化師でしかありません。

mugi様これからも宜しくお願い致します。
同志が、、、、 (哲)
2011-09-03 16:52:19
shiretokoさん、こんにちは、

読んでいるうちに腹がたってきました。言われる通りだと思います。

日本の親白人世論とは誰が形成しているのでしょうか?

長崎にバテレンの処刑者を26聖人として銅像があるのですが、私は違和感を感じていました。

どうも好きになれません。

かつては…… (のらくろ)
2011-09-03 19:22:25
>日本の親白人世論とは誰が形成しているのでしょうか?

やはり圧倒的な支配力がありましたからね。

それを、どうにかやり過ごしてきたのが我が日本の先輩たちというわけで。

親白人はともかく、親英世論は、もう日露戦争前の日英同盟にあったとみてまちがいないでしょう。

だが、アメリカが日英離間の策を講じてワシントン軍縮条約と同時に日英同盟を破棄させ、次に一応中華民国を名乗っていたものの国の体をなしていなかった「支那」が、反日の動きを強め、スターリンがそれに乗り、毛沢東はスターリンの傀儡になるという一連の流れができて、あとはこちらの読者にいちいちお話するまでもないでしょう。

ただ、あの戦争についてはかなり下策をとったために恐ろしく惨めな結果に終わってしまいましたが、例えば最近の例としてはかわぐちかいじの「ジパング」に煮え切らない形ではありますけれども「別の戦後日本」が提示されていたように思います。

さて、

私は「アメリカよりはイギリス」のスタンスだったんだろうなと今でも思います。どこで植え付けられたかと言えば、mugiさんの反英が高校時代だったなら、私は就学前、それに甚大な影響を与えたのはこれ↓
http://www.youtube.com/watch?v=2K9rVRuehGU

田中康夫衆議院議員なども「国際緊急援助隊」構想に必ずこのテレビ映画を引き合いに出しているくらいですから、彼らと同世代の遥か昔の男の子(つまり今はオヤジからジジイになりかけ)はここで「三つ子の魂百まで」とばかりに深層心理に「親英」、百歩譲っても「反英になりきれない」という意識を植え付けられているのでしょう。その後同じジェリー・アンダーソンのシリーズで出てきたこれ↓
http://www.youtube.com/watch?v=Mb4nMFHXxro
http://www.youtube.com/watch?v=wUDZEHPCx1A&feature=related
下の行に引用したようなシーンもときどきありまして、むけたり毛が生えたりにはまだ早かったですが、そっちの世界への「オープニング」にはなっていたような気がしますので、「小学生時代」をものの見事に捕まえられたという感はありますね。ただこういうものもおそらく私の同世代が「製作」したのだろうなと感慨深いものがあります↓
http://www.youtube.com/watch?v=mPx69_cTNlk

これだけでも十分長いな。残りは次の機会に。
RE:会田雄次「アーロン収容所」等の影響 (mugi)
2011-09-03 22:14:24
>madiさん、

「アーロン収容所」は私の高校時代の夏休みの選定図書にもなっていました。ただでさえ短気な性格ゆえ、はじめを読んだだけで激高、これでは感想文の出来が悪くなりそうだし、他の書を選びました。
「黄昏のロンドンから」は面白かったですが、イギリスのスーパーでのホウレンソウの扱いには驚きました。葉の部分だけを切り取り並べており、葉は当然しおれ見るも無残な有様。著者も日本と比較して、日本の場合はまるで芸術品のような展示だ…と書いていたのを憶えています。

 パンク全盛時代でも日本や米国ではパンクがまるで受けなかったのも、若者を取り巻く社会背景が違っていたからだと思います。それでもマークス寿子のようなイギリス真理教徒なら、英国の若者は自立しているのに対し…とでも書くのでしょう。
RE:250年の白人支配の中で (mugi)
2011-09-03 22:16:32
>哲さん、

 紹介された『現代のコペルニクス』という番組は初耳ですが、実に面白かったですね。「白人は人間ではない」とは、はじめ刺激的なタイトルと感じましたが、日本人一般の感覚からすれば悪魔でも温い表現に思えます。ノーベル平和賞の胡散臭さは最近になって私も感じていましたが、東ティモールの裏事情には驚きました。石油が絡んでいたため、独立させたのですね。
 日本の報道でもインドネシアは、東ティモールの独立を弾圧した「悪者」扱いでしたが、実はこの島全体に様々のインフラを行っていた!今回あなたの紹介で初めて知りました。

 白人に限らず、騙されるのが悪いのが国際社会、まさに高山氏の著書名通り「世界は腹黒い」!
RE:日本人は「人間」ではない (mugi)
2011-09-03 22:21:59
>shiretoko 様、

 高山氏の「旧約聖書と五輪」の紹介を有難うございました!旧約聖書はユダヤ人が書きましたが、己だけが神に祝福された選民で、異民族は動物といった思想はその後キリスト、イスラム教にも引き継がれていきます。旧約聖書を見れば、ユダヤ人が非ユダヤ人を奴隷にするのは神が認めた正当な行為ですが、その逆は許されないとなります。新大陸発見後、欧州人は現地人を人間であるか否かと議論していたとか。
 もちろんユダヤ人に限らず古代社会は何処も奴隷制だったし、アリストテレスも体で奉仕するという点では、奴隷も動物も同じと言っていた。さらにこの哲学者は奴隷にするのはアジア人(※この場合はペルシア人)が最適とも言っています。

 奴隷制で意外に知られていませんが、中世は白人キリスト教徒も結構奴隷にされていました。イスラム台頭以降、地中海の制海権を握ったのはイスラム側で、地中海に面した欧州では白人キリスト教徒がかなり拉致され、奴隷として売られました。スラブ民族など、名称から特に奴隷にされた白人たちでした。
 アラブ人も黒人を大々的に奴隷にしています。後に白人も同様に黒人を奴隷にしますが、黒人を捕えて売りとばしたのは意外にも白人ではなく、黒人が殆どでした。一口に黒人と言え、部族が違えば同じ民族と見なさないので、敵対部族を捕え、白人に売ったのです。この件で以前、「タマンゴ」という記事にしたことがあります。
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/s/%A5%AB%A5%EB%A5%E1%A5%F3

 紹介された「アーロン収容所」の一節、私もよく憶えております。この箇所が一番衝撃的でした。いくら恥じらいも失せたおばさんでも、異民族の男の前で裸になるのは、日本人なら考えられない。ここに白人の女との埋めがたい差を痛感させられました。インドでもイギリス人は金を払う際、絶対に手渡しせず床に投げつけていたそうです。
 個人的にトルコに関心がありますが、キリスト教徒が虚偽を並べ立て、トルコ及びにトルコ人を蔑み、罵倒する構図はそっくりだとつくづく感じます。こちらもかろうじて独立を守り抜いたムスリムが許せない、という気持ちのはず。分割統治がやり易いよう、第三世界に常に対立の種をまくのは今でも同じでしょう。 

 水泳やスキーに留まらず、スケートでも欧米人は様々ルールを変えてきますね。何としても白人を勝たせようとする意図がミエミエ。私はスポーツをしないこともありますが、これでは国際試合に臨むのも、アホ臭くなる。もっとも、日本のマスコミはまず欧米諸国を批判しませんし、マークス寿子のように白人の息のかかった者が論壇で大手を振っていますから。

 日本人キリスト教徒は白人の奴隷というのは同感です。それに加え、アジア人キリスト教徒の奴隷でもあるのではないでしょうか?日本人を犬や猿と呼ぶアジア人クリスチャンにも何も言えないのだから。
 さらに数は少ない日本人ムスリムも、中東系の奴隷でしょう。日本人には居丈高になっても、ボーンムスリムには靴舐め同然。懐目当てでカモにされているのが大半。
RE:同志が、、、、 (mugi)
2011-09-03 22:25:01
>哲さん、横レス致します。

>>日本の親白人世論とは誰が形成しているのでしょうか?

 欧米への留学生や帰国子女、クリスチャンが殆どではないでしょうか?特にフルブライト留学生など、日本ではなく米国のために働く人物の養成機関と言ってよい。そのような人材を要職に付け、間接支配する。大英帝国もコラボレーターと呼ばれる協力者づくりで、分割統治に成功しています。

 長崎のバテレンの「26聖人」は違和感どころか、私には実に不愉快です。非キリスト教徒を迫害、神社仏閣を破壊していた狂信者が実態。やりすぎたので報復されたに過ぎません。あの「26聖人」とやらも、日本人クリスチャンのかなりの献金によってでしょう。
RE:かつては…… (mugi)
2011-09-03 22:27:30
>のらくろ さん、

 私はかわぐちかいじの「ジパング」は未見ですが、「沈黙の艦隊」(これも未見)も話題になりましたね。昔、職場の同僚男性が熱心に見ていました。
 日英同盟の頃、明治政府は日英友好の歌のようなものを作り、国民に宣伝していたそうです。これは日本政府オリジナルの発想なのか、英国人の画策によるものなのか、双方の「合作」なのやら…いずれにせよ、こうして親英世論が形成されていきました。英国人は影で日本を「番犬」に準えていましたが。

 Thunderbirdとは懐かしいですね。これも未見ですが(汗)、同じ年の友人の旦那は一回り年上で、彼は子供の頃にサンダーバードを夢中で見ていたそうです。肝心の「援助隊」が出撃するまでが長かった、と話していたのを憶えています。

『UFO』が『謎の円盤UFO』の邦題で放送されていたとは知りませんでした。実写版のこちらは明らかに大人向きのようですね。このような番組を幼少時に見れば、「反英になりきれない」心理となるのは無理もない。
 私が中東に関心を持ったのも英国映画「アラビアのロレンス」がきっかけですが、幸いなことに映画の嘘っぱちを知ったたため、反英に拍車がかかりました。

「謎の軍隊 JSDF」の映像、軍事オンチの私でもなかなか面白かったですね。ジェリー・アンダーソンのシリーズに影響を受けて制作された?