トーキング・マイノリティ

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仙台市長選に想うこと

2017-07-24 21:11:01 | 仙台/宮城

 昨日の仙台市長選で、民進、共産、社民など野党が支援した郡和子が当選した。次点で敗れたのは自民、公明、日本のこころの各党の支持を受けた菅原裕典氏。与党の押した候補者が負けたことにメディアは喜色露わに報じており、今日付の地元紙・河北新報の社会面では当然トップ扱い、見出しは「安倍離れ 仙台でも嵐」。

 他の候補者は共に元衆院議員の林宙紀大久保三代両氏。前者は市長選に立候補するため、民進党宮城県連に離党届を提出したため知っていたが、後者は初耳だった。試にネット検索をしたら、鹿児島県出身だったことが分った。尤も現仙台市長・奥山恵美子村井嘉浩現宮城県知事双方ともに他県出身者だが、やはり知名度のない大久保氏は泡沫候補に過ぎなかった。
 市長選候補者選考は与野党ともに混迷が続き、与党では梅原克彦前仙台市長を担ぐ動きさえあった。しかし、決まったのは葬祭会社「清月記」社長の菅原氏。氏の名を聞いて、えっ?と思った市民も多かったはず。私自身、あの「すがわら葬儀社」の社長さん?と思った。菅原氏の経歴を紹介したサイトもあるが、奇しくも郡和子と同じく東北学院大学経済学部卒業。

 一方、野党が郡を押したのを聞き、ゾッとした。郡和子の名を入力しただけで、「郡和子 韓国」「郡和子 国籍」などの項目がヒットする。それら大半は中傷にせよ、wikiの経歴に目を通しただけで不愉快な記述がみえる。例えば東日本大震災後、村井知事への高圧的な言動をとった復興担当大臣・松本龍(当時)を、「松本大臣は当たり前のことを指摘したまでである」「復興の妨げになるので、この問題を大きく取り上げるべきではない」として擁護したという。
 さらに腹立たしいのは、「従軍慰安婦問題に関しては、2006年3月15日に自身も水曜デモに参加し、マイクを持って「1日も早い謝罪と補償を」と主張している」ことがwikiに記載されている。今年3月、死去した岡崎トミ子と全く同類だが、この件は河北新報では一切報じない。

 暫く前から私は期日前投票をしており、今回も15日に青葉区役所で投票を済ませた。投票したのは菅原氏。林氏も悪くはなかったが、死票になると思い、消去法で菅原氏に投票したのだ。政治にはシロウトの葬儀屋の方が、韓国の「お友達議員」(実質は猿回しの猿)よりマシだから。
 投票所入口には出口調査のためにミヤギテレビスタッフが待ち構え、彼らの多くは若かった。投票を済ませた有権者にインタビューするものの、私は応じなかった。たとえ正直に投票者名や意見を答えても、「報道しない自由」になるのは目に見えている。投票所には60代以降の有権者が多かったし、若い人は見かけなかった。

 河北の事前調査では、泉区を除き郡がリード、それを菅原氏が激しく追い上げているというものだった。固定電話を持つ家庭への聞き込みを行なったそうだが、今回に限らず何故か我が家には、選挙前の聞き込み調査は未だに来たことがない。
 さらに河北では、「今の自民党ではダメだ」といった高齢者男性の声も紹介していた。但し、男性の名はもちろん、どの区の何歳の人物かも伏せられており、ネット同様幾らでもフェイクが利く“匿名情報”でもある。

 村井知事だけでなく、奥山市長も菅原氏への支持を表明したのは意外だったが、後者の理由は「(郡を)共産党が推しているから」。それだけで葬儀屋に投票した市民も多かったはずだが、河北では問題にもしない。菅原氏の発言「共産党と組むのでは、市政が停滞する」を“煽る”と表現、“訴えた”とは書かない。さらにNHK FM仙台のラジオニュースでは、「民進、社民の支援する郡氏」と言い、共産党の名を出さなかったのは完全に意図的だ。

 但し菅原氏の選挙スタイルは、かつての政財界からの大掛かりな支援を受けた古臭いやり方を感じていた。選挙ポスターにせよ、現知事とのツーショットはやり過ぎだった。片隅に知事の顔が写るのではなく、同じサイズでの顔写真なのだ。これでは河北に「2連ポスター」呼ばわりされても仕方ない。ごり押しスタイルは、むしろ有権者の反感をかったのかもしれない。
 投票2日前の21日、我が家のポストに「仙台の未来を考える会」のビラが入れられ、表には「今こそ!市政のリーダーは市民から!経済人から!」のコピー。裏面には「民進・共産候補ではなく、奥山市政を継承する候補へ」の文句もあり、明らかに与党系団体のビラだが、菅原氏の名がないのは姑息。

 23日は朝から雨だった。さほど強い雨ではなかったのに投票率は44.52%、市民の半分は棄権している。今日付の河北電子版にある開票結果では、郡165,452票、菅原氏148,993票とある。差は16,459票だから、もし林氏が立たなければ、結果は変わっていただろうか?
 電子版にも「弁護士らでつくる市民団体が選挙活動の中核となった」とあり、この“市民団体”なるものが左翼系組織なのは書くまでもない。連中は加計学園問題などで安倍政権批判を繰り返していた。
在日韓国人をはじめとする永住外国人住民の法的地位向上を推進する議員連盟」にも所属していた郡。この女は永住外国人住民への切れ目なく支援する仕組みづくりを図っているのか?これまでの言動から日本人の仙台市民よりも、在仙外国人を優先すると疑われても当然であろう。

 選挙結果には落胆させられたが、昨日のNHKの調査結果で微かな光を見た想いになった。郡に投票したのは60~70代が圧倒的だが、10~30代は自民支持が多かったこと。それでも投票するのは年配者が多いので、まだまだメディアの力は絶大だ。

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