先日の柳沢厚労大臣の「女性は子供を生む機械」発言をめぐり、ここぞとばかり野党が攻勢に転じ、政争の具としている。この大臣殿、慎重さを欠く発言をするアホなのは確かだが、国会審議拒否をする野党も愚劣極まりない。特にみっともないのが民主党と社民党党首。特に女性問題の専門家を気取る後者は、「世界ではこのような発言は認められない」などと糾弾した。先に謝礼を払い、シンポジウム参加者を集めていた事が発覚したばかりの河北新報も、「世界が(あの発言を)見ている」と槍玉に挙げる。何かと「世界」を持ち出すのが野党やマスコミの決まり文句だが、一体何処の世界なのか?日本と中国の区別も禄につかない欧米も関心は低いのだ。まして第三世界ならどうなのか。そこで私も中東世界の女性差別発言を挙げてみたい。
平成2(1990)年3月15日、イラクで浮気した人妻を女の親族が殺害しても、殺人罪が適用されるどころか、名誉になるというお触れが出されたと、外電が報じていた。別にイラクだけが特異なのではなく、中東社会では未だに家族の体面を汚した女を家族が殺害する「名誉の殺人」が、広く行われている。姦通とは相手があってやれる行為だが、男はまず裁かれない。まだ湾岸戦争前でサダム・フセインの権力が絶大だった頃だ。
エジプトは'90年頃まで妻の外出に夫の許可が必要だったという。同じく裁判官は「女性は感情的」と言う理由で女は締め出されていた(共に現代は不明)。
イランのラフサンジャニ大統領の頃(1989-97年)、名は忘れたがある閣僚が「女性は脳みそが男性より少ないから…」と発言した。もちろんイラン国内では全く問題なし。ホメイニ時代、女性はデモや集会を禁止されていた。イスラム圏で時たま見られる女たちの行進は、中国同様“官製デモ”がほとんどである。
昨年の7月初め、パキスタンでシャリーア(イラスム聖法)を見直し、女の被告にも保釈を認める方針となったが、早々神学者たちがこれに噛み付いていた。この国はイスラム圏で最もカロカリ(名誉の殺人)の発生が高いといわれる。以前カロカリを取り上げているNHK BS1のドキュメンタリーを見たが、被害者の父親は「運命だったのだ」と特に悲しむ様子もなかった。
もちろんイスラム圏にも女性の地位向上に賛同する神学者や知識人もいる。残念なことに彼らは「西欧かぶれ」「不信心者」呼ばわりされ、影響力はない。これ らが中東世界の現実である。日本や欧米に住むムスリムは、先進国の女が社会進出し、発言する社会を堕落していると侮蔑する者が少なくないという。ベールも まとわぬ女は売春婦同然と見ているのだ。来日ムリスムの一部は柳沢厚労大臣の発言騒動を聞いても、冷笑しているかもしれない。
福島社 民党党首は何かと女性や人権問題を取り上げたがるが、旧社会党時代から社民党は北朝鮮に拉致された日本人ばかりか、あの国に渡った日本人妻の人権問題には 常に背を向けていたのは、現代では分かっている。人権問題など、要するに政争の具としているに過ぎない。何よりも熱意をもって取り組んだのが“従軍慰安 婦”問題であり、同胞の13歳の少女の悲劇など蚊帳の外に徹していた。
いかに弁護士上がりといえ、女でありながら福島党首は性犯罪にも消極的だった。彼女がレイプの言葉を使っているのは不可解極まる。何故日本語であり、より重い言葉である強姦と言わないのか。私は再犯率の高い性犯罪者の氏名公開は大いに結構だと思うが、福島氏のような類が握り潰したのだ。
少年凶悪犯罪として「女子高生コンクリート詰め殺人事件」があった。かなり前「朝まで生テレビ」に出演した福島氏(当時弁護士)はこの事件に関して加害者少年の心理を語っていたが、その発言を私は憶えている。
「少年たちにしても、(監禁された)少女が汚物のように感じられてしまい、どうしようもない気持だったと思う」
もちろんその通りだろう。それにしても、被害者の少女を汚物に例える表現に、被害者に冷淡な弁護士の心理を垣間見た思いだ。
柳沢大臣の「若い人は結婚して子供2人以上持ちたいという健全な考えを持っている」発言に、またしても野党が噛み付いた。「産む機械」と違い、私は今回の は全く問題ないと思う。一生独身で子供はいらないと思う者も一部いるだろうし、ニートで親がかりしていたい、自爆テロを行いたいと思う者もいるかもしれな い。「多様な価値観」を求める人々は、すねかじりや詐欺犯、テロリストのような者たちがいいというのだろうか。「多様な価値観」とは時に反社会的人間の価 値観も擁護する口実にもなる。
最後に男性差別発言をあえて書くが、女性が産む機械なら、男性もまた子種を仕込む機械でもある。人間はア ブラムシと違い単性生殖は出来ないので、どんな機械でも子供をつくるには原材料が必要だ。男女が「合弁作業」して、やっと子供誕生となるのだから。生殖産 業が発達した現代は「セレブの種」なるビジネスも生まれているが、柳沢大臣はこの類の産業をどう思っているのか。
◆関連記事:「生きながら炎に焼かれて」
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平成2(1990)年3月15日、イラクで浮気した人妻を女の親族が殺害しても、殺人罪が適用されるどころか、名誉になるというお触れが出されたと、外電が報じていた。別にイラクだけが特異なのではなく、中東社会では未だに家族の体面を汚した女を家族が殺害する「名誉の殺人」が、広く行われている。姦通とは相手があってやれる行為だが、男はまず裁かれない。まだ湾岸戦争前でサダム・フセインの権力が絶大だった頃だ。
エジプトは'90年頃まで妻の外出に夫の許可が必要だったという。同じく裁判官は「女性は感情的」と言う理由で女は締め出されていた(共に現代は不明)。
イランのラフサンジャニ大統領の頃(1989-97年)、名は忘れたがある閣僚が「女性は脳みそが男性より少ないから…」と発言した。もちろんイラン国内では全く問題なし。ホメイニ時代、女性はデモや集会を禁止されていた。イスラム圏で時たま見られる女たちの行進は、中国同様“官製デモ”がほとんどである。
昨年の7月初め、パキスタンでシャリーア(イラスム聖法)を見直し、女の被告にも保釈を認める方針となったが、早々神学者たちがこれに噛み付いていた。この国はイスラム圏で最もカロカリ(名誉の殺人)の発生が高いといわれる。以前カロカリを取り上げているNHK BS1のドキュメンタリーを見たが、被害者の父親は「運命だったのだ」と特に悲しむ様子もなかった。
もちろんイスラム圏にも女性の地位向上に賛同する神学者や知識人もいる。残念なことに彼らは「西欧かぶれ」「不信心者」呼ばわりされ、影響力はない。これ らが中東世界の現実である。日本や欧米に住むムスリムは、先進国の女が社会進出し、発言する社会を堕落していると侮蔑する者が少なくないという。ベールも まとわぬ女は売春婦同然と見ているのだ。来日ムリスムの一部は柳沢厚労大臣の発言騒動を聞いても、冷笑しているかもしれない。
福島社 民党党首は何かと女性や人権問題を取り上げたがるが、旧社会党時代から社民党は北朝鮮に拉致された日本人ばかりか、あの国に渡った日本人妻の人権問題には 常に背を向けていたのは、現代では分かっている。人権問題など、要するに政争の具としているに過ぎない。何よりも熱意をもって取り組んだのが“従軍慰安 婦”問題であり、同胞の13歳の少女の悲劇など蚊帳の外に徹していた。
いかに弁護士上がりといえ、女でありながら福島党首は性犯罪にも消極的だった。彼女がレイプの言葉を使っているのは不可解極まる。何故日本語であり、より重い言葉である強姦と言わないのか。私は再犯率の高い性犯罪者の氏名公開は大いに結構だと思うが、福島氏のような類が握り潰したのだ。
少年凶悪犯罪として「女子高生コンクリート詰め殺人事件」があった。かなり前「朝まで生テレビ」に出演した福島氏(当時弁護士)はこの事件に関して加害者少年の心理を語っていたが、その発言を私は憶えている。
「少年たちにしても、(監禁された)少女が汚物のように感じられてしまい、どうしようもない気持だったと思う」
もちろんその通りだろう。それにしても、被害者の少女を汚物に例える表現に、被害者に冷淡な弁護士の心理を垣間見た思いだ。
柳沢大臣の「若い人は結婚して子供2人以上持ちたいという健全な考えを持っている」発言に、またしても野党が噛み付いた。「産む機械」と違い、私は今回の は全く問題ないと思う。一生独身で子供はいらないと思う者も一部いるだろうし、ニートで親がかりしていたい、自爆テロを行いたいと思う者もいるかもしれな い。「多様な価値観」を求める人々は、すねかじりや詐欺犯、テロリストのような者たちがいいというのだろうか。「多様な価値観」とは時に反社会的人間の価 値観も擁護する口実にもなる。
最後に男性差別発言をあえて書くが、女性が産む機械なら、男性もまた子種を仕込む機械でもある。人間はア ブラムシと違い単性生殖は出来ないので、どんな機械でも子供をつくるには原材料が必要だ。男女が「合弁作業」して、やっと子供誕生となるのだから。生殖産 業が発達した現代は「セレブの種」なるビジネスも生まれているが、柳沢大臣はこの類の産業をどう思っているのか。
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今も昔も思考の硬直した方々には、たとえば「生物は遺伝子の乗り物」(リチャード・ドーキンス)なんて発想は畏れ多くて(笑)決して思い浮かばないでしょうね。彼らにはアメリカの知的計画論者を嘲う資格もないでしょう。
「女性は子供を産む機械」発言で、散々与党を批判した野党ですが、当の民主党代表代行の菅氏は出生率を「子供産む生産性」発言を行ったようです。
他人に、辞任しろいった党・個人が、自ら辞任しないのはどういうことなのでしょうか?
また、女性を代表して批判したと言っていた方は、こちらには、完全にスルーなのでしょうか?
ブーメラン政党とか、自爆政党とか云われる由縁ですね。
また、(確かに問題はあると思いますが、)何もあの発言をいかに、執拗に取り上げなければ、かようにも批判されないでしょうに。
更に、長いコメントの一部を、鬼の首を取ったように騒いでいたマスコミは、こちらも、ちゃんと批判していますか??
天に唾を吐けば、自らに落ちてくる。自浄作用も、学習能力も無い政党と二大政党とは。
国民の政治不信・無関心に一躍買っただけのようにも思えます。
町村元外相の言葉通り、言葉狩りだけが横行しているように思えます。
「女性蔑視」発言では、問題になっても、「男性蔑視」発言で問題になることは全くないですから。
男はつらい、です。
野党もマスコミも柳沢大臣の発言を騒ぎ立てましたが、肝心の女性から冷ややかな態度をとられているのに、野党は気づいていないようですね。少子化対策の論戦が重要なのに、こう言う事で時間をとられるのはうんざりです。TBSのブロードキャスターでも大臣の発言が問題であると子持ちで共働きの夫婦に取材して印象付けようとしていましたが、マスコミは対象をもっと掘り下げて欲しいです。あれには大臣の首を左右できると思っている傲慢さしか感じません。
社民の辻本が「女性を代表して」と言って大臣の発言を非難していましたが、田嶋でさえテレビで辻本に女性を代表して欲しくないと言ったそうです。辻本発言は他でも攻撃されており、いかに女性差別を盾にした発言が軽薄に見られているか分かります。
もっとも辻本も田嶋も似たもの同士ですがね。
ちなみに、女の人に席を譲らなかったら女性虐待で起こられますけど、譲ったらセクハラで訴えられますよ(笑)。
ただ、私が気になるのは、昔の政治家はこうした場合に、腹の中ではそう思っていても、口に出しては言わなかった。 発言は筋論を述べたものである。
ヌケヌケと、次の参議院選挙の票への影響がどうとか発言するのは、私の様な老人には信じられない光景であり、日本もここまで劣化したかと悔しくなる。
電車内など公共の場所で、若い娘さんがお化粧をして平気になったのは左程昔ではなかった。 でもまともな女性は今でも慎みを知っている。
代議士が損得の議論を平気ですることの方が、柳沢発言よりも余程嗜みに欠けた事の様に私には思える。
ゆっくり落ち着く間もない子育て真っ最中の私ですが、最近の一連の柳沢大臣発言報道には怒りを禁じ得ません。しかし、それは柳沢大臣に対してではなく、それに過剰反応する政治家、報道関係者に対してのものです。
確かに担当大臣の発言としては不適切で、「馬鹿だねぇ」とは思いますが、正直それ以上でもそれ以下でもありません。国会を滞らせてまで追求するような問題なのでしょうか。本人も任命権者の首相までもが謝罪したことでいいじゃありませんか。第一、全世界の女性全員が怒っているか(如何にも今そのような状況下のような報道ですが)は疑問です。実際私はさほど怒りを感じません。あくまで個人的意見としましてですが、“結婚しない”“産まない”選択をした女性がいてももちろん自由ですし、“結婚して子どもを産み育てたい”という希望を持つのも自由です。前者は自分の選択で決めたことなら自信を持って自分の人生を生きればいいですし、後者は母としてど~んと構えて「な~に言ってんだか、産めるもんなら産んでみな」位の大らかさが欲しいです。(もちろん女性の中には前記の二者に属さない方もたくさんいらっしゃって、ことはもっと複雑なことは承知しておりますが)大臣の表現が不適切なことは確かですが、ここまで毎日報道されて、他の大事な審議が進まない状況を他の議員はなんと思っているのでしょうか。特に女性議員、民主党系の議員が反発していますが、ヒステリックとも思えます。これを自分たちに有利な方向に利用しようとするのは、逆に女性を利用しているようで不愉快です。
もういい加減にしてという気持ちで、思わず長々と書き込んでしまいました。少子化対策も大事ですが、年金の無駄遣いも深刻な問題のはず。柳沢大臣はその辺の改革をしようとしている大事な面もありますので、私としては辞任より改革をしっかりやってもらいたいと思います。
女性の中にもこんな風に思っている者もいるという参考までに…。
仰るとおり、「産む機械」で騒いでいる連中は戦前の天皇機関説糾弾者と全く変わりないですね。
民主党の菅氏の発言「(子供の出生率が低い)東京や愛知は生産性が低い」もネットで見かけましたが、年金未払いが発覚した失態の二の舞のようです。
アメリカの学校には進化論を教えないところもあるそうです。聖書に沿った教えこそ、真の教育ということですが、日本のマスコミはあまり取り上げませんね。
>こんばんは、Marsさん。
私も菅氏の発言はネットで知りましたが、河北はこの発言をスルーしていましたね。
あの発言内容は東京や愛知の男女双方に対する蔑視となりますが、またも菅氏は年金未払い問題を追求していた時のブーメラン発言を繰り返したとは、お粗末ですね。
今国会は「言葉狩り」ごっこですか、、、
そのうち「男性差別発言」も問題視されるようになるかもしれませんよ。言葉狩りが行き着くところまで行けば、そうなるかも。
>こんばんは、スポンジ頭さん。
以前のマスコミは失言したと思われる大臣の発言をクローズアップし、辞任に追い込んだ“実績”があるので、かつての影響力を行使できると未だに思っているのかもしれませんね。最近の河北新報の社説でも、「以前なら失言した閣僚は辞任したものなのに…」と何やら昔を懐かしがっているような印象でした。
田嶋にさえも辻元は非難されたとは、同類嫌悪なのか、女の嫉妬なのか分かりませんが、「女性問題」でも一致団結できないようですね。
それにしても、辻本の「女性を代表して」って、笑えます。せめて、「赤軍派の彼氏をもつ女性の代表」と言ってほしいですね。
一般国民の女性でも既に政争の具にしているのを見抜いているのに、相も変らぬ茶番劇を繰り返すのは、これぞ愚民思想を表しています。
私の知人(女性)が言ってましたが、セクハラも相手によりけりだとか。同じ事をしても無罪になる者もいる(笑)。
>変人キャズさん
私は昔の国会議員発言がどのようなものだったかは存じませんが、彼方のような年配の方のご意見からすると、かなり質が低下しているようですね。次の選挙の票数を気に掛ける発言など当り前のように聞き流してましたが、昔は当り前でなかったのも知りませんでした。
私の学生時代でも若い女性が公共の場で化粧直しをするのは珍しかったのですが、今では地方都市のバスの中でも女子高生が平気で口紅を塗っています。下手すると「慎み」は死語にちかいのかもしれませんね。
>ハハサウルスさん
こんばんは、お久しぶりです!
子育てのためブログを閉鎖されてから、どのように過ごされているのかと思っておりましたが、母子共に健やかそうで安心しました。
私も野党が審議拒否をするのは国会議員にあるまじき行為だと怒りを禁じえません。難問山積なのに、国会を人質にして大事な審議を滞らせている。普通の民間人なら官庁、会社問わず職場放棄でクビになりますよ。ボイコットして議会にも出ない議員には、罰金を科したいくらいです。職場に出ないくせに高給取りなのだから、腹が立ちます。
「世界が」を繰り返すマスコミも不愉快です。それで私も中東「世界」の例を挙げてみました。これを極例と思う方もいるでしょうが、あちらからすれば先進国の方が「極例」なのです。まさに世界は広い。先進国の価値観だけが世界だけではありません。
にも係らず「全世界の女性全員」の意見とばかり、報道するマスコミは誤報そのものに過ぎません。
野党の女性議員でも私が特にひどいと思うのが党首以下社民党の議員たちですね。辻元風情に「女性を代表して」と言われたら、大抵の女性は引いてしまうのではないですか。
大臣の発言に怒る女性ばかり取り上げようとするマスコミこそ、女性の真意を分かってませんね。