思いつくまま

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勝間和代著『読書進化論』(小学館101新書)を読む。

2010年02月27日 23時45分00秒 | 読書
この本は1年半前に出版されたものだが、いつもの勝間さん「らしさ」が出た内容で、今読んでも全く遅くはなかった。
「本はウェブに負けたのか」という副題も付いているが、結論はノー、いくらウェブが発達しても本は無くならない、ウェブは編集されていないが、本は非常に読みやすい状態に「編集」されていて、また、持ち運びも便利である。 アマゾンの電子書籍端末の「キンドル」も出てきたが、果たして将来どうなることやら。
本を読むことは、著者との疑似体験をすることであるとも言っている。
本を読んで、ハイそれでおしまいではもったいない、本から得た新しい知識は、理解・応用・分析・統合・評価の段階を経て、タグをつけて頭に格納し、必要な時に呼び出すことができるようにすることが大事だ。
自分はフォトリーディング(速読の手法の1つ)を身につけてはいないので、1字1句ゆっくり時間をかけて読んでいるが、勝間さんは、新聞を全部読む必要が無いのと同じで、本も必要なところだけ読めば良いと言っている。もっとも、初めて読む本でこれを見つけるのがなかなかむずかしい。
自分が本を買うときは、できるだけたくさんの平積みの中から綺麗なものを選ぶので、なかなか棚差しの1冊だけの本は買わないが、勝間さんはそいうことはお構い無しにどんどん買っていく。当然のことながら、ジャケ買い(装丁デザインだけ見て買う)はしてはいけない。
本を売るほうの立場に立てば、まだまだ売り方には改善の余地もあるようだ。
大手の書店(アマゾンも含む)の店員などのインタビューもちりばめられていて、いろいろと勉強になった。できれば自分でも本を書けとも言っているが、これは自分には無理だな。

巻末に、勝間さんを進化させた「20人の著者」が列記してあった。マッキンゼーにいたのだから大前研一さんが出てくるのは当たり前だったが(自分も10~20年くらい前には、この大前さんの本を次から次へと読んでいたし、「一新塾」のセミナーにカネを出して本気で参加しようかとも思ったこともあった。自分の仕事につながるというよりは、「松下政経塾」のような感じで、あまりにも政治家養成塾のような内容だったので諦めたが。)、文芸書の分野で新井素子さんや筒井康隆氏が挙げられていたのには非常に親しみを覚えた。神田昌典氏のこともこの本で初めて知ったので、今後いつかこの人の本も読んでみたい。
自分も結構カツマーみたいになってきたな。


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