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 【藤井聡】大手マスコミ等による世論誘導で国民総勘違いデフレ不況! その4

2012年05月15日 12時25分38秒 | TPP
長々この件で垂れ流しさせていただいてますが、あと少しのお付き合いを宜しくお願いいたします。

【藤井聡】大手マスコミ等による世論誘導で国民総勘違いデフレ不況!


NIPPON428さんが 2012/02/27 にアップロード


国民生活・経済・社会保障に関する調査会(参院H24.02.22)より、藤井聡教授の部分を抜粋。
【大手マスコミなどによる日本経済を混迷に導く五つの誤謬(誤った認識)】
①「少子高齢化で内需拡大できない」
②「経済成長するには外に打って出るしかない」
③「日本政府は破綻しそう」
④「公共事業はムダ」
⑤「規制緩和で経済成長を」
...というデフレ不況下での誤認について、京大大学院・藤井聡教授(中野剛志准教授のボス)が語る!

藤井聡教授の研究室HPに資料あり。


今回は⑤の「規制緩和で経済成長を!」。これに関して、藤井教授は「これが一番ひどい誤謬」と力強く解説してましたが、私も本当にそう思います。

動画の中ではタクシーの話が出てましたが、以前タクシーは事業規模や料金についてそれなりに厳しい規制があり、そのおかげで適正な仕事量や適正な料金を保つ事が出来、タクシーの運転手さん達もきちんと生計を立てる事が出来ていました。しかし規制緩和で料金や規模などの規制がゆるくなり、結果事業所や人数が増えたことで、タクシーの運転手として生計を立てる事が厳しくなったそうです。

それはそうですよね。極端な話、1メーター100円にすれば乗る人は増えるかもしれませんが、それではガソリン代も出ません。仮にひとつの事業所が10台でやりくりすれば皆に仕事がいきわたるところを、100台で運営すれば、その地域のお客さんは100台で奪い合いになります。他の事業所で同じことが起これば、それはもう凄まじい競争になるでしょうし、実際それで収益アップを図るには従業員の負担を上げるしかありません。

というか、それが今の現実なんですよね。

GWにバスの事故が相次いでましたが、よく見ると昔はまず運営出来なかったであろう事業形態の会社の事故がありましたね。バスの運転手がいろんな会社を掛け持ちしていて寝不足だったからとか、しかもそのバスは事業所のものでもなく、運転手が持ち主で、「管理」という概念がどこにも見当たらない状態だったように記憶してますが、これも間違いなく規制緩和が起こした事故だといえるでしょう。

これは少々経済から離れた話ですし、藤井教授は「インフレ時には規制緩和が必要」とおっしゃってますが、日本のようにある程度発達し、世界最高水準の業種もたくさんあるようになりますと、今度はその質を保つ事が経済活動の要になってくると、私はそう思っています。

しかし現状を見ますと、規制緩和あるところに質の低下や低賃金の常習化があり、国力の低下が懸念される程に人材の質の低下も常習化してきます。派遣業の規制緩和なんてその最たるものですね。これが10年20年続いてしまうと、経済活動の武器となる「高品質」や「安全」はほんの一部に残る程度となる恐れもあります。

薄利多売で収益アップ方向性もあるでしょうが、それは中国製品の流通に見られる低品質商品への慣れと、それに伴う日本人の意識低下というデメリットがついてきます。奴隷労働も横行します。日本全体がそのような道を選ぶようになってしまえば、ジャパンプレミアムという言葉も消え、確実に衰退の一途を辿るでしょう。今すでにそんな感じですけどね。

マスコミが騒ぐ規制緩和の利は、少なくとも日本にとっては毒となるようなものばかりであることが、これらのことからも伺えます。米でも何でも規制緩和で大量に日本で売りたい、事業を拡大したいのはアメリカや中国なんですし、仮に将来日本がインフレになったとしても、規制緩和に踏み切るのはこの点を解消してからでないとまずいでしょう。

とにかく、今は規制緩和なんて一番やっちゃあいかんのですということですね。




次回は後まわしにしてあった①の「少子高齢化では内需拡大できない」です。




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