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表紙に「身辺の生活を表現し会話するレッスン」という副題のこの本はかなり高級な本である。これは10年ちょっと前ごろに会社でやってくれた講習に参加したときの教科書であった。会社の終業後夜の講習であった。週1回、一年以上出席したと思う。台湾の女性の先生であった。お祖父さんの時代に北京から台湾に移って来た一家だそうで、きちんとした北京人の発音で話しておられたと思う。教養のある方で教え方も高級であった。特に最初の発音にずいぶんと時間をとっておられた。
どこでも同じであるようだが、私の会社の中国語クラスも最初は十人以上の出席者がいたが、そのうち仕事が忙しいとか出張中だとかという理由で出席できない人が増え、何ヶ月かたつと常時出席者は人事部のこのクラスの世話もしている若い人と私の2人だけになってしまった。
そうなるともう欠席するわけに行かず、疲れていてすぐに家に帰りたいときもあったが、それをこらえて私は出席を続けた。
数日前神奈川善意通訳者の会での先生が「売る」と「買う」の両方が発音は同じ「マイ」なのだが、「売る」は四声、「買う」は三声で区別する。売るときには喜んで簡単に売るが、お金を出して買うときには慎重に買うので、その気持ちで区別すると覚えやすいと冗談を言いながら教えてくれたが、よく覚えられた。
前の先生はそんな冗談を使うことはなかった。
思い出すと懐かしい。
その割には上達しなかったのは、私の年齢のせいもあったのであろう。
画像:張乃方 長谷川寛著「生活中国語」評論社 1982年初版 1993年7刷 全251ページ
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