乱射事件

2007-04-20 05:21:22 | Weblog
 しかしバージニア工科大の乱射事件、衝撃的であるわけ
だが。

 犯人の異常性についての報道が次から次へとテンコ盛
りである。まあ、これだけのことをする人間だ、変な予兆み
たいなサインがたくさん出ていたとしても驚きはしない。が、
新聞の中には「こんなことをする人間はおかしな人間のは
ず」という決めつけで、おかしな記事になってしまってるの
も散見される。

 特にサンスポ。犯人のさまざまな行動を、異常性と結び
つけたいという気持ちはわからんではない。しかしだ、「創
作の講義で『死』を作文のテーマに選ぶなど不安定な精
神状態を示す兆候が見られたという」てのはいくらなんでも
やりすぎであろう。10代後半から20代前半の若い人間が、
「死」というものに対してあれこれと考えることはむしろノー
マルではないか。「恐ろしくなった学生の受講ボイコットが
相次ぎ、約70人のうち7人しか出席しない事態も起きた」っ
てのもなんか変だ。たかがひとりの学生が「死」をテーマに
選んだだけで、他の受講生がボイコットするってありうるのか。
「講義のボイコット」って、教師に問題があるのなら意味もあ
るだろうが、「あいつキモいんだよ、講義出るのやめよう」っ
てのはボイコットなのか。単なるサボリというのではないのか。

 報知新聞見ると、テーマが「死」だからキモがられていたわ
けでなく、その「死」の描写がキモかったので嫌われていたら
しい。これならまだ理解できる。「新聞はみな同じではない」と
いうのはたしかにそうで、記事書く記者の能力によってこうい
う差異が出る。「新聞は複数読まないと役に立たない」という
のは脂ハゲの持論である。
 
 しかしだ、韓国じゃ「米国の自国民に対する感情の悪化を懸
念」しているそうだが、そりゃそうだろうなあと。つーか、ただで
さえ全米ライフル協会なんていう、「武装の権利」をキ○○イの
如く主張する強大な組織があるのが合衆国、「銃が悪いので
はない。それを使う人間が悪い」というその主張を裏付けるに
は、この犯人の異常性を責めて責めて責めまくり、「もういい加
減銃を規制したらどうか」という意見が巻き起こらないようにし
なけりゃならない。この「犯人の異常性」には、当然「コリアンの
文化、国民性」みたいなものも含めて語られる可能性も大きい。
そうすりゃ人種差別までほんのあと一歩だ。

 我々日本人も東アジア民族のひとつ、「韓国人じゃないから
関係ないや」と果たして言っていられるのか。つーか、ごく普通
の米国人は、日本人と韓国人がまったく異なる文化を持つ全然
違う民族であることを理解しているのか。外国人の知りあいがま
ったくいない非・国際的な脂ハゲは、その点ちょびっと心配であ
ったりするのである。