思い出の塾生

今日、写真整理をしていて、当会の最初の頃の生徒を思い出しました。（プライバシーの関係で多少内容を編集してあります）
私と数学をやっていました。「先生！質問」とその子は手を挙げました。私は「何？」と聞き返しました。質問は「どうして先生は奥さんと一緒に食事をするの？」と聞かれ面食らいました。
数学を教えていたので全く違うことを聞かれるとは予定外でした。
その子は１時間以上泣き続けました。感情が落ち着くまで待ちました。
その子が言うには、家族は５人。でも家族で一緒に食事をした経験が一度もないそうです。父母にはそれぞれ彼氏彼女がいるそうで、父親が家にいるときは母親が家に帰ってこず、母親が家にいるときは父親は帰ってこないという家庭状況だったようです。だから楽しい家族の食事をしたことが一度もないそうです。
1週間前に、たまたま私たち夫婦とその子が一緒に食事をしたことが、ものすごいカルチャーショックだったようです。
子供の心のエネルギーは、豪華な暮らしや海外旅行など物質的に富むことよりも、「パパママに愛されている実感、そして夫婦円満、家庭平和」なのだと実感しました。
それさえあれば、子供たちは社会や学校で辛いことがあっても大いに戦っていけるんですよね。
この子の不登校の原因の1つは、まさに家庭でした。
高校進学後も何度も退学・不登校を繰り返したようです。
娘が生まれる前の思い出でした。(*゜▽゜*)