箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

雨上がりの森・・・おじさん今どこ?

2020-08-26 | *編集・冬/12月

雨上がりの森・・・ おじさん今どこ?

 この2日間、よく雨が降りましたね・・・一時はどしゃ降りの時もありました。

今朝も朝方は小雨が降っていましたが、やがて薄日がさしてきました。

 

私は新稲の里山を少しだけ歩いてみようと思い、なんの準備もせずに

手ぶらの普段着で出かけました。

大阪青山大学の西側の池の回りには沢山の寒桜の木が花を咲かせて

いました。

 

それまでドンヨリとしていた空が急に明るくなってきました。

見あげると北の空から南の空へ向かって雲が速く流れていて、その後

から見事な青空が開けてきました。

比例して太陽が暑いぐらいに燦燦と降り注いできた為に私はマフラーを

外し、帽子を取って思い切り太陽を全身で浴びました。

なんと気持ちのいい事でしょう・・・

 

お天気に誘われてか、私はぶらぶら歩きながらいつしか教学の森に

入っていました。

炭焼き小屋の横から東尾根道に入っていきました。

すっかり落葉した森は明るく、太陽が山道を照らしてくれます。

残った常葉樹林、照葉樹林の葉についている雨露が太陽に反射して

キラキラキラとし、虹色のダイヤモンドの輝きです・・・。

思わず・・・ きれいだな!・・・ と一人つぶやきました。

 

山道に入ると落ち葉がしっとりと雨に濡れていて斜面では思い切り滑って

しまいました。

今日は小鳥が沢山鳴いていてあちこちで雨上がりの青空を喜んでいる

様子です。

山裾から急に二羽の山鳩が飛び立ってビックリ! 

続いて二羽のヒヨドリが大きな鳴き声で目の前を飛んでいきます。

 

私の歩いている4~5m先を長い尾をピョコピョコさせたキセキレイが

先導するようにチョンチョンと飛んでいます。

途中にアベマキの木が山道に覆い被さっている所がありますが、私が

そこをくぐり抜ける時には、木の上で黄色い尾っぽを振って、楽しそうに

見ていました・・・  何か一緒に遊んでいるようで私も嬉しくなりました。

 

上を見ると葉が落ちて青空が広がっています。

今まで樹木に覆われて下から見えなかった大きなヤマガキの木が3本も

見え、沢山の橙色をした実をたわわにつけていました。

これから鳥達の食欲を満たしてくれる事でしょうね。

 

途中から中尾根に入り六箇山方面へ上っていると小雨がパラパラ・・・

あんなに良いお天気だったのに急変です! 

森が一気に暗くなってきました・・・ 不気味さを感じます。

 

遠くで子供たちの声と先生らしき女性の声がかすかに聞えています・・・

もう冬休みなんですね・・・。

教学の森ではボーイスカウトやガールスカウト、YMCAなどのクラブや

地域の子供たちがよくキャンプをしたり活動しています。

(箕面市立教学の森・野外活動センターの施設があります)

 

やがて小さなベンチの所に出ました・・・雨風が気になります。

この夏の事です・・・

ここで一休みしていた時、足元に落ちた私のパンの白い砂糖片を一匹の

アリがとらえ、それを敵と戦い 悪路と戦いながら遠いネグラまで運ぶ

サマを見ていて・・・  これも一期一会・・・と 感動した事がありました。

 

物思いに耽りながら早足で上っていくと急に目の前に二人の子供が現れ

ビックリ! 

だしぬけに・・・ 「 おじさん!  今どこにいるか教えて・・・」 と。

何のこと?  

すると手に持った山の地図と磁石を私の前に出して、現在地を聞いて

きたのでした

見ると小さく細かい地図などメガネのない私には見えないではない

か・・・ (笑)

 

いつもならリュックに 箕面の森のハイキングマップ・マイオリジナルを

コピーして持っているので,道を聞かれると現在地と目的地を示して、

それを差し上げているのだが・・・  

今日は全くの手ぶら・・・

仕方なく、どこへ行きたいの・・・?  と聞くと・・・

「 ハート広場で集合なんです・・・ 」  と。

 

それなら全くの逆だよ・・・

この道を戻り、突き当たりの少し広い山道に出たら、それを右に

約7-8分行くと自然とそこへ出るよ・・・

おじさんも10分位ここで休んで待っていてあげるから、もしまた迷ったら

戻っておいで・・・  雨風が強くなりそうだから気をつけてね・・・

もし道が分かったら大きな声で ヤッホー! と叫んで・・・!

そしたらおじさん安心して帰るからね・・・

 

「 分かった!・・・ ありがとう! 」 と、子供たちは元気にまた駆け

上がっていきました。

私はそれからしばらく木蔭で休憩しながら森浸りをしていました。

山や森の天候の急変に何度も驚き、恐さを感じ、自然の営みに畏敬の

念を覚えたり、今までいろんな事を体験してきましたのでいつも謙虚に

、決して侮れません。

 

するとまもなくして ヤッホー! の声・・・(分かったんだ・・・よかった!)

そして今度は何人かの声で ヤッホー!

次いで10数人の団体で思い切り叫んでいる・・・ ヤッホー!

 

分かったよ!  了解!  ありがとうね・・・

私はそうつぶやきながら安心して西尾根へと回り、帰路に着きました。

 

 

下ってくると山裾にヤブツバキが赤い花びらをつけてきれいに咲いて

いました。

山里に下りてくるとまた太陽が顔を出してきて、温かい日差しが田畑を

照らし始めました。

 森に入ると母の胎内にいるような安らぎを覚える・・・と、ある作家が

言っていましたが・・・    共感です!

'12 12/25

 

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