箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

枯葉の拍手 喝采!

2020-08-26 | *編集・冬/12月

枯れ葉の拍手 喝采!

 初冬を感じる季節になりました。

箕面の紅葉ももう散り染めの所が多くなりましたが、いま真っ盛りの美しさ

みせている所もあります。

 

箕面駅前から箕面大滝までの片道2.8kmは、今年も大変な賑わいを見せ

いました。

TVで全国中継もなされていましたからね。

滝道のもみじ天ぷらのお店はどこも忙しそうでした。

 

今日は箕面・教学の森から憩いの丘に出て西側の谷へ降りたところで

一休みにしました。

この谷を更に降り切った所から再びU字型に上っていくと中尾根コース

から六箇山方面へ出ることが出来る細い山道です。

ここまで今日は誰一人としてハイカーの方にも出会いませんでした。

 

静かな森の中で時々冷たい風が吹いていきます。

その度に枯れ葉や木の実が沢山落ちてきます。

山道はそんな枯れ葉で埋まっていて歩くたびにザクザクと音をたてます。

私は枯れ葉でふかふかになった山裾に腰を下ろして一休みにしました。

 

ポットから温かいコーヒーをカップに注ぎ、冷たくなった両手でそれを包む

温かいぬくもりが心まで響きます。

喉に染み渡るコーヒーの香りが幸せ感を更に実感させてくれます。

 

   そうだ・・・! 

   今日はハーモニカを吹いてみよう・・・!

 

リュックから愛用のハーモニカを取り出してゆっくりと吹いてみました。

 

   ‘ 秋の夕日の 照る山 もみじ・・・ ‘ 

 

そして 旅愁、峠の我が家、故郷、紅葉、赤とんぼ、夕焼け小焼け、

里の秋・・・  次々と曲が出てきます。

 

ゆっくりと森に浸りながらハーモニカを吹いているとやがて小鳥のさえずり

風の音、木の実や枯れ葉の舞い散る音までが伴奏となって共演して

くれます。

静かな森の中へハーモニカの音色がこだましていきます・・・ 

終わりにしました・・・

 

 その時でした・・・。

一瞬、強い突風が吹き荒れたかと思うと、目の前にある大きなケヤキの

から、一斉に小鳥が飛び立ちました・・・

小さなアトリの大群のようです。

 

やがてそれはケヤキを含むクヌギ、コナラなどの落葉樹から一斉に大量

枯れ葉がまるでシャワーのように一気に私の頭上から降り注いできました。

 

    一体 なにごと・・・?

 

前が見えなくなるほどのそれはものすごい量でビックリのなんの・・・! 

 

やっと静かに落ち着いてきた時には、私はもう埋もれた枯れ葉人間

でした

 

  ビックリ と 感激で我を忘れて見上げてしまいました。

 

突風とアトリの一斉飛び立ちで一気に揺さぶられた樹木から落葉したよう

ですが、私は別の意味で感激したのです。

と 言うのも、私のハーモニカ演奏が終わった直後の事ですから・・・

 

   森からの拍手 喝采のシャワー・・・

 

と 感じたからですが・・・

我ながらどこまでもオメデタイ人間です。

 

 

余談ですが・・・ 少し前の事です。

箕面・鉢伏山から明ケ田尾山へ向かう途中でした。

その時は知らなかったのですが、有名なカナクギノキの黄色葉の見事な

落葉シャワーに出会い、余りの枯れ葉に細い山道が埋まり いつもの道

間違えてしまいました。

 

戻る道も枯れ葉で分からなくなり、完全に道に迷ってしまった事があり

ます。

あわてました・・・ 一瞬パニックになりました。

 

そのときでした・・・

一匹のお猿さん・・・片足をビッコ引いていましたが・・・道案内をしてくれて

助かった事があります。

(きっと笑うでしょうね・・・)

つまり我ながらオメデタイ人間の体験事例を紹介したのですが・・・

 

私は枯れ葉に埋もれた我が身を起こし、来る新しい年の新しい芽の息吹

為に、そしていま この時の 最後の枯れ葉の舞い に敬意を払いつつ

最後に一曲 御礼のハーモニカを吹きました・・・

   ‘ いい日 旅立ち・・・ ‘    

'13  12/9
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