奥尻島 森の旅

奥尻島は森の散策もできます。ブナの森が有名ですね。最近は島内にフットパスも整備・アピールされていますが、
自然林の中を歩けるのはここ「復興の森」１カ所だけのようです。

森の入り口付近には炭焼き小屋があったり、椎茸のほだ木みたいなものが置かれたりしていました。

遊歩道はずっとこんな感じ　↑　で、歩きやすく整備されていました。標識もきちんとあり、迷うことはなさそうです。
１周１時間コースと、途中から短縮できる中央コースがありました。今回は植生が単調そうだったので中央コースを使いました。

まだ若いブナですが、折れ曲がり早くも年季を感じさせます。

どっしりと育ったブナ。ブナの木ってなんだか暖かみがありますね。

どっしりと根をおろしています。

林の中にツルリンドウが花を咲かせていました。朝顔みたいに巻き付いています。

ヒイラギみたいなとげ付きの葉と実。何かな？　帰宅後に調べると　ヒメアオキだそうです。北海道南西部、本州日本海側に分布らしい。

さくさく歩いてもどってきました。
他には、キノコいろいろ、マイヅルソウ、ズダヤクシュ、ハイオトギリなどが目につきました。秋の紅葉もきれいそう。

 

さて、車を走らせていますと…、ある谷間が目に飛び込んできました。それまで目にしていた島の様子と比べると異質です。

たまたまどこかのおじさんが谷から　↑　出てきたので、スケールの比較のために入れちゃいました。
（ところでおじさんはこの谷に何の用があったのだろう？）

何がどう異質なのかと言いますと、それまで見ていた島は、全部溶岩（火成岩）だったんですが、この露頭は堆積岩なんです。
海岸に露出する岩場は溶岩、鍋釣岩みたいな名所となっているいくつかの岩も溶岩、賽の河原の白っぽい玉石も火成岩の花崗岩。

しかし、この谷だけぽっかりと堆積岩で構成されています。しかもこの地層の傾き具合、すごいですね。

溶岩がおそらく大部分を占める島に、局所的に分布する堆積岩。しかもこの傾き。
いかに奥尻島が地球から複雑な力の作用を受けているかが分かります。
大地震の巣（津波の発生源）がすぐ近くにあるのもうなずけるわけで、気分も複雑になってしまいました。

おまけ

お祭りの山車に出会いました。大漁旗が島っぽくていいな～。