さよなら冬の味覚じゃけん

　三寒四温とはよく言ったもんでのう、三月に入っても暖こうなったり寒うなったりのくり返しじゃけん。そうは言うても、着実に春が近付いとるのは間違いないけん。

　ぬくぬくになると、楽しい事ばかりじゃのう。花が咲いて、緑が茂って、海に行ったり山に行ったりいろいろじゃけん。
　だけど、ちょっと悲しいのはのう、雑木林は見通しが悪うなって、鳥の姿が見れんようになるし、冬鳥たちは北に帰ってしまうけん。

　それからのう、やっぱり何が悲しいかって、冬が旬の食事が、旬じゃなくなる事じゃけん。

　冬の味覚と言えば、やっぱり海産物じゃけん。カニ、ウニ、カキ、それに、シャケやタラにｅｔｃ。
　やっぱり、冬に食べて旨いものというのがあるけん。輸入物で、一年中食べられても、その時期に食べるから旨いとは思わんかのう。
　ましてカキなんて、Ｒのつかない月は食うたらいかんけん。（だけど夏でも食べられるイワガキといのがあるそうじゃのう）

　わし、甘辛う煮込んだブリ大根とかもそうだと思うけん。暑い夏に食べるより断然旨いけん。そんな旨い食事と決別せんといかんのが、この時期なにより悲しいけん。


　だけど、暖こうなったら、山菜とか、川魚が旨いけん。それはそれでうれしいけん。