木炭譚 -Small is beautiful and useful-

環境文化の実践ブログです。大量生産大量消費大規模流通では得られない時間、空間、人間の3つの「間」を大切にした実践日記。

農地土壌の排水性

2013-09-06 17:28:33 | 目で見る木炭
9月6日
土壌の排水性能の実験結果をグラフにしました。

横軸は排水時間(分)、縦軸は排水量(cc)です。

8月30日
川砂、黒土、広葉樹炭、スギ炭の4つの試料を対象に排水性能の実験をしました。
【実験条件】
・土壌厚:15cm 農地の作土(普通の耕運機で耕される土壌)の深さ。容器の底部には排水のための孔があいています。
・試料中の気相(空気の部分)は水に3日間浸すことで可能な限り少なくし、30分間排水をして試料としました。その後の実験は30分ピッチで実施しました。実験のために上から注ぐ水が試料内の気相に保水されてしまって排水されないことを防ぐためです。
・各試料に300cc(時間38mmの降雨量に相当)の水を注ぎ、排水時間を変化させてその排水量を測定しました。



【結果】
排水時間      川砂  黒土  広葉樹炭  スギ炭
1分(3データ平均)210cc  75cc 255cc 240cc
2分         275cc 110cc 270cc 250cc         
3分         280cc 220cc 275cc 265cc
4分         285cc 255cc 275cc 270cc           
5分         285cc 275cc 280cc 275cc         
10分        290cc 295cc 280cc 280cc
20分        290cc 295cc 285cc 285cc

【考察】
・黒土は川砂、広葉樹炭、スギ炭に比較して排水性が劣りました。
・作土厚に相当する15cmを時間38mm降雨に相当する水量を排水するのに要する時間は10分間程度でした。保水性能は10日間程度で評価すべきと考えると、排水性と保水性の2兎を追うことは団粒土壌づくりは勿論ですが、木炭などの土壌改良資材を施用することで充分に可能のようです。
・作土の下の心土に排水性の高い資材を施用することが農地全体の排水性を高め、ことに、木炭を施用することでカーボンマイナス(大気中のCO2削減:「ブックマーク「国土環境保全活動」→温暖化防止→カーボンマイナス」を参照してください。)にも貢献できます。







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