9月6日
土壌の排水性能の実験結果をグラフにしました。
横軸は排水時間(分)、縦軸は排水量(cc)です。
8月30日
川砂、黒土、広葉樹炭、スギ炭の4つの試料を対象に排水性能の実験をしました。
【実験条件】
・土壌厚:15cm 農地の作土(普通の耕運機で耕される土壌)の深さ。容器の底部には排水のための孔があいています。
・試料中の気相(空気の部分)は水に3日間浸すことで可能な限り少なくし、30分間排水をして試料としました。その後の実験は30分ピッチで実施しました。実験のために上から注ぐ水が試料内の気相に保水されてしまって排水されないことを防ぐためです。
・各試料に300cc(時間38mmの降雨量に相当)の水を注ぎ、排水時間を変化させてその排水量を測定しました。
【結果】
排水時間 川砂 黒土 広葉樹炭 スギ炭
1分(3データ平均)210cc 75cc 255cc 240cc
2分 275cc 110cc 270cc 250cc
3分 280cc 220cc 275cc 265cc
4分 285cc 255cc 275cc 270cc
5分 285cc 275cc 280cc 275cc
10分 290cc 295cc 280cc 280cc
20分 290cc 295cc 285cc 285cc
【考察】
・黒土は川砂、広葉樹炭、スギ炭に比較して排水性が劣りました。
・作土厚に相当する15cmを時間38mm降雨に相当する水量を排水するのに要する時間は10分間程度でした。保水性能は10日間程度で評価すべきと考えると、排水性と保水性の2兎を追うことは団粒土壌づくりは勿論ですが、木炭などの土壌改良資材を施用することで充分に可能のようです。
・作土の下の心土に排水性の高い資材を施用することが農地全体の排水性を高め、ことに、木炭を施用することでカーボンマイナス(大気中のCO2削減:「ブックマーク「国土環境保全活動」→温暖化防止→カーボンマイナス」を参照してください。)にも貢献できます。