【 抜かずに治す「歯並び」 】
ブロコミで
『抜かずに治す「歯並び」』という本が当たりました。
わたしは不正咬合で、下の歯が2本前歯よりも出ている「受け口」なので
ちょっと興味があって応募したのですが、
この本は、
今まで一般的に行われていた「小臼歯」を抜く歯列矯正ではなく、
健全な歯を抜かずに行う「非抜歯」の矯正治療を
その原理から非常にわかりやすく教えてくれる本です。
今までは抜いて当たり前の「親知らず」でさえ、
『必要がなければ抜かない』という考え方の根本には、
1本1本の歯に
生えている為の理由があり、ひいては歯並びや歯の噛み合わせが
人間の身体にとっていかに重要かを説いています。
読み終わると、これが本当の
矯正歯科なんだよなって思えるんですよ。
まず、この本はとてもわかりやすく・読みやすく書かれているのですが、
ページを繰り出してスグの矯正治療のビフォアー・アフターのカラー写真に
ビックリさせられます。
治療前のガタガタの歯が、1年~3年を掛けて歯を1本も抜かずに
キレイな歯並びへと変化する様は、「スゴイ」の一言に尽きます。
また、歯並びや噛み合わせが悪いと自律神経系に作用し、不定愁訴(*1)の症状が
サインとなって現れることがあるというのも興味深い。
(*1)不定愁訴
明確な原因がわからずに、肩こり・頭痛・めまいなどの不調が身体に現れること。
だからといって著者は全員が全員、
びちっとキレイな歯並びにしなければならないと言ってはおらず、
多少歯がガタガタでも出っ歯でも受け口でも、それがその人にあっていて、
噛んだり話したりするのに支障が無く、体調不良を招いていなければ
問題は無いと言っているのも、なんか安心します。
ちなみに歯列矯正を始める時期は、
出来れば第二大臼歯が生える10~13歳がベストですが、
歯や歯茎が有る程度しっかりしていれば、いくつになっても可能だそうですよ。
逆に言うと、いくら若くても歯がボロボロの人は矯正できないんだとか。
で、著者で医学博士の岸本雅吉先生の
矯正歯科での治療は
インフォームド・コンセントをとても大切にしていて、
充分にカウンセリングを行いながら
写真・レントゲン・模型などで歯列・咬合・顎関節の具合を調べ、
顎機能検査・複数のコンピューターによる分析などを経て、
一人一人の骨格・顎関節の運動機能に合った噛み合わせになるように
出来るだけ歯を抜かずに、適切な位置に立て直していく方法を取っているそうです。
まず矯正装置を付け、その後1~2年は歯列保持の為の「リテーナー」という
装置を歯の裏側につけ、それが終わると年に1~2回の定期観察へと移行します。
矯正装置というと、つい「アグリー・ベティー」のベティーが装着している
銀色のワイヤーが目を引くガバッとした器具を思い浮かべてしまうのですが、
どうやら最近の矯正装置は白のセラミックや透明のプラスチックで出来ていて
ワイヤーも細くなっているので目立たず、違和感もかなり改善されているようですよ。
岸本先生のような徹底した顎関節機能検査も行っている矯正医はまだ少ないそうなので、
矯正歯科選びには充分気をつけて下さいね。
「SAMシステム」「アキシオグラフ」検査が出来る
矯正歯科が良いそうですよ。
そうそう、肝心な費用のことですが、
これは個人の治療内容により異なるのではっきりとは書かれていませんでしたが、
本書の中で、
一般的な美容の為の矯正の平均が『100万円前後±数10万円』と
書かれていた後に、
『しっかりした「基礎の土台から立て直す充分な検査と施工」を行えば、
それだけ費用もかかりますよ』的な事が書いてあったので、
それなりのお値段になるのでしょう。
正直、最後の方に値段の事について触れられた時に、
「口唇口蓋裂症」や「手術を前提とした顎変形症」以外には保険も適用されないので
「やってみたいけど金額がなぁ~。」となってしまいました。
実際問題、よっぽどお金に余裕が無ければ出来ない施術だと思うのですが、
本の内容はとても興味深かったので、あっという間に読み終えてしまいましたよ。
「こんな
矯正歯科もあるんだな」って興味をもたれた方は
ぜひ手にとって読んでみてくださいね。
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