きままなひととき(きなこあんぱんな日記)

ゴールデンR『きなこ(行年11歳16日)&ぱんな』&あらいぐま『あん』&日本スピッツ『にっき』のアニマル若草4姉妹です

あんちゃんの体のはなし(凶暴:について)

2007年04月08日 | あん
今日はあんちゃんの体のお話をさせて頂きます



そもそも『あらいぐま』を実際触ったり間近で見た事の有る方は少ないでしょう。
有ったとしても動物園の柵越しが殆どではないかと思います。
私はあんちゃんを通して『あらいぐまってどんな動物か』出来るだけ多くの方に誤解の無い様に伝えて行きたいと思っています。

先ず、『凶暴』と言われている事・・・
これは間違いです!
凶暴なのでは無く『極端に臆病な生き物』なのです!

よく『あらいぐまってやっぱり洗うの?』と聞かれます。答えは『NO』です。


 コロコロコネコネ~

今あんちゃんがやっている仕草・・・これらを含め『洗う』と捉えられるのですが、これは馴れない物を口にする前の『確認作業』なんです。だからフードでも初めて食べるものはいっぱいコロコロコネコネします。
でも、食べ慣れたものは確認せずにそのまま食べます
この動作を川でやっているのを見た人が『洗っている』と思い『あらいぐま』になったと言われています。
実際私も昔、動物園でスナック菓子をあらいぐまに与えたところ、水場に持って行きコネコネコネ・・・溶けてなくなってしまいました!
この時の熊ちゃんの悲しそうな顔ったらありませんでした
なので、この頃の私も含めあんと出会うまで『あらいぐまは洗うんだ』って思ってました

これだけ食べ物をコロコロコネコネするのは初めての物に対して相当慎重になっているからなんです。臆病でなければこんな事はしないでしょう。

よくテレビで放映される『牙を向き恐ろしい表情をしている画像』は、檻越しに色んなものでバシバシと叩いて興奮させてから撮っているんです。
普段はよっぽどの事でないと向かって来たりはしません!
また、習性として敵から逃げる時に近くに居るものを一噛みしてダメージを与えてから逃げる・・・というのが有ります。
臆病な動物に見られる行動だそうです。

そして『凶暴』と言われる2つ目の理由に『鋭い牙』があるかも知れません。

 あくびしたところだヨ~

確かに細く鋭いので本気で噛まれたら指を食い千切る力はあるでしょう。でも、攻撃性が低く、牙を向ける時は興奮してパニックを起こした時くらいです。
特にあんのように慣れてしまった子はそれでも気を付けて加減して噛みます。
でも、ふとした拍子に牙が当たってしまう事が有ります。それだけでもザックリと切れます。
先日も私の手にあんの牙が当たってしまい大量の出血をしました。目の前一面血の水溜まりが出来た程でした。
でも一番ビックリしたのはあんでした。やってしまった事に対し怖くなってケージに逃げ込み隅で震えていました。
止血してからあんに『大丈夫だよ。ごめんね』って手を差し出すと悲しそうにクルルッって鳴いて手を差し出してくれました。

そんな事が有ったり、きなこと遊んでいる時、エスカレートしてくると足や首筋を噛んだりします。それで血を出した事は無いようですが、見ていると結構強く噛んでいるし、これから先・・・事故が起こる事は十分考えられるし・・・。
人生の内に麻酔を打つ数は出来る限り少なくないと寿命を縮める事にもなるし・・・。
私達は苦渋の決断であんの牙(犬歯)を削る事に決めました。
私達と暮らす上で犬歯を使う事(獲物にトドメをさす事)は有り得ない為、犬歯は不必要な物ではあるんです。
でも、歯隋まで削る(前歯の長さに揃える)と聞いて未だに心配でなりません。
とはいえ、この処置は『手の付けられないワンコにするのと同じ』だそうなのであらいぐまだから特別!と言う訳ではないそうです

そして『凶暴』と言われる3つ目の理由ですが『鋭利な爪』を言うのでしょう。

 5本指が使えるのヨ

あらいぐまは『猫科』なので怖いと爪を立てます。
その爪はとても鋭く先端の方まで神経が通っている為ほんの少ししか切る事が出来ません。また、あらいぐまの爪はボールペンのキャップをはずす様に(言わば脱皮の様に)生え変わります。
なので生え変わった後はもっと鋭利な爪が姿を現すのです

そして臆病なあらいぐまは怖いものに遭遇すればその手で必死につかまります。その爪は必死であるほど食い込みます。
私があんの爪で怪我をする時の90%がこの為です。
通りすがりの 人・乗り物・犬・・・何でも恐怖なのです。
これらの行き交う所を通ったり急に来られたりすると怖くて私に捕まる為、怪我をします
ただ、最近はワンコを連れていない大人であれば自分から近寄る様になりました
急に手を出したり、キャーキャー声をあげられると未だ怖いようですが、随分と人馴れして来たようです
ですから皆さんも、もし『あんちゃんに触りたい!近づきたい!』と思って下さるのならワンコには待ってて貰ってゆ~~~っくり近づいて下さい。
きなまま家からのお願いです

どうですか?少しだけ誤解が解けましたか?これからもシリーズであんちゃんの体のお話をさせて頂きますね


でも!最後に一言!野生動物はみんな人間が怖いんです!だから牙を向くんです!無闇に手を出すのは止めましょう!
そして、野生動物に限らず動物は特有の『菌』をそれぞれ持っています。
例え自分のお家のワンちゃんでも、遊んだ後はちゃんと手洗いをしましょう!これが共存して行く為に一番大事なルールだと私は思います。
『みどりガメを触ると危険!』なんていう事が有りましたが、これだって『触って手を洗わなかった為菌が口に入った』のです。亀が悪い訳では有りません!
動物の事で怪我をする100%が人間の無知から来るものです。
正しい理解で接して行って欲しいと思います

皆さんの疑問質問にも答えて行こうと思いますので御意見をドシドシお寄せ下さいね



最新の画像もっと見る

14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (rex)
2007-04-08 21:37:14
知らないということは本当に恐ろしいことで、ちゃんと理解しようとも思わないで勝手に自分で判断してしまうと、後で取り返しのつかないことになったりもします。あんちゃんのこともそうですよね?
きなままがここであんちゃんの事をお話してくれるので、色々な事がわかります
一人でも多くの人が、あんちゃんのことを理解してくれるといいですね
応援していますよ!!
返信する
rexさまへ (きなまま)
2007-04-09 10:01:01
有り難うございます
何か他に聴きたい事が有ったら言って下さい。
いっぱい反映させて行きたいと思っています
これ以上不幸な動物が増えないで欲しいですね
返信する
そうそう。。。 (のんた+α)
2007-04-09 12:55:28
あらいぐまのこと、誤解してる人がとても多いので
わかってほしいですね。
(散歩してて、あらいぐまって凶暴でしょ?とか、(真顔で)気が荒いから荒いクマですか?とか言われました)

牙を歯髄まで削るなら、人の歯で神経を抜くみたいに歯髄を抜いてそこを詰め物とかふたとかしないと歯髄炎が怖いです。
のんたの時、そんなこと知らなかった上に近所(その頃は鳥取にいました)で適当に切ってしまいました。
5~6才の頃、牙が真っ黒になってあご下がぷっくり腫れて膿が出て病院(山口県)に行くと牙が原因で抜くことになってしまいました。
エナメル質~ゾウゲ質でやめとくか、歯髄処置をきちんとしてもらうかしてくださいね。
返信する
Unknown (まこち)
2007-04-09 13:49:50
あらいぐまについて、知らない事だらけです。
テレビなどでは、凶暴になってる所を、これでもかと大げさに報道するので、そうなのかと思っていました。
鵜呑みにしてはいけませんね。
でも、こうしてきなままさんが紹介してくれると、みんなもそうなんだって納得するでしょう。

明日、無事に済みますように
返信する
Unknown (千手観音)
2007-04-09 14:27:58
アライグマは臆病か凶暴かで色々と議論がありますが、アライグマは食物連鎖の中で中間の位置にいるわけだから、自分より強い生物に対する臆病さと、自分より弱い生物に対する凶暴さ(獰猛さ?)を同時に持っている。つまり、相手により対応を変えているわけです。アライグマのポピちゃんは散歩の時にアヒルを2匹噛み殺しました。参考URL http://hp.vector.co.jp/authors/VA012923/index.htm

その他にもニワトリ小屋を襲ったり、フクロウの巣を乗っ取ったり、乳牛の乳首を噛み切る、アメリカでは猫さえも食べていたり…そういう面の確かにあるのです。アライグマを擁護したい人は臆病さを強調するでしょうし、敵視する人は凶暴さを強調する。状況しだいで態度を変えるのは人もアライグマも同じというわけですな。
返信する
のんた+αさまへ (きなまま)
2007-04-09 16:53:45
やっぱりそうですよね~?
獣医さんに何度も確認したんですが『神経を取って詰め物をしても取れちゃうし、今まで1度もそれが元で歯髄炎になった事は無い』と仰るんです
皆さんのHPを参考にさせて頂きコピーを取って持っていったんですが『これっぽっちしか切らないんじゃ意味無いよ』って言われちゃったんです
顎の骨は小さいから牙を抜くと顎が壊れるとも言われ、仕方なく削る事にしたんです
でも、家での最終結論は『半分以上残す事』です。
不安要素を抱えたままでは切れません。多分歯隋の上までにするでしょう
返信する
まこちさまへ (きなまま)
2007-04-09 17:05:17
あらいぐまについては誰も深く研究していないから判らない事はいっぱいです
『百聞は一見に如かず』ですどんなにゴタクを並べてる人の意見よりも目の前にある事実がその一部であり全てだと思います。
そしてメディアは電波を武器に面白楽しく報道してしまいます。
私はこれからもあんの色んな顔を載せて行きますのでこれからも応援して下さいね

カップちゃん・・・どうだった?
返信する
千手観音さまへ (きなまま)
2007-04-09 17:27:51
いらっしゃいませ~
フフフっ確かにそうですね~色んな子が居ますものね。
でもなんであらいぐまだけがそこまで突っ込まれるんでしょうね?
人間だって犬だって、様々な性格がありますよね?千手観音さんが仰っているのもその中の極々一部に過ぎません。私が言いたいのは『あらいぐま=凶暴では無い』と言う事です。確かに気の荒い子も中には居るでしょう。でもワンコだってそれは同じではないですか?
現にパパの実家に居たハスキーはアヒルも鶏も食べちゃいました。ドッグランで大型犬が小型犬を噛殺した事件もあります。
なのに、ワンコは『犬って凶暴』って言われませんよね?何ででしょうね?
私は同じ理屈だと思っています。
確かに慣れ親しんだ私達家族にはあんも気を許す為プロレスごっこや愛情表現のチョッと強めの甘噛みはしますよでもこれが何だかとっても嬉しいんですよ~
千手観音さんも時々遊びに来て下さいそしてこんな熊も居るんだぁ~って思って下さいね
返信する
Unknown (千手観音)
2007-04-10 00:03:38
>『あらいぐま=凶暴では無い』
それはそうでしょう、私が調べた中でもおとなしそうだった個体はいました。
http://www12.ocn.ne.jp/~jessie/home001.html

シマリスやリスザルも凶暴になることが多いといわれていますが、これらの動物はアライグマよりも臆病でしょう。それなのになぜ凶暴といわれるのか? 凶暴といわれるかどうかの際目は、ペットとして飼われた時、飼い主を噛んで流血させる個体の割合が多いか少ないかですな。シマリス、リスザル、そしてアライグマも
ペットとして飼われなければ、凶暴扱いされることもなかったでしょう。

マスコミも一般論でものをいっていますし、原産地アメリカでもペットとしての多くのアライグマは破壊的、攻撃的であるとしてます。

それにあんは避妊手術をされているでしょう。
その生態改造のおかげで凶暴でないのかもしれませんよ。そうだった場合、凶暴にならなくしたと表現するのが正しいでしょう。

アライグマは厳密には熊の仲間ではないということもいっておかねばなりません。

最後にこのあんちゃんの体のはなし(凶暴:について)を見ていると、返ってすごく危険な動物に見えてしまうのですが、凶暴でなく危険ならいいんですか?
返信する
千手観音さまへ (きなまま)
2007-04-10 06:02:13
千手観音さんのような意見はとっても大事です読んでて『色々学ばれているなぁ』と思いました。
そうそう!そうなんですよ!
犬や猫、愛眼動物として安易に飼える動物ではありません。凶暴ではなく危険な所も有るという事です。
でも、此処はブログですし、1回の投稿に何処まで載せるかは私が決める事です。
勿論あんちゃんや他のアライグマの事も知って頂きたいからあんちゃんの体の事はシリーズで書いて行くつもりです。
投稿の最後にも書いていますが野生動物には無闇に手を出すべきでは有りません。どんな動物でもです
それと、危険なら良いと言う訳ではありませんが、あんを見て『飼いたい!』と思う人よりも『危険だから家では飼えない』って思う人が増えた方が良いんです。この事も追々触れていきますが、安易に飼われた結果が今の大繁殖なんですから。
貴重な書き込み有り難うございました何となく私の書きたかった事の一片が見えたような気がしました
返信する

コメントを投稿