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つなぎの英語 ~NY NY 10016~

旅するように生活したニューヨーク。このまちで使い慣れた英語表現を紹介しながら、「NY的なるもの」への熱い想いを綴ります。

ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 92

2007-05-06 18:51:55 | ニューヨーク
 ゴールデンウィークということで先週日曜はお休みさせていただきました。連休でどこかに出かけたということはなく、カレンダーどおりに休み、ときどき自宅作業で仕事もしてしまい、中途半端な連休を過ごしてしまいましたが、まぁ、”国民の休日”はいつもこんなものです。どこへ行っても混んでいそうで、近所の散歩でお茶をにごしました。
 ゴールデンウィークの過ごし方……空いてて、大いに楽しめる穴場をご存知の方、教えてくださいね。

 ところで私は Major League Baseball (MLB) ファンを自任しています。NHK・BS (Broadcasting Satellite) 放送がメジャー中継を頻繁にやるものですから、ゴールデンウィークも見るのに忙しかった(見られないときは録画して)。
 中継が増えたのはそれだけ日本人 Major Leaguer が増えたからということで喜ばしいのですが、私自身は必ずしも日本人プレイヤーを見たいわけではなく、実は(当然ですが) New York Mets と New York Yankees がお目当て。いまは松井選手と井川投手が Yankees にいるので中継も Yankees 一辺倒ですが、Mets の中継がまったくないのが残念。

●I was just about to say it.

 メジャー中継ではサブチャンネルが英語放送ですから、もちろん英語放送で見ています。そのなかから本欄のネタが豊富に出てきますね。I was just about to say it.「いまちょうどそれを解説しようと思ったんだけど……」と解説者がアナウンサーに答えていました。be about to do ...「まさに……しようとしている」という表現です。Ichiro is just about to steal a base.「イチローが盗塁を狙っていますねぇ」。
 お母さんに小言を言われそうなのを察知した子ども、機先を制し I'm just about to do my homework!「いま宿題にとりかかるとこだよ!」。

●Do you read me?

 メジャー中継のサブチャンネル英語放送は現地民放のライブ放送ですから、ゲームの合間にはコマーシャル commercial message が入り、NHKは当然それをカットしますので日本側の映像と日本語音声に切り替わります。ところがその切り替えが手違いでうまく行かなくて、アメリカ側の音声だけ、つまりコマーシャルの合い間のアナウンサーの私語が誤って入ってくることがあります。アクビをしたり鼻唄を歌ったり、資料を確認したりで、オフレコ(off-the-record =非公式発言)だけにちょっとおもしろい……

 そんな例で、スタジオ側とのやりとりでしょうが、Do you read me? というアナウンサーの声とそれへの反応が手違いで入ってきたことがあります。Do you hear me? なら「ぼくの声、聞こえるかい?」ですから技術的なテストで問題ないんですが……
 Do you read me? はもともと空軍用語で、「基地レーダーで当機の位置を読みとっているか?」というパイロットからの問い合わせに由来しているようです。メジャー中継のアナウンサーですからここは「ぼくの声、読みとっているかい?」とスタジオに問い合わせたんでしょう。返ってきた答えが女性の声で…… Where are you? I'm missing you.「どこにいるの? 見失ったらしいわ」。miss には「見失う」のほかに「(相手がいなくて)さびしい」という意味もありましたよね。どうやら女性ディレクターが、Do you read me? をジョークでまぜっ返してきたみたいでした。

●Dismissed!

 アメリカでは国防意識が高く、US Army「陸軍」、US Navy「海軍」、US Air Force「空軍」への誇りと憧れもあって軍隊用語は日常生活にもなじんでいます。アメリカン・フットボールなどのスポーツを通じても軍隊用語はよく出てきます。スポーツはよくも悪くも、戦争のシミュレーション simulation「模擬的、疑似的な実験、体験」なんですね。
 ビジネスでもそうですね。会議の終わりに議長が、That's it. Dismissed!「以上。解散!」とやります。

●Rise and shine!

 これももとは軍隊用語。Rise and shine!「起床!」です。でも、この語感はいいですよね。rise は「起きる」で shine は「輝く」ですから「起きて輝け!」……朝、だれかを起こすときの「起きなさい」はこれで行きませんか? お天気が悪くても、Rise and shine, my dear! (さわやかに目覚めそう……)




ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 91

2007-04-21 19:10:12 | ニューヨーク
 先週、次回(日曜)はお休みの予定と言いましたが、今日・土曜日のアップで間に合わせます。

 しばらく東京は変わりやすいお天気になっています。明日の天気はもちろん、今日の天気も朝のうちに再確認 double check しておかないと、午後から雨に降られて、”しまった!”というような日が続いています。
 気象庁(Japan Meteorological Agency)の天気情報はこのところむずかしい予報に取り組んでいると思いますが、かなり当たる(?)確率は高いようで、改めて感心することもあります。

 気象庁とはちょっとご縁があって、たまに訪れることがありますが、みなさん、公務員とはいっても理学系・技術系研究職の方が多く、勉強熱心で純でいい方ばかりです(私が会う人たちだけかもしれないけど?)。

●double check

 前に、「再確認する」という意味での just to be sure と just in case を取り上げましたが、文字通りの double-check もあります。I got a messsage that she won't come to the party. Let me double-check her. 「彼女、パーティに来ないって伝言もらったけど、念のために彼女に再確認してみるよ」。I'll make a double check on her about it. というふうに名詞形にもなります。

 なお、double-check に加えて cross-check もあります。こちらは「ためつすがめつ」ということで「視点を変えてのチェック」になりますね。

 ところで、check は Check, please!「お勘定して!」の「勘定(請求書、伝票)」とか、ホテルやエアラインの check-in「宿泊、搭乗手続き」でおなじみ。また劇場やパーティなどでオーバーコートや荷物をクロークに預けるときも check-in です。

●leave a message

 message「伝言、メッセージ」といえば、電話で伝言を伝えるというシーンがよくありますね。
 May I speak to Jackie?「Jackie さんいますか?」。I'm afraid she's out of the office now.「いま彼女は外出中(事務所の外)」。
 I'm afraid ... は「残念ですが」で、意向に沿えない旨をいろんな場面で使えます。I love you. に対して、I'm afraid I don't (love you).「ごめん、ご期待に沿えないわ」。out of the office は「事務所から出ている。出かけている」。

 Can I leave a message?「伝言をお願いしていいですか?」。定番の表現です。
 Sure. Go on.「ええ、どうぞ」。go on は「どうぞ(伝言を続けて)」ということ。

 なお、簡単に「Jackie、いる?」は、Is Jackie in (the office)? でもいいです。その答も簡単に She's out now. とか She's not in.「いま出かけてます/いませんよ」となります。

●take message

 「伝言がありますか?」と聞くときは May I take your message? または先手を打って、I'll take your message.「伝言をいただきましょう」。Yes, please. Tell her to call me back when she's back.「ええ、お願いします。戻ったら電話するようにって」。she's back は she is back. の略です。

●right after these messages

 テレビでよく、We'll be back to our regular program right after these messages.「お知らせの後にこの番組を再開します」というコメントが入ります。

 日本ではこの“お知らせ”がケシカラン、ちゃんと“コマーシャル”って言いなさい、というお叱りが視聴者からあって「ではここでコマーシャル」という言い方になったとか……。
 コマーシャルは a commercial message。right after は「この後すぐに」です。




ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 90

2007-04-15 19:32:19 | ニューヨーク
 先週、仕事の関係でお休みしてしまいました。私の場合たまにですが、土・日も仕事に追われることがあって、この「連載」をアップできないこともあります。
 アメリカでは日曜に仕事をしていると、「あ~あ、日本人は……(エコノミック・アニマルだよねぇ)」というような目で見られることもありましたけどね。彼らには日曜日は宗教上も”安息日”ですから、まず、仕事はしませんね(もちろん土・日が正規の仕事の人は別にして)。

 いまのうちに予告しておきますが、来週の日曜も、出張のため休載の予定です。できれば土曜に繰り上げてアップしたいと思っていますが、どうなるか。お約束はできないので、よろしく。

 さて、今回は、前回の流れで“job”がらみの英語を取り上げていきます。

●Why do we have to hire you?

 以前、AFN(American Forces Network =在日米軍ラジオ放送)を聞いていたら、 コント風のなかで、"Why do we have to hire you?"「なんで当社がきみを雇わなくちゃいけないの?」というセリフが出てきました。意地悪そうな面接官に、しどろもどろで "Because, ..." と答える応募者のあなた……という設定。
 これは兵役を終えたら民間企業に就職する人たちに向けた就職相談サービスの案内でのコントでした。自己PRの仕方など教えてあげます、というわけ。

 アメリカの会社の面接 job interview では、採用側のこのような単刀直入な質問に答えなくてはいけないから、その“理由”を明快に説得力をもって説明しなくてはいけません。hire が「雇う」で fire が「解雇」ですから、相対立する言葉の韻が合っているのは皮肉です。

●employment service agency

 アメリカですと公共職業安定所というのはなくて民間の employment service agency「就職斡旋代理店」が活躍しています。こうした agency は町中にたくさんあって競争も激しいですから、自己PR書 cover letter の書き方や履歴書・職務経歴書の書き方など、専門的なアドバイスもしてくれます。もちろん、インターネット検索もさかんですから、日本からも仕事検索ができますよ。

●executive search

 上級職(管理職、専門職系)の雇用では引き抜きも日常茶飯事。この引き抜きをヘッドハンティング head hunting と言ったりしますが、これはスラングで、ちゃんとした英語だと executive search「経営幹部募集」です。

 executive(発音はエグゼキュティヴで、ゼにアクセント)は「管理職」という意味。ついでに広告業界でAEというタイトル(title =肩書)がありますが、これは Account Executive の略で、クライアント企業から広告予算のプラニングをまかされた責任者のこと。

●What's your title?

 What's your title? と聞かれて……私のお題?!……なんて焦らないように。What is your position in your company?「御社でどんな役職やってるんですか?」の代わりに、What is your title? と聞かれることがあります。名刺 business card に印刷される「肩書」を聞いているのです。

 一般の会社を例に、お偉い順にこの代表的な title 例を上げてみます。まずは Chairperson「会長」(元は Chairman。女性の進出で最近は -man を使いません)。President「社長」、Managing Director「専務」、Vice President「部長」(略して V.P. )……直訳ですと“副社長”ですが、アメリカの場合、V.P. は部門ごとにいるので、日本ですと部長クラス。Manager は「課長」でしょうね。




ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 89

2007-04-01 19:20:35 | ニューヨーク
 例年よりだいぶ早く桜が咲いてしまいました。花見観光旅行を企画する旅行会社とか桜の観光地はスケジュール調整で大変なようです。これも地球温暖化に関係があるのでしょうか。
 最近「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)という国連機関が、「地球は確実に温暖化している」と断定したというニュースがありました。このまま化石燃料(石油など)を使い続けると、今世紀末には地球の平均気温は4度も上昇するという予測です。
 数年前に南極で、東京都の面積の何倍もある大氷河、ラルセンBと呼ばれる 7500億トンの氷棚(こおりだな)が溶解して崩れ南大西洋に流れ出たというニュースを思い出します。地球は大丈夫なんでしょうか……

 それはともかく(と話をそらしてはいけないんでしょうが……)、今日の日中は春うららのいいお天気で、私も急遽、散歩に出かけて近所の公園で花見しました(宴会なし、単純に花を愛でました)。ニューヨークでは国連の庭に毎年みごとな八重桜が咲いていました。八重桜はソメイヨシノと比べると同じ桜とは思えませんね。とくにニューヨークのそれは朱が濃くて情熱的で重量感があって大陸的でした。
 アメリカの桜といえば、ワシントンDCのポトマック河畔の桜並木が有名。これは明治時代に日本から贈られたものなんです。ニューヨーク滞在時、当時の事情を調べたことがあります。私たち日本人は幕末以来、アメリカと深く関わっていたことが分かりました……このブログのはじめの頃に、そういう記事を書き込んでいます(ご参考まで)。

 さて、4月は新年度の始まりです。「年度」は行政予算はじめ企業財務などの会計や事務手続き上の区切りで、会計年度 Fiscal Year がおなじみ。国レベルでは日本は4月1日が年度初め、アメリカは10月1日になるようです。年度変わりを機に新しい予算が執行されることになります。

●Commencement

 3月後半は大学の卒業式 the commencement が目白押しでした。the commencement は以前もちょっと紹介しましたが「学位授与式=卒業式」ですが「開始」の意味があります。新しい人生が始まる記念式です。ところで英語の「入学式」は the entrance ceremony と素っ気ない印象……入るは易く、出るのがむずかしい欧米の大学のあり方を暗示しているみたいです。

●undergraduate / bachelor / master / Ph.D.

 学位の英語をご参考まで。大学生(大学学部在籍中)は undergraduate と呼ばれますが、卒業者は「学士」bachelor、「学士号」は bachelor's degree になります。「文学士」は Bachelor of Arts で B.A. と略されます。

 大学を卒業して大学院に籍を置く、つまり修士課程にある学士は graduate です。修士課程修了者は master で、ビジネスの世界で日本でも大いに注目されている M.B.A. は、Master of Business Administration「経営管理学修士」のこと。

 その上が「博士」doctor で、名刺などで名前の後に Ph.D.(通称ピー・エイチ・ディー)と刷り込んでいる人がいますが、これは Doctor of Philosophy で、大学院が与える法学・医学・神学を除く学問の最高学位「博士」の取得者。末は博士が大臣か……はは、こんな言い方はもう化石ですね。

● entreprenuer / professional

 学校を出たら普通は就職しますね。もっともアメリカの学生は独立心旺盛で「起業家」entreprenuer(発音はアントレプレナー)を目指すケースも多いようです。あるアメリカ人の知人が『アメリカの優秀な学生は大企業に雇われることに屈辱を感じてるんだよ』って言ってました。日米で就職に対する価値観・姿勢がだいぶ異なっているみたい。

 就職を希望するとしても「プロフェッショナル」professional(専門職)を目指すとも。日本ではプロというと“生業にする”といったニュアンスで“パチンコのプロ”とか応用範囲が広いのですが、英語のプロフェッショナルは用法がかなり特定されていて、特に会計、法務、経営コンサルティング、金融・投資、広報などの専門職を指すときに使います。

●job hunting / cover letter

 「就職活動」は job hunting です。アメリカでは、書類選考の際に重視されるのはカバーレター cover letter と呼ばれる「自己PR書」。アメリカでの就職活動は、自分を売るマーケティング・ビジネスであるという認識が一般的で、カバーレターはビジネスレターとして考えられ、戦略的に組み立てます。

 日本での書類選考はこれまで履歴書(手書きの丁寧さ?)や成績証明書など、ビジネス能力には関係のない画一的な判定材料に頼ってきた観があります。欧米ではカバーレターのビジネス感覚の戦略性が決め手になるようです。日本でもインターネットの普及をきっかけに、エントリーシートという日本型カバーレターが定着したようですが。




ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 88

2007-03-25 14:47:21 | ニューヨーク
 今朝、9時42分ごろ、能登半島を中心に大きな地震が発生しました。広域で揺れたようですが、この地方の読者がいらしたら”お見舞い”(でしょうか)申し上げます。

 日本は本当にいつどこでも大地震は起こりますね。今回の地震も、あまり地震活動は活発ではないとみられた地方で起こりました。でも、日本はもともと地震(地殻)活動でつくられた島国であり、100年や200年程度の経験的時間感覚では計れない……つまり人間の時間感覚を超えた自然現象だと思えば、いつどこで大地震が起こっても不思議はないわけです。

 日本は戦後から高度経済成長期を経て90年代までの約半世紀、大きな地震を経験せずに都市化が進み、発展してきました。ところが阪神・淡路大震災で、都市化の脆弱性が露呈したと言われます。また同時に、阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)あたりから、日本(とくに西日本)は再び地震の活動期に入ったとする地震学者が多いそうです。
 また、近年の日本での大地震発生分布を見ると、南関東地域がちょうど地震”未発生”の空白地帯となっており、そのいっぽうで首都直下地震の切迫性が指摘されています。

 社会心理学では、災害が起こっても「自分だけは大丈夫」と他人事のように受けとめる心理を『正常化の偏見』normalcy bias というそうです。また現代人は、本来動物が本能的に持つ「危険を感じ、遠ざける」”嗅覚”的な察知能力が衰えていると言われます。
 防災も国や行政にまかせるのではなく、私たち個人の危機管理の問題として、動物的な”嗅覚”を駆使した日ごろの防災・減災対策が大事だと思います。

 少しでも身の回りのハザード(hazard=危険要因)を取り除くことで、被害リスクを減じることができます。家庭内はもちろん、まちの危険箇所も日ごろチェックして、まちぐるみの安全対策を考えることが大切ではないでしょうか。

 ご自宅の所在地を聞かれたあなた…… My house is located so close to the epicenter of earthquakes.「私の家は、地震の震央のほど近くにあります」と応えて間違いではないはずです(epicenter=震央)。

●so close

「惜しい!」って叫びたいときってありますね。ゴルフでボールがホールのカップをなめたとか、競馬のハナ差とか、釣った魚に逃げられたとか、滑り込みタッチアウトとか、宝くじで組違いとか……はは、かすりもしないことが常ですけど。

 That was so close!「ったくぅ、惜しかったなぁ」が、so close です。close(発音はクロウス、と濁りません)はもとの意味は「接近、近い」でしたね。ちなみに、競馬の「ハナ差」は by a nose で「ハナ差で勝つ」は win by a nose です。close call は「僅差の判定」。

●narrow

 narrow も close と同じような意味で「狭い」ですが、「もう少し、もうちょっと」という意味でも使います。a narrow victory というと「僅差の勝利」というわけです。
 この narrow は副詞形でもよく使われます。I could narrowly escape the accident.「危ないところで事故を免れた」というふうに。

●nice try

 「惜しい!」の変形に、nice try! があります。これは狙いはよかったけれども結果だめ、でも「よくやった、惜しかった!」というとき。テニスでネットに詰めた相手の横を抜こうとしてパッシングショット、わずかにラインオーバーしてアウト…… Nice shot, nice try!「いいショットだった、狙いもよかったけどね!」ってな感じ。

 なお、そのショットがややそれてアウトしたら、It was a little wide.「ちょっと外へそれちゃった」。この wide は「外へそれる」という使い方です。

●another one

 バーで(突然の話題転換…… try で思いついたので)、I'll try another one. だと「趣向を変えてちょっと別な酒を試してみよう」。カクテルの利き酒かなんかで、バーテンダーに Let me try another one. と言えば「ちょっと別なカクテルを味見させて」ということ。ただ、これは状況によっては「同じものをもう一杯ちょうだい」にもなりますね。その場合、Give me another one (of this), please. が自然ですけど。

●one more round

 そのバーでカップルで一緒に飲んでいて、二人が一致して「同じものをもう一杯ずつ」と追加注文をするときは、The same one (cocktail), one more round, please. と言います。one more round は「同じものをもうひと回りちょーだい」ということ。もちろんレストランなどでも、二人以上、グループで同じ料理を再オーダーするときにも使えます。One more round of gyoza, please!「餃子おかわりくださ~い!」。

●help yourself

 Help yourself and enjoy!「ご自由に食べて楽しんで」……いろいろな大皿料理をテーブルに並べたブッフェ buffet(立食)パーティでホストがゲストにこう呼びかけます。help yourself は「自分を助ける=セルフサービスで」から「どうぞご自由に」。

 似た表現に Make yourself at home.「(自分の家のように)お気楽に」がありましたね。このように yourself とか myself など英語の再帰代名詞は大変便利です。再帰代名詞などとこむずかしく覚えるのではなく、Help yourself. とそのまま覚えたほうがよほど親しめますね、うん…… So, I'm talking to myself. ……「と、ぼくはひとりごちている」。