つなぎの英語 ~NY NY 10016~

旅するように生活したニューヨーク。このまちで使い慣れた英語表現を紹介しながら、「NY的なるもの」への熱い想いを綴ります。

ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 20

2005-05-07 22:20:31 | ニューヨーク
 アメリカ、とくにニューヨークのビジネス、社会生活シーンで“う~ん、なるほどね”と感じ入ることが多いのは「パワー」ということばに象徴される自己主張。むずかしく考えることはないのですが、悪い意味ではなくて、“ぼくが!”“私が!”という自己主張の表現によく出合います。今回はそんな状況・様子を表わす、よく使われる「パワー英語表現」を紹介してみます。なお、こうした表現はバブル期の日本でよく使いたがる人もいました。ニューヨークではたぶん80年代以降、現代用語として定着していますね。

●Stylish

 これは日本語化してますよね。スタイリッシュ。一般的には「かっこいい」ことだと思います。厳密には「(美意識について)自分なりの主張、スタイルを持っていて(それがステータスをともなって)かっこいい」、つまりかなりハイセンスでかつ“戦略的”?な美意識に対して使われます。

●Up-scale

 これも日本語化している? アップスケール。スケールが大きいというニュアンスですが、つまり計量するのに単位を上げないといけない、庶民レベルから言うとひと回り上位、「格上」という感じです。

●Classy

 日本の女性雑誌に同名のものがあり、それは「Classy.」とピリオドを付けているのが凝っています。class だけで「上流の」という意味もありますから、雑誌名はヨーロッパ系の貴族階級を意識した命名、たぶん「気品」を狙ったのでしょうね。

●State-of-the-art

 この言い方を私はニューヨークで初めて聞きました。たとえば、新しいビル、施設とかホテルとかの宣伝文句によくこのことばを使います。We have "state-of -the-art" equipments in this facility.「この施設内には最先端技術を採用した設備を配しています」ってな具合。ま、このまま覚えてしまったほうがいい。

●Cutting edge

 辞書にはこの用語は出ていませんでした。edge は「鋭角状の端っこ」で、スケートのエッジとか言います。「切れるような端」で「鋭い」、最先端は最先端でもトレンドの「最“尖端”」。90年代、アメリカの逆襲が始まって以来、とくにホテルやレストランなどサービスビジネスで、この cutting edge がトレンディの代名詞としてさかんに使われています。ことばは時代を反映しますね、やっぱり。

●Young & Brightest

 または The Best & Brightest。マーティン・シーン、チャーリー・シーンの親子共演の映画「Wall Street」は日本でも公開され、話題になったと思います。当時、チャーリーが演じた若手証券ディーラーは、Young & Brightest「若くて切れる」ともてはやされた職業でした。なお、The Best & Brightest という言い方のルーツは意外と古く、J・F・ケネディが注目されだしたころからです。東部名門家の子弟で優秀な若者たちを指しました。

●Top-notch

 notch は「V字型の刻みめ」のことですが、それが一番上位にある状態は「トップに踏んばってその地位を確保している状態」になります。「最高の」というわけで、これもよくパワーを示す場合に使われます。