日本語でも「要するに……」とか「結局……」「たまさか……」(古い?)とか、話し始めるときよく聞く常套句があります。今回はそんな英語表現の例をいくつか。
●Actually, ...
Actually, I was going to apologize my wife but she had run away from home.「現に、おれはカミさんに詫びるつもりだった。でも彼女、家出しちゃってさ」。Actually は「いえ、ね」とか「実のところ」とかいった使い方です。なお、アクセントは“ア”にありますが、イントネーションは、アクチュアリイーと尻上がりの感じであとの語句につなげると、ニューヨーカーっぽい。She refused to talk with me, actually.「あいつ、話し合いを拒否したんだ、つまりは」と後にもってくることも可です。
●Naturally, ...
Naturally, she wanted to leave me.「ってことは、おれと別れたかったってこと」。前段の続きのようですね。Naturally は「なりゆきから当然」。Then, you two were divorcing? Naturally!「それ、離婚の危機?」「そういうこと!」。なお、naturally は nature からの変化ですが、発音はナチュラリイ。
●Eventually,...
Eventually, we were about to sign the paper of divorcement.「結局、おれたち離婚書類にサインしようという段になった」。event は「できごと」ですが、「なりゆき」という意味もあり、eventually イヴェンチュアリイは「結果として」というわけ。なお、be about to ... は「まさに……しようとする」。
●Incidentally, ...
Incidentally, we had to discuss which of us should take care of our child.「そこで、子どもはどっちが引き取るかという話になった」。まだ話が続いていますね。incident インスィデントも「できごと」で、event がより大きなできごとなのに対して「付随したできごと」。「ついでながら」という語感です。
●Accidentally, .../Coincidentally, ...
Accidentally, our child caught the measles.「たまたま子どもがはしかにかかった」。今回は最後までこのストーリーで通しましょう。accident は「不慮のできごと」で、accidentally アクスィデンタリイは“はからずも”という語感。はしかは measles ミーズルズ、flu/cold 「風邪」のように catch/get/have で使います。All my children have had the measles.「うちの子たちはみんな、はしかはすんだ」。
Coincidentally, she also caught a heavy cold at her parents' home.「たら、たまたまあいつも実家でひどい風邪をひいた」。incidentally に co- を付けると「同時に」の意味が加わります。
Eventually, I had to take care of them, back and forth.「なんのことはない、おれは行ったり来たり、二人の面倒をみたわけ」。back and forth は「行ったり来たり」。
●Finally, .../Hopefully, ...
Finally, she seems to have changed her mind, thanks to my hard work.「で、おれの甲斐甲斐しい働きぶりに、やっとあいつの気が変わったみたい」。Then, you two are going to reunion.「じゃあ、元の鞘に戻るんだ」。reunion リユニオンは、バラバラになっていた家族などが再び一緒になること。クリスマス時期、帰省がらみでリユニオンということばがよく聞かれます。Hopefully, I am expecting her to return home soon.「願わくば、すぐに帰ってほしいね」。で、この騒動はめでたしめでたし。
□
●ニューヨークの日系コミュニティ NOW & THEN その11
ニューヨークの歴史もからませた200年余の日米交流の足跡年表その3、今回は大正元年から同15年の大正時代です。
1912
ウィルソン、大統領当選。
タイタニック号、氷山と衝突沈没
1913
大正2。カリフォルニア州で排日土地法成立。野口英世、進行性まひに関する研究を発表。米大リーグ野球チーム来日
NY、ウールワース・ビル完成。現グランドセントラル駅開設
1914
大3。第1次世界大戦勃発。日本、対独宣戦布告。米、中立宣言
パナマ運河開通、日本船として初めて日本郵船の徳島丸が通航
NY、紐育日本人会創設
1916
大5。日本郵船、NY出張所開設、スタッテン島クリフトンに専用桟橋
三菱合資会社NY出張所開設
1917
大6。「石井・ランシング協定」で対中国対応を確認。特使石井菊次郎、NYへ。
1918
大7。住友銀行NY出張所開設(元シンガービル内)。三共株式会社NY出張所開設(パークロウビル内)
1919
大8。第1次大戦講和成立。米、禁酒法制定(-33)。排日土地法を強化したインマン法成立。日本政府、写真結婚による女性の渡米を禁止
1920
国際連盟成立、日本加盟
三菱銀行NY支店開設
1921
割当移民法成立。ワシントン平和会議
1922
大11。F. L. ライト設計による帝国ホテル新館がオープン
7月22日、高峰譲吉、NYレノックスヒル病院にて没、享年68歳。日本倶楽部にて告別式、24日セントパトリック教会にて葬儀、ウッドローン墓地に葬られる。正四位勲三等瑞宝章授章
1923
大12。関東大震災
NY、ヤンキースタジアム開設、開幕ゲームでベーブ・ルース劇的ホームラン
1924
ジョンソン移民割当法成立(排日移民法)
NY、留学生のためのインターナショナルハウス設立(J.D.ロックフェラー3世が支援)
●Actually, ...
Actually, I was going to apologize my wife but she had run away from home.「現に、おれはカミさんに詫びるつもりだった。でも彼女、家出しちゃってさ」。Actually は「いえ、ね」とか「実のところ」とかいった使い方です。なお、アクセントは“ア”にありますが、イントネーションは、アクチュアリイーと尻上がりの感じであとの語句につなげると、ニューヨーカーっぽい。She refused to talk with me, actually.「あいつ、話し合いを拒否したんだ、つまりは」と後にもってくることも可です。
●Naturally, ...
Naturally, she wanted to leave me.「ってことは、おれと別れたかったってこと」。前段の続きのようですね。Naturally は「なりゆきから当然」。Then, you two were divorcing? Naturally!「それ、離婚の危機?」「そういうこと!」。なお、naturally は nature からの変化ですが、発音はナチュラリイ。
●Eventually,...
Eventually, we were about to sign the paper of divorcement.「結局、おれたち離婚書類にサインしようという段になった」。event は「できごと」ですが、「なりゆき」という意味もあり、eventually イヴェンチュアリイは「結果として」というわけ。なお、be about to ... は「まさに……しようとする」。
●Incidentally, ...
Incidentally, we had to discuss which of us should take care of our child.「そこで、子どもはどっちが引き取るかという話になった」。まだ話が続いていますね。incident インスィデントも「できごと」で、event がより大きなできごとなのに対して「付随したできごと」。「ついでながら」という語感です。
●Accidentally, .../Coincidentally, ...
Accidentally, our child caught the measles.「たまたま子どもがはしかにかかった」。今回は最後までこのストーリーで通しましょう。accident は「不慮のできごと」で、accidentally アクスィデンタリイは“はからずも”という語感。はしかは measles ミーズルズ、flu/cold 「風邪」のように catch/get/have で使います。All my children have had the measles.「うちの子たちはみんな、はしかはすんだ」。
Coincidentally, she also caught a heavy cold at her parents' home.「たら、たまたまあいつも実家でひどい風邪をひいた」。incidentally に co- を付けると「同時に」の意味が加わります。
Eventually, I had to take care of them, back and forth.「なんのことはない、おれは行ったり来たり、二人の面倒をみたわけ」。back and forth は「行ったり来たり」。
●Finally, .../Hopefully, ...
Finally, she seems to have changed her mind, thanks to my hard work.「で、おれの甲斐甲斐しい働きぶりに、やっとあいつの気が変わったみたい」。Then, you two are going to reunion.「じゃあ、元の鞘に戻るんだ」。reunion リユニオンは、バラバラになっていた家族などが再び一緒になること。クリスマス時期、帰省がらみでリユニオンということばがよく聞かれます。Hopefully, I am expecting her to return home soon.「願わくば、すぐに帰ってほしいね」。で、この騒動はめでたしめでたし。
□
●ニューヨークの日系コミュニティ NOW & THEN その11
ニューヨークの歴史もからませた200年余の日米交流の足跡年表その3、今回は大正元年から同15年の大正時代です。
1912
ウィルソン、大統領当選。
タイタニック号、氷山と衝突沈没
1913
大正2。カリフォルニア州で排日土地法成立。野口英世、進行性まひに関する研究を発表。米大リーグ野球チーム来日
NY、ウールワース・ビル完成。現グランドセントラル駅開設
1914
大3。第1次世界大戦勃発。日本、対独宣戦布告。米、中立宣言
パナマ運河開通、日本船として初めて日本郵船の徳島丸が通航
NY、紐育日本人会創設
1916
大5。日本郵船、NY出張所開設、スタッテン島クリフトンに専用桟橋
三菱合資会社NY出張所開設
1917
大6。「石井・ランシング協定」で対中国対応を確認。特使石井菊次郎、NYへ。
1918
大7。住友銀行NY出張所開設(元シンガービル内)。三共株式会社NY出張所開設(パークロウビル内)
1919
大8。第1次大戦講和成立。米、禁酒法制定(-33)。排日土地法を強化したインマン法成立。日本政府、写真結婚による女性の渡米を禁止
1920
国際連盟成立、日本加盟
三菱銀行NY支店開設
1921
割当移民法成立。ワシントン平和会議
1922
大11。F. L. ライト設計による帝国ホテル新館がオープン
7月22日、高峰譲吉、NYレノックスヒル病院にて没、享年68歳。日本倶楽部にて告別式、24日セントパトリック教会にて葬儀、ウッドローン墓地に葬られる。正四位勲三等瑞宝章授章
1923
大12。関東大震災
NY、ヤンキースタジアム開設、開幕ゲームでベーブ・ルース劇的ホームラン
1924
ジョンソン移民割当法成立(排日移民法)
NY、留学生のためのインターナショナルハウス設立(J.D.ロックフェラー3世が支援)