「つなぎの英語」は毎週日曜のアップ(発行)のつもりで続けてきましたが、20日の日曜日はちょっと out of town で、お休みしてしまいました。わざわざお越しいただいた方にお詫びいたします。でも、こういうことはこれからも起こりえますので、気長に、よろしくお付き合いくださいね。
さて、今回の話題に入ります。which とか who とか文法に出てきそうで頭が痛くなります。でも、ことばとして覚えちゃえばいいんですよね、文法としてじゃなくて。そんな関係副詞、関係代名詞ならぬ“関係ナイベーシ”をいくつか。
●How come?
How come? I didn't expect it.「なんでそうなるの。そんなこと思ってもいなかった(意外だね)」。How come? は How does it come? を省略したものですが、よく使われますね。why? と同じニュアンス、「またぁ、どうして~?」という軽い感じ。
She won't join our party. Really? How come?「彼女、パーティに来ないって?」「ええ?、なんでぇ?」。won't は will not の短縮形です。
●Who knows?
以前も試みた三題話になりそうですが、彼女がパーティに来ないと分かってその理由を聞かれた彼、Who knows?「知りやしないよ」。「だれが(その理由を)分かるってんだよ」と、なかばやけっぱちというわけです。I don't know. でもいいけど、こう言ったほうが驚いている様子が伝わりますね。
●... which means, ...
Oh, she won't join our party, which means, we are going to have a stag party.「おやおや、彼女が来ない。ということはこのパーティ、男ばっかりになっちゃう」。前段の話を横で聞いたもう一人がつぶやきました。which means は「つまりは……」「ということは……」と続けるときに使います。
なお、stag party は男性だけが集まるパーティのことで、stag は「雄鹿」のこと。女性が強い(?)欧米社会では、女性を敬遠した男性だけの集まりを好んで催す傾向もあります。カントリークラブ(ゴルフクラブのこと)、シガークラブとかのいわゆる Men's Club で、最近まで上流階級の社交クラブにそういう集まりが多かったのですが、女性側からの反撥を買って、最近は女性にも開放するようになってきました。
●What's your point? /The point is ...
What's your point?「なに言いたいんだい?」。stag party になっちゃう、とつぶやいたのを聞いて問い詰めたわけです。point は「論点」「主旨」で、合理的・理詰めのニューヨーカーはよくこう言って相手の意見を明確にさせようとします。ビジネスの場で、立場を曖昧に表現する日本人ビジネスマンがよく、こう問いただされますけどね(私も経験あり)。
What's your point? と聞かれたら、The point is ... と、やはり理詰めで答えなければなりません。The point is, she is supposed to take her friends to the party. I mean, girls.「というのは、彼女は友だちをパーティに連れてくることになっているんだ。女の子たちなんだけど」。お気の毒に、彼女が連れてくる女の子たちを期待していたわけ。
●What if ...
What if we were to have a party as scheduled ... it would be a wet blanket.「予定どおりパーティやっちゃうとなると……しらけちゃうかもね」。what if ... 「もし……ということだったら、……じゃないか」という、単に if ... よりも、ちょっと因果関係を強調した独特な表現。なお、we were to ... は「……したら」という仮定の形、as scheduled は「予定どおり」、wet blanket は「濡れた毛布」つまり“おぞましい”“しらけた”様子のこと。
女性のみなさん、男の子のパーティに誘われて「友だち(女の子)連れてくよ」と約束したら、自分が行けなくなっても友だちには行ってもらってくださいね。
□
●ニューヨークの日系コミュニティ NOW & THEN その14
いよいよ70年代に入り、日本の高度成長期となります。アメリカはベトナム戦争で傷つき、日米関係も貿易摩擦が表面化するなど、新たな時代に入ることになりました。円高が急激に進むプラザ合意のころまでの日米関係をみてみます。
1972
ニクソン、訪中、訪ソ。テルアビブ空港で岡本公三らによる乱射事件
昭47。グアム島で横井庄一元日本兵発見。札幌冬季オリンピック開催。連合赤軍浅間山荘事件。田中首相訪中、日中国交正常化。「日本列島改造論」ブーム。近畿日本ツーリスト「ホリデイツアー」発表
1973
ベトナム停戦協定調印。ドル10%切り下げ。ウォーターゲート事件公聴会開始。第4次中東戦争でオイルショック
昭48。日本政府、円を変動相場制に移行、1ドル277円でスタート。海外渡航出国者228万人で史上最高
NY、ワールドトレードセンター完成。NYキタノホテル・オープン
1974
ニクソン大統領、ウォーターゲート事件で引責辞任、後任にフォード就任。
昭49。フォード現職大統領として初来日。田中金脈問題で田中首相辞任
1975
プノンペン陥落、南ベトナム、サイゴン政権が無条件降伏
昭50。昭和天皇・皇后初の訪米。フォード、日米友好法に署名。乗用車の対米輸出80万台となり米の輸入台数の50%を超える。パンナム、NY/東京間ノンストップ便開設
NY、OCS NEWS創刊、日本語TV、NTI放送開始。NY日本人学校創設
1976
昭51。米、建国200年記念事業。フォード、第2次大戦中の日系米人11万2千人の収容命令を無効とする宣言に署名
ロッキード事件発覚、田中元首相逮捕。日米特殊鋼輸入規制で合意
1977
昭52。カーター、大統領に就任。200カイリ日米漁業協定調印。日米カラーテレビ輸出自主規制交渉。樋口久子、全米女子プロゴルフ選手権で優勝
NY、読売新聞が米国現地印刷開始
1978
昭53。1ドル175円を記録。米、ドル防衛策発表。カーター大統領、航空規制緩和政策。日米農産物交渉妥結。海外渡航外貨持ち出し制限を撤廃。成田新空港開港。全日空の子会社、全日空ワールド発足、「全日空ハローツアー」を発表。
1979
昭54。エズラ・ヴォーゲルの「ジャパン・アズ・ナンバーワン」刊行。米中国交関係樹立。「日米賢人会議」、経済摩擦解消を協議
1980
昭55。米、上下両院で日本車問題公聴会。日本政府、自動車業界に対米輸出自粛を要請。外国為替、外国取引の原則自由化始まる。
日米、モスクワ・オリンピック、ボイコット。ジョン・レノン射殺。ビジネスクラスを加えた航空運賃の3クラス制導入。「ショウグン」全米で大ヒット
1981
昭56。レーガン大統領就任。日米自動車問題自主規制交渉決着。1ドル200円台を突破
NY、日米ソーシャル・サービス(JASSI)創設。NY紀伊国屋書店、ロックフェラーセンターにオープン
1982
昭57。1ドル278円の円安を記録。ホンダ、米オハイオで操業開始、米初の日本車を生産
NY、主婦の友NY友の会創設
1983
昭58。米議会、戦時の日系市民の強制収容は不当と結論。日産自動車テネシー工場が操業開始
東京ディズニーランド開園。レーガン大統領訪日。日本航空がビジネスクラスとなる「Jクラス」、「エグゼクティブクラス」を導入
1984
昭59。ロサンゼルス・オリンピク開催。日本鋼管、ナショナルスチール社株の50%を取得。レーガン大統領再選
1985
昭60。NYでのG-5プラザ合意(ドル高是正)、円高基調強まる
NY・マディソンスクエアガーデンで千代富士らが「大相撲NY場所」。NY商業会議所、第1回アニュアルディナー
この年度、海外旅行者(出国日本人)数495万人
NY、「ニューヨーク読売」(のち「読売アメリカ」に名称変更)創刊
1986
昭61。NY市場で円が1ドル198円台に。三井不動産、NYエクソンビルを取得
東京サミット。日本、国連安全保障理事会理事国選挙に当選。ユナイテッド航空がパンナム太平洋線を引き継ぎ就航。全日空初の国際線定期便がグアム、ロサンゼルス、ワシントンに飛ぶ。海外旅行者数500万突破。バブル景気始まる
NY、朝日新聞、読売新聞、衛星版発行開始
さて、今回の話題に入ります。which とか who とか文法に出てきそうで頭が痛くなります。でも、ことばとして覚えちゃえばいいんですよね、文法としてじゃなくて。そんな関係副詞、関係代名詞ならぬ“関係ナイベーシ”をいくつか。
●How come?
How come? I didn't expect it.「なんでそうなるの。そんなこと思ってもいなかった(意外だね)」。How come? は How does it come? を省略したものですが、よく使われますね。why? と同じニュアンス、「またぁ、どうして~?」という軽い感じ。
She won't join our party. Really? How come?「彼女、パーティに来ないって?」「ええ?、なんでぇ?」。won't は will not の短縮形です。
●Who knows?
以前も試みた三題話になりそうですが、彼女がパーティに来ないと分かってその理由を聞かれた彼、Who knows?「知りやしないよ」。「だれが(その理由を)分かるってんだよ」と、なかばやけっぱちというわけです。I don't know. でもいいけど、こう言ったほうが驚いている様子が伝わりますね。
●... which means, ...
Oh, she won't join our party, which means, we are going to have a stag party.「おやおや、彼女が来ない。ということはこのパーティ、男ばっかりになっちゃう」。前段の話を横で聞いたもう一人がつぶやきました。which means は「つまりは……」「ということは……」と続けるときに使います。
なお、stag party は男性だけが集まるパーティのことで、stag は「雄鹿」のこと。女性が強い(?)欧米社会では、女性を敬遠した男性だけの集まりを好んで催す傾向もあります。カントリークラブ(ゴルフクラブのこと)、シガークラブとかのいわゆる Men's Club で、最近まで上流階級の社交クラブにそういう集まりが多かったのですが、女性側からの反撥を買って、最近は女性にも開放するようになってきました。
●What's your point? /The point is ...
What's your point?「なに言いたいんだい?」。stag party になっちゃう、とつぶやいたのを聞いて問い詰めたわけです。point は「論点」「主旨」で、合理的・理詰めのニューヨーカーはよくこう言って相手の意見を明確にさせようとします。ビジネスの場で、立場を曖昧に表現する日本人ビジネスマンがよく、こう問いただされますけどね(私も経験あり)。
What's your point? と聞かれたら、The point is ... と、やはり理詰めで答えなければなりません。The point is, she is supposed to take her friends to the party. I mean, girls.「というのは、彼女は友だちをパーティに連れてくることになっているんだ。女の子たちなんだけど」。お気の毒に、彼女が連れてくる女の子たちを期待していたわけ。
●What if ...
What if we were to have a party as scheduled ... it would be a wet blanket.「予定どおりパーティやっちゃうとなると……しらけちゃうかもね」。what if ... 「もし……ということだったら、……じゃないか」という、単に if ... よりも、ちょっと因果関係を強調した独特な表現。なお、we were to ... は「……したら」という仮定の形、as scheduled は「予定どおり」、wet blanket は「濡れた毛布」つまり“おぞましい”“しらけた”様子のこと。
女性のみなさん、男の子のパーティに誘われて「友だち(女の子)連れてくよ」と約束したら、自分が行けなくなっても友だちには行ってもらってくださいね。
□
●ニューヨークの日系コミュニティ NOW & THEN その14
いよいよ70年代に入り、日本の高度成長期となります。アメリカはベトナム戦争で傷つき、日米関係も貿易摩擦が表面化するなど、新たな時代に入ることになりました。円高が急激に進むプラザ合意のころまでの日米関係をみてみます。
1972
ニクソン、訪中、訪ソ。テルアビブ空港で岡本公三らによる乱射事件
昭47。グアム島で横井庄一元日本兵発見。札幌冬季オリンピック開催。連合赤軍浅間山荘事件。田中首相訪中、日中国交正常化。「日本列島改造論」ブーム。近畿日本ツーリスト「ホリデイツアー」発表
1973
ベトナム停戦協定調印。ドル10%切り下げ。ウォーターゲート事件公聴会開始。第4次中東戦争でオイルショック
昭48。日本政府、円を変動相場制に移行、1ドル277円でスタート。海外渡航出国者228万人で史上最高
NY、ワールドトレードセンター完成。NYキタノホテル・オープン
1974
ニクソン大統領、ウォーターゲート事件で引責辞任、後任にフォード就任。
昭49。フォード現職大統領として初来日。田中金脈問題で田中首相辞任
1975
プノンペン陥落、南ベトナム、サイゴン政権が無条件降伏
昭50。昭和天皇・皇后初の訪米。フォード、日米友好法に署名。乗用車の対米輸出80万台となり米の輸入台数の50%を超える。パンナム、NY/東京間ノンストップ便開設
NY、OCS NEWS創刊、日本語TV、NTI放送開始。NY日本人学校創設
1976
昭51。米、建国200年記念事業。フォード、第2次大戦中の日系米人11万2千人の収容命令を無効とする宣言に署名
ロッキード事件発覚、田中元首相逮捕。日米特殊鋼輸入規制で合意
1977
昭52。カーター、大統領に就任。200カイリ日米漁業協定調印。日米カラーテレビ輸出自主規制交渉。樋口久子、全米女子プロゴルフ選手権で優勝
NY、読売新聞が米国現地印刷開始
1978
昭53。1ドル175円を記録。米、ドル防衛策発表。カーター大統領、航空規制緩和政策。日米農産物交渉妥結。海外渡航外貨持ち出し制限を撤廃。成田新空港開港。全日空の子会社、全日空ワールド発足、「全日空ハローツアー」を発表。
1979
昭54。エズラ・ヴォーゲルの「ジャパン・アズ・ナンバーワン」刊行。米中国交関係樹立。「日米賢人会議」、経済摩擦解消を協議
1980
昭55。米、上下両院で日本車問題公聴会。日本政府、自動車業界に対米輸出自粛を要請。外国為替、外国取引の原則自由化始まる。
日米、モスクワ・オリンピック、ボイコット。ジョン・レノン射殺。ビジネスクラスを加えた航空運賃の3クラス制導入。「ショウグン」全米で大ヒット
1981
昭56。レーガン大統領就任。日米自動車問題自主規制交渉決着。1ドル200円台を突破
NY、日米ソーシャル・サービス(JASSI)創設。NY紀伊国屋書店、ロックフェラーセンターにオープン
1982
昭57。1ドル278円の円安を記録。ホンダ、米オハイオで操業開始、米初の日本車を生産
NY、主婦の友NY友の会創設
1983
昭58。米議会、戦時の日系市民の強制収容は不当と結論。日産自動車テネシー工場が操業開始
東京ディズニーランド開園。レーガン大統領訪日。日本航空がビジネスクラスとなる「Jクラス」、「エグゼクティブクラス」を導入
1984
昭59。ロサンゼルス・オリンピク開催。日本鋼管、ナショナルスチール社株の50%を取得。レーガン大統領再選
1985
昭60。NYでのG-5プラザ合意(ドル高是正)、円高基調強まる
NY・マディソンスクエアガーデンで千代富士らが「大相撲NY場所」。NY商業会議所、第1回アニュアルディナー
この年度、海外旅行者(出国日本人)数495万人
NY、「ニューヨーク読売」(のち「読売アメリカ」に名称変更)創刊
1986
昭61。NY市場で円が1ドル198円台に。三井不動産、NYエクソンビルを取得
東京サミット。日本、国連安全保障理事会理事国選挙に当選。ユナイテッド航空がパンナム太平洋線を引き継ぎ就航。全日空初の国際線定期便がグアム、ロサンゼルス、ワシントンに飛ぶ。海外旅行者数500万突破。バブル景気始まる
NY、朝日新聞、読売新聞、衛星版発行開始